【第14回】疑義照会 問題 〈泌尿器科:尿路感染編〉
第14問
泌尿器科 81才 女性 身長142㎝ 体重45㎏
現病歴
発熱、38.6℃で排尿痛があり泌尿器科受診、膀胱炎にて下記処方が出た。
検査値:WBC10000 GOT:40 GPT:30 sCre:1.12 CRP:3.56
処方
Rp1.レボフロキサシン錠500㎎ 1錠 1日1回 朝食後 7日分
Rp2.アセトアミノフェン錠200㎎ 1錠 痛い時 10回分
Rp3.ミヤBM錠 3錠 1日3回 毎食後 7日分
さてこれであなたなら疑義照会は何をしますか?
ヒント:腎機能に着目してみよう。この患者は高齢で女性です。
答え
処方
Rp1.レボフロキサシン錠500㎎ 1錠 1日1回 朝食後 7日分
Rp2.アセトアミノフェン錠200㎎ 1錠 痛い時 10回分
Rp3.ミヤBM錠 3錠 1日3回 毎食後 7日分
まず今回の患者は高齢の女性、体重も多くなく腎機能も決して高くありません。
それを踏まえて腎機能を計算するとCcrは約28ml/minになります。
計算方法は下記を参照してください。
さてレボフロキサシン錠は抗菌薬で泌尿器科などで汎用される薬です。多剤耐性の観点からあまり汎用されることはよくないとも言われます。今回はその点については置いておきます。
レボフロキサシン錠の投与量は本来1日1回 500㎎ですが、腎機能低下時は違います。
腎機能Ccr(mL/min):20≦Ccr<50
用法・用量:初日500mgを1回、2日目以降250mgを1日に1回投与する。
腎機能Ccr(mL/min):Ccr<20
用法・用量:初日500mgを1回、3日目以降250mgを2日に1回投与する。
これを参考にするとこの患者では2日目以降は半錠の250㎎へ減量しなければなりませんね。
なので今回は投与量の疑義照会でした。
このレボフロキサシンの疑義照会は本当に多いのでよく覚えておいてくださいね😊
ではまた!
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