好きな色は金色という無敵感

中学生の時の話。好きな色は?という何気ない会話の時に、金色と答えた友達。
よくある色鉛筆の12色の中から選ぶわけでもなく、山吹色みたいな限定的なところにいくわけでもなく、夕方の空の色みたいな自分だけの色にいくわけでもなく、ビリジアンにいくわけでもなく。金色。

紺色のTシャツばかり着ていた紺色好きな自分は、なんだか負けた気がして。こいつにはきっと勝てないと。そんなことを思ったんです。

折り紙の金色は最後まで使わずにとっていたくらいには金色が好きで、
金色が好きと言っても良いくらいには金色が好きだったはずなのに。
その特別感から、自分では選んではいけない様な、ちょっと反則みたいな。

バンプオブチキン大好きと言える様な、キムタクかっこいいと言える様な、ラッセンが好きと言える様な、ワンピース最高と言える様な、キングコングで爆笑できるような、迷わずソニー選べる様な、エアホッケーしたいって言える様な、ハワイが一番と言える様な、給食美味しいと言える様な、ビュッフェでハムとスモークサーモンばっかりとれる様な、デートでサイゼリヤに誘える様な、居酒屋でポテト頼める様な、焼き鳥でタレを選べる様な、とんかつソースどばーっとかけられる様な、コーヒーに砂糖入れられる様な、好きなものを好きと言える様になりたいと。そんな気持ちを抱きしめてたいと、あの時気づけて良かったなぁ。


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