自由はいつ来るのか?

最後の子育ても終了。
やっと自由の身だ!と感じたのもつかの間…
今度は母親の介護が待っている予感。
愛情を貰って育った記憶が全くない。悲しいけれどない。
母はいつも自由な人だった。
転勤族の父が留守なのをよいことに好き放題して生きてきた。
朝もカーテンはいつまでも閉ざされたまま。
もちろん朝ごはんは食べたことがない。
いつ起きているのか知らないが、学校から戻るといつもパチンコ屋にいた。
夜は水商売でいつの間にか働いていたし。
酒と、煙草と、博打に買い物依存性の母。
酒以外は82才の現在まで続いている。おまけに不倫で父と離婚、再婚して相手方の親戚一同に嫌われて相手にされてはいない。
離婚した父は62才で死去。独り身だった父を引き取り最後は私が看取った。

自由な母は、COPDを患っているからして毎月定期で通院しているようだ。そこで肺癌の疑いで今回大きな病院にまわされたそうだ。
演技力満点で「お姉ちゃん、お母さん肺癌で放射線科に回された。」だからどうしたっ?って話し。
この人の口から「お姉ちゃん」が出ると、ろくなことがない。看護師である二人の娘は呆れ果てて「あれだけ忠告してあげたのに、言うこと聞かないから自業自得だし、その年なら仕方ないでしょ。長く生きたいなら煙草はやめないとね。」
悲劇のヒロインになれなかった母は、苦笑いを浮かべていた。
私は今回の告白を受けて、ただただ面倒は見たくないと心の底から思った。
やっと自由になれるのに、やっと好きなことができるのに、自由気儘に生きてきたこの人にどこまで振り回されるのかと思い、不快な感情しかない。

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