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福島県北の味「いかにんじん」

福島県の県北地方でお正月によく食べられている「いかにんじん」
ポテトチップスの限定テイストであったり、時々テレビに取りだたされたりと全国的にもなかなかメジャーな食べ物となってきました。

いかにんじんの由来

市内に住む、70~80代のおばあさん数人に聞き取り調査を行ったところ、「本人のお母さんはもちろん、祖母も作っていた。」とのことなので、100年~140年位の歴史があると思われます。
「いかにんじん」を食べる地域は、福島周辺(県北地方)に限定 されており、例えば同じ福島県でも郡山市・白河市等では食べられていません。米沢市・相馬市・白石市等、福島市近隣の市では、一部の家庭で食べられていますが、これは「福島から嫁いだ方が伝えた」と言われています。
北海道に「松前漬け」という「いかにんじん」に酷似した郷土料理があり、『どちらが元祖なのか』議論されていますが、「松前漬け」のルーツは、「こんぶいか」(注)であり、「いかにんじん」とはまったく異なる松前地方の郷土料理です。(食物研究家 神田 美枝 氏談)※昆布とスルメを細く切り、醤油に漬け込んだもので、江戸時代頃からあったようである。戦後、華やかさを演出するために、数の子やにんじんが加えられました。
佐久商店ホームページより抜粋/http://www.sakyu-iizaka.com/ikanin.html

 県北地域は、海に面していなく盆地であるため昔は新鮮な魚がなかなか出回らず、乾燥するめと年中手に入ることができた人参を組み合わせできた郷土料理です。
 一般的には年末に大量に仕込み、お正月に食べるものというイメージが強いですが、今では年中スーパーなどで手に入るようになりました。

いかにんじんの作り方

材料
コンビニのするめいか 1袋
人参 1本
醤油・酒 各大さじ3
みりん 大さじ1
※お好みで調整を

①醤油、酒、みりんを鍋に入れて人に煮立ちさせ、冷ましておく
②するめいかははさみで細く切る。人参は5㎝くらいの長さの細切りにする
③密封ポリ袋に②を入れ、①の汁を入れ冷蔵庫で半日から1日寝かせる

いかにんじんは給食にも登場

家庭でも郷土料理が出ることが少なくなってきている今、県北地方の給食では、いかにんじんが給食レシピに出てくることもあります。

家庭によって少しずつレシピは違い、人参といかの割合や、きざみ昆布を入れたり様々です。

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 簡単にできる福島の味、是非つくってみてくださいね。

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