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「致知」創刊45周年📖

先日、人間学を学ぶ月刊誌「致知」の創刊45周年記念講演会に参加した。
「致知」とは、日本で唯一の人間学を学ぶ月刊誌であり、昭和53年の創業時には、こんな堅苦しい雑誌など誰も読まないと言われながらも、時を経て今や国内外11万人を超える熱心な愛読者を得る雑誌となっているとのこと。
私はというと、40代の頃は自分の心の支えにしてバッグに入れて持ち歩いていたものだが、時を経て歳を取り、すっかり解った気になったかのように遠退いていたのだ。
そんな私に、ある日致知出版の営業の方から「創刊45周年の記念講演会があるのですが参加されませんか」という電話があった。
予定を見ると、たまたま前日に東京に用事があり参加が可能だった。
私はそういう時はわりかし、「これは今私にとって必要なことなのだ」と思う派であるので、結果、数年ぶりに致知との再会を果たし、あらためて性根を据えてかかろうと今思っているところだ。
頂いた冊子の中の『旅人の話』という寓話が心に残ったので紹介しよう。

ある町がありました。一人の旅人がその町にやってきました。
町の入り口の門のところに一人の老人が座っていました。
旅人は聞きます。
「おじいさん、この町はどんな町?」
おじいさんが聞きます。
「あなたが今までいた町はどんな町でしたか?」
旅人は答えました。
「いやあ、前にいた町は嫌な人ばかりでろくな町じゃなかったよ」
「そうですか、この町もあなたが前にいた町と同じ町です」

また別の日に旅人が来る。
「おじいさん、この町はいったいどんな町ですか?」
おじいさんは聞く。
「あなたがこの前にいた町はどんな町でしたか?」
「私が今までいた町は、素晴らしい町で、人々は親切で、あんなに良い町はありませんでした」
「そうですか、この町もあなたが前にいた町と同じ町です」

【環境というものは、その人の心が決める】という教えである。
あらためて、環境に支配されるのではなく、良い環境を作る人間になりたいと思った私であった。(完)



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