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花は霧島、煙草は国分の現状

鹿児島の祭りと言えば

おはら祭りは年に1度鹿児島で行われるお祭りです。
おはら節といい、歌に合わせて踊るのが恒例です。
鹿児島人に“花は霧島、煙草は?”と質問すると高い確率で
“国分(こくぶ)”と答えが返って来ます。
国分は鹿児島の地名で、煙草の葉っぱの農業が盛んに行われている場所です。400年ほどの歴史があり、歌になるほど盛んで、鹿児島の誰もが回答できる事実が現在は大きく変わっているとの事です。
現在国分では少数の農家さんがいるだけになり、僕が住む垂水市は生産者0になってしまったと聞きました。国分の農家件数はデータになく、もしかしたら既に0になっているかもしれません。

数字で見る現状

煙草農家に関わる人、作付け面積、生産量が1番多かったのは昭和元年で約7万人が7,000ha 、1000万kgも作っていたそうです。
令和元年のデータでは196人が404haの作付けで1000万kgを生産しています。人数の割に取れ高が多いのは機械の導入や、圃場の作りが要因だと考えられます。

税収を見てみると、タバコの税収はここ数十年、年間2兆円以上をキープしています。(国税と地方税の合計)
タバコの価格はこの数十年で倍になり、消費者は減少しているのにも関わらず税収額は減ってないです。つまり、税金の額が大幅に上がったという事でしょう。

過去と現状

明らかに喫煙スペースは相当な数がなくなりました。
飛行機内、電車内。タクシーの中、飲食店の中。
TVではタレントさんがタバコを吸いながら番組を進行したり、聞いた話だと医者がタバコを吸いながら診断をしたりしていた時代もあったそうな。
世の中の当たり前は簡単に逆転し、徐々に排除されていくということがタバコ業界から理解できます。
近年はタバコの廃作を国が推奨し、10aあたり36万の協力金を払うようになりました。この協力金が減少傾向にあったタバコ農家の減少を加速させました。いつか息の根を止められる日が来ると思います。

焼酎業界との比較

では焼酎を含むお酒の世界はどうなのかといいますと。
酒税に関しては、ここ数年1兆2000億円を前後しております。
平成6年から9年までの3年間は2兆を超えてますがそれ以降は右肩下がりです。
焼酎(単式、連続式合計)だけでみると税収は2000億近くあります。
タバコと同じように消費者の減少は税率を上げる要因になるかもしれません。
コロナの影響もありますが、お酒に対しても場所の制限、時間の制限が設けられています。
健康被害や依存性の話題も飛び交うようになり、飲酒運転、一気飲みは固く禁じられるようになりました。

飲酒場所の減少、法改正など、タバコと似たような傾向があることは事実です。
お酒の業界全体に襲いかかるコロナの影響。
芋焼酎業界の大問題である、原料のサツマイモに蔓延する基腐れ病。
この2つの壁を後押しするような政府の禁酒を匂わす対策。

今までも急速な速度で変化してきた常識や概念が簡単に崩れ、徐々に考えが逆転してきました。
その背景には、今まで謎であった分野の解明や根拠、それらを伝えるネットワークの速度と範囲が広がったことが考えられます。

いろんなことが想定されますが
“思いはひとつ旨い焼酎をつくること”
この言葉を信じて精進しようと思います。






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