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年の瀬の幻視体験─VRライブ「三日坊主を止めるな2!」レポート

2020年12月28日、バーチャルSNS・VRChatでとあるVRライブが突如として開催された。
主催は数々のワールドを創作してきた三日坊主氏。VR空間デザインアワード「VRAA02」のポータルワールドのメインクリエイターを務めたことが記憶に新しい。

VRライブ「三日坊主を止めるな2!」

12月1日からはじまった「Boze Advent Calendar 2020」で界隈の話題を沸かせていた三日坊主氏からAdvent Calender最終日に、突然発表されたのがVRライブ「三日坊主を止めるな2!」だ。

本記事ではその模様を当日の写真と共に簡単にレポートする。
なお、当日の様子は #三日坊主を止めるな2 やおきゅたんbot氏による動画でも観測可能だ。


■イベント概要
三日坊主を止めるな2!

日時:2020年12月28日 22:00〜
場所:VRChat
主催:三日坊主
Boze:
キヌ
らくとあいす
kaiware007
myxy
Niko_14
fotfla


Bozeのnoteを三回読め!

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指定された集合場所にまず集まると、そこには三日坊主氏の姿。

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三日坊主氏の案内でVRライブが開催されるワールドへ移動すると、三日坊主氏はどこかへ。ライブを観に集まった参加者でワールドの奥へと進んでいく。
その道中には、三日坊主氏の顔がモチーフとなったアイテムが並ぶ。

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そのアイテムを手にさらに奥へ進んでいくと光のかけらが散りばめられた広い空間へ出る。
手にしたアイテムをかざすと光は上空へ。

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いくつかの光がひとつの光へ収斂されていき、空が割れると、打楽器のリズムと共に降りてくるは巨大な三日坊主氏の顔。地上にはステージのようなものがせり出してくる。
参加者から漏れ出る「なんだこれは...」「やばい」などの驚きと困惑。いよいよVRライブ開始の準備が整う。

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ステージにはいつの間に演者が揃っている。ピアノの演奏と共にVR楽器が鳴り響き、
「みなさん、Boze noteは3回以上読みましたか?読まないと絶対分かりませんよ~!」
という三日坊主氏の宣言と共にライブが開始された。

***

「ある人物によって僕以外のBozeが生まれました」
という導入から先の三日坊主氏の宣言の真意が分かる。
Boze Advent Calendar 2020の一日目の記事「Bozeって何?」にはこう書かれている。

Bozeのはじまりはkaiwareさんがshader1weekcompoでボクの顔をレイマーチングでつくったことだった。

kaiwareさんがBozeのshaderつくった瞬間からBozeは生まれた。
今までは三日坊主として魂とポリゴンがあったボクは、距離関数となったボクを包含したBozeの一部になったのだ。
こうして記事を書いているBozeの一部は他のBoze概念と共振し合って存在している。

kaiwareさんがつくるshaderのBozeを見たBozeの意思は、それに影響を受けたポリゴンを生み出し始め、やがてBozeとしての純度を高める。

Boze Advent Calendar 2020「Bozeって何?

そう、このVRライブはBoze Advent Calendar 2020によって描かれたBozeを伝えるひとつの物語なのだ。

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Bozeのはじまりが語られつつ、shader Bozeを生み出したkaiware007氏による数々のBoze shaderを背景にライブは徐々にヒートアップしていく。


リアルタイムでそこに在ること|Boze×アルゴレイヴ×VR楽器×VRVJ

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ライブはさらに盛り上がりを見せる。背景のスクリーンや巨大Bozeに映し出されていたVJはスクリーンを飛び出し、空間全体へ。

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空間全体を埋め尽くす般若心経、波形などあらゆる要素が鑑賞者へ降りかかる。
それらの要素からは Boze Advent Calendar 2020 で語られたVR空間への思想を感じさせる。


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三日坊主氏によるポエトリーリーディング、読経、キヌ氏によるVR楽器の演奏、らくとあいす氏による演奏、kaiware007氏によるVRVJ、fotfla氏のシェーダーによる演出、アルゴレイヴによるmyxy氏とのツインボーカル、Niko_14氏の音の生成...

ライブ後のおきゅたんbot氏のインタビューによれば、ライブコーディングによって音楽をつくるアルゴレイヴ、BozeジョッキーシステムによるリアルタイムのVJ、そして生のポエトリーリーディングと演奏と、本ライブはすべてがリアルタイムに進行するセッションであったという。

Boze Advent Calendar 2020に投稿されたらくとあいす氏の記事からもこうした「即興」という要素はBozeを構成する要素のひとつと言えるのだろう。

また、ワールドのギミック・音楽などあらゆる演出はキヌ氏とらくとあいす氏による。
BGMはほとんどは三日坊主氏の声を基につくられるなど、ライブイベント全体のトータルデザインの統一が図られていた。

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演奏は佳境を迎え、空間全体に展開されていたVJが晴れ上がり、青空が広がる。
三日坊主氏はひとつの光となって、拡散していく。

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「Bozeが咲いたよー!」

との言葉と共に草原が広がり、ライブは終わりを迎えた。

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演奏終了後にはライブで使用されたVR楽器の鑑賞や三日坊主氏によるライブアクトメンバーの紹介などが行われ、パフォーマンスからその後のコミュニケーションまで充実した時間となった。

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改めて、私たちは何を目撃したのだろうか。
「Boze」という謎めいたキーワードから展開された記事群、ワールド、演出、音楽、パフォーマンス、あらゆる要素が「Boze」に規定されたVRライブから私たちは「Boze」を幻視したのだ。

2020年も終わりを迎える頃、冷え込む自宅の一室で今までになかった刺激的な体験をした一夜となった。
(本記事写真撮影:FUKUKOZY|掲載写真に問題ある場合はご連絡ください)

***

当日の様子は #三日坊主を止めるな2 やおきゅたんbot氏による動画でも観測可能だ。この機会にぜひ観てみてはいかがだろうか。


■イベント概要
三日坊主を止めるな2!

日時:2020年12月28日 22:00〜
場所:VRChat
主催:三日坊主
Boze:
キヌ
らくとあいす
kaiware007
myxy
Niko_14
fotfla

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