新しい生活⑩

私の鬱の状態は相変わらずだった。
主治医も入院を勧める程酷かった。
希死念慮も物凄くて、私は「死にたい」って、ずっと言い続けていた。
私は役立たずで、どうしようもないと、自分で自分を責めていた。
助けて、誰か私をこのこの暗闇から出して下さい。
自分の力がどんどん弱っていく。
息子には見せたくなかったけど、自分でどうすることも出来ない。
悲しかった。涙が止まらなくて。辛かった。
せっかく退院したのに。
私は悪くなる一方だった。
夫にも、舅や姑、実の母、息子には申し訳なくて。
1番辛いのは、私が覚えてないのに、知らない人に声を掛けられる事だった。
相手は私の事を知っているけど、私は知らないと言う、変な感覚だった。
知らないのに、知っているふりも出来ず、嘘はつけないので、「あなたの事覚えてないんです。ごめんなさい」と言うしかなくて。
こんなに辛いのはもう嫌だな。
自分の事がたまらなく許せなかった。つづく。

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