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プリショットルーティン

こんにちは。
スポーツメンタルコーチの福岡正一です。

一昨日の3/4(土)は秩父宮ラグビー場でプロラグビーリーグワン東芝ブレイブルーパス東京-コベルコ神戸スティーラーズの試合を視察してきました。秩父宮のスタンドで観戦するのは今回が初めて。明治神宮球場への道のりで幾度も前を通てはいますがやっと念願がかないました。試合は開始直後から神戸が機動力を活かしカウンター気味に攻めて先制を打とうとしますが東芝が冷静に守り、じわりじわりと加点していき点差が開いていきます。

僕がこの試合で気になったのが神戸にコンバージョンキックやペナルティキックの機会が何度かありましたがほとんど決まっていなかったことです。ティーにボールを乗せて止まったボールを蹴るのですが、インパクトの時に上手く当たっていないわけです。止まったボールで素人が蹴るわけではないですから、ちゃんとボールを設置して理にかなった角度で足を当てれば少々難しい角度であってもゴールは決まるわけです。ラグビーの場合蹴る選手はある程度決まっています。そして蹴る前に集中するために各々のポーズやしぐさがあります。これらがプリショットルーティンと呼ばれるものです。たまたま僕が座っていた席の目の前でキックのシーンを多く見ることが出来たのですが、選手には申し訳ありませんが、蹴る前に外すだろうなとある程度わかることが多かったんですね。


何のためにプリショットルーティンを採用するのか

恐らく、チームにメンタルコーチがついていてご指導されていることと思います。プロ選手ですので知識や練習量は十分でしょう。僕が今回なぜ外すだろうと感じたかと言うと、地に足がついていないのが一目瞭然だったんですね。プリショットルーティンは集中するために採用しますので、呼吸が浅い状態ですと集中するための動作ではなくポーズのためのポーズになってしまうわけです。


丁寧に気持ちを切り替えることが必要

僕が朝晩取り組んでいる瞑想も、日によってはスートラがあまり入ってこない日があります。呼吸が浅いんですね。そんな時は鎮静呼吸法を2~3分ほど取り入れ、呼吸を鎮めてから取り組むと心地よく瞑想することが出来ます。人によっては南無阿弥陀仏を少し唱えてからという方も多いみたいです。試合中のコンバージョンキック前の呼吸の浅さというのは一種の緊張状態ではありますが、おどおどした緊張ばかりではなく単純にプレー直後だから息が上がっているだけな時も多いです。そこには感情的な部分もあるでしょうし、直前にハードなスクラムを組んでいたり、相手に強く当たられフラフラしていたり、長距離を走った後などに心拍数が上がるのは当然のことです。ルーティンの動作に入る前に呼吸が浅い状態ですと効果が薄くなってしまいます。プレー直前の自分の状態を感じ取ることが大切で、もし、呼吸に変化を感じるならばルール上遅延行為にならない範疇で鎮静呼吸法など呼吸を鎮める方法を取り入れてからプレーに入ることが重要になります。


ルーティンに取り組んでみましょう

ゴルフの世界ではプリショットルーティンで毎回同じ動作をすることでスムーズにショットを打つこと以外に、思考パターンなども同じにすることでネガティブな雑音を取り除いたりする目的を持って取り組んでいます。プリショットルーティンにかかる時間を同じ時間でやれるようにコーチがストップウォッチで時間を図りながら体に染み込ませる練習を繰り返しています。プレー前の自身の癖やお決まりの動作をルーティンとして意識的に取り入れたり、新たなポーズを取り入れてもいいでしょう。人は集中しようとしてもなかなかできません。今回のコンバージョンキックに必要なのは自分とボールとゴールだけです。周囲を見渡すと相手選手やチームメイト、レフェリー、観衆、テレビカメラ、という外的プレッシャー、選手自身の内面の高鳴りや不安という内的なプレッシャー。そういたものを取り除き自分とボールとゴールだけをシンプルに見ることが出来るように決めていく動作です。これはスポーツ以外でも会議や試験前など〝本番〟に挑む場面には効果的に使えますのでぜひ取り組んでみてくださいね。


スポーツはメンタルが80%!
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