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インタビューごっこ番外編「どっち?どれ?選択肢のある聞き方」

以前ご紹介した【インタビューごっこ】お家で取組んでいただけたでしょうか?インタビューごっこに限らず、お子さんに質問をする時にはまず「いくつかの選択肢を与える」このことは言葉を引き出す重要なポイントとなります。例えば『何の果物が好き?』『食べたい?』と尋ねた際、子ども達の頭の中には『果物』というキーワードと『好き』や『食べたい』という言葉が一気に押し寄せる感覚になります。すると、スムーズに好きな果物が答えれなかったり、黙り込んでしまったりすることが起きます。聞き手の私達は「ちゃんと答えてよ!」「果物の名前は知ってるはずなのに」など「何故、答えられないか」ともどかしい気持ちになることがあります。しかし、ここでお子さんに選択肢を与える聞き方をすることで、少なくとも黙り込む、答えられないということはなくなります。

『りんごといちご、どちらが好き?』『りんごといちご、どちらが食べたい?』このような聞き方をすることでお子さんは「好きな方」「食べたい方」を答えればよいのだと分かります。もちろん、中には「どっちも好き!」「どっちも食べない!」と答えるお子さんも居ると思いますが、それも立派な答えです。

もっと選択肢を広げ、3つの中から『この中でどれが好き?』『どれを食べたい?』という聞き方にも挑戦してみましょう。選択肢を与えるということは子どもの回答をはじめから絞っている、コントロールしているという側面もあります。しかし「答えること」に慣れることや「(いくつかの中から)自分が答えを選べる」という体験は、後にお子さんが自分だけの答えをお話することに繋がります。特に会話が続かない・・・いつも答えは「うん」「やだ」など単調になりがちなお子さんにはこの「選択肢を与える聞き方」は有効です。

【今日の晩御飯は何が食べたい?】このように家族に聞くお母さん、聞かれるお子さん、世の中には大勢居ると思います。私も子どもの頃はそれはそれはいつも「何が食べたい?」と母から尋ねられていました。そして大体は「何でもいいよー」と答えていた気がします。しかし、ここで「ハンバーグとカレー、どっちが食べたい?」とか「お寿司と焼肉、どっちに行きたい?」と聞かれたならば、スムーズに答えることが出来たと思います。選択肢を与えた聞き方をすること自体は、お子さんの「自由な答え」を妨げることには繋がりません。もしも「選択肢以外の答え」を提案してくれたら、それこそ、お子さんの会話力が向上したと喜ぶべきことです。

【答えたことは嘘にならないようにしよう】ここで大切なことを一つ。お子さんに選択肢、つまり選択権を与える聞き方をする際は、こちらも覚悟を持つことが大切です。『りんごといちご、どちらが食べたい』『ブランコとすべり台どちらからする?』このように聞いた際、お子さんが『りんご』と答えたらりんごを、『すべり台』と答えたらすべり台を優先するようにして下さい。そこで、お子さんがせっかく答えたことに文句を付けたり、逆のことを選ぼうとすることはくれぐれもご法度です。「せっかく答えたのに・・・」とお子さんは嘘を付かれたと思い、次からの答えが適当になってしまう恐れがあります。《信頼関係》例え家族であっても築くのは大変ですが、壊すのは一瞬です。

【与える選択肢は実現可能なものを】つまり、私達大人が嘘つきにならないためにも、子どもに選択肢、選択権を与える際には「実現可能な範囲」のものの中から聞くようにしましょう。我が家ではよく「おやつが先にする?それともピアノの練習を先にする?」という会話がなされます。娘にとってピアノは嫌いではないけれど、帰宅後の練習はやはり面倒な様子。正直、私の内心は《おやつが先でも、ピアノが先でも》どちらでもいいのです。ただ、娘にどちらかを決めさせることで《やらされたのではなく、自分で決めたこと》だと感じてほしいのです。《自分で選んだことなのだから、ちゃんとやり遂げる》そう考えてほしいと思い、このようなやり取りをしています。

これはレッスン中でも同じです。予め用意したレッスン構成に上手くお子さんが乗らない日は『じゃあ、しりとりと数あてゲーム、どちらを先にする?』と聞いたり『プリントがあと3枚あるけど、何枚しておしまいにする?』と聞いたりします。大抵、お子さんは選択肢を与えるとちゃんと自らの希望を答えてくれますし、自分で決めたことをやり遂げる力を見せてくれます。

【どちらが好き?どれが好き?】この聞き方はお子さんだけでなく、人と人との距離をより近づけ、会話のきっかけを作る方法の一つです。「具体的な聞き方をする」これを意識するだけでもお子さんとの会話が益々、続くようになり、楽しめると思います。年齢毎に違う子ども達との会話。それはいつでも「今」しかない大切な瞬間です。是非、お子さんの言葉を引き出し、会話を楽しんでほしいと思います。その時は「うんうん。そうだね!」とお子さんの目を見て、心に向き合い聞くようにして下さいね。

それでは、次回もどうぞお楽しみに。

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