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約9年在籍したnoteを卒業します![退職エントリ]

2015年3月に入社し、約9年4ヶ月在籍したnoteを卒業(退職)することにしました。本日7/24が最終出社で、退職日は7/31となります。

これまでnoteで関わって頂いた方への感謝の意を伝えるとともに、入社から退職に至るまでの話を振り返っていこうと思います。


noteへの入社のきっかけ

2014年。私の人生に大きな転機が訪れます。

青森に住む義父が癌(ステージ4)を患い、サポートする必要が出てきました。私たち家族は、介護問題に直面し、仕事をどういった形で続けていくべきか、いくつかの選択肢を検討することになりました。選択肢としては、

  • 青森で就職する

  • 青森で起業する

  • 都内の会社に勤めながらリモートワーク

の3つがありました。
当時、リモートワークを採用する企業は今ほど多くはありませんでしたが、ソニックガーデンさんやKAIZEN PLATFORMさんなど少しずつ事例が出始めていたため、リモートワークの可能性を探ってみることにしました。

そんな中、運良く元同僚からのリファラルでnoteの存在を知ることができました。カジュアル面談のつもりで会社を訪れたところ、CEOやCTOを含む多くのメンバーが集まってくれました。軽く談笑した直後に、

「いつから来れますか?」

という話になり、

「これがスタートアップのスピード感なのか」と驚いたことは今でも鮮明に覚えています。

私は青森で仕事をしたいという希望を伝え、リモートワーク前提での採用をお願いしました。すると、間髪を入れずに「いつでも福井さんのタイミングで青森に行ってもらってOKですよ」と返事を頂き、その場でnoteにお世話になることを決めました。(手続きなどがあったので、正式な返事は後日ですが)

リモートワークが可能であることが大前提の転職活動でしたが、加藤さんのミッションに対する情熱や、私が当時熱量を持って学習していたRuby, Railsを採用している点も非常に魅力的でした。

キャリアの変遷

noteの中での私のキャリアは、大きくソフトウェアエンジニア(SWE)としての期間とエンジニアリングマネージャー(EM)としての期間に分かれます。

2015年3月から2020年11月までは、ソフトウェアエンジニア(SWE)としてプロダクト開発に従事しました。
まず、cakesの開発・運用・保守を担当し、キャンペーン機能やキャリア決済の導入をしました。
続いて、noteの開発・運用・保守に移り、機能開発やリアーキテクチャを担当します。特にフロントエンドの刷新プロジェクトでは、AngularJSからNuxt.jsへの移行に携わり、開発効率とコードの保守性を改善しました。

当初はフロントエンドに対しての苦手意識が強かったですが、この頃にガッツリ関わったおかげでだいぶ免疫が付きました。

また、データ分析基盤の構築や上場監査に伴うITGC対応など、下回りの整備/強化にも注力しました。

2020年12月以降はエンジニアリングマネージャー(EM)として、エンジニアリング組織全体の生産性と士気を高めることに尽力しました。エンジニア採用や技術広報、メンバーのメンタリング、目標設定、人事評価など、ピープルマネジメント全般を担当しました。また、グレード制の導入支援やQAチームの立ち上げを推進し、組織の成長と品質向上にも取り組みました。

成長と学び

noteでのキャリアを通じて、数え切れないほどの成長と学びを経験しました。

特に大きかったのは、マネジメントを経験したことです。それまでマネジメント経験がなかった私にとって、マネージャーの役割は大きなチャレンジでした。チームメンバーをサポートし、みんなで作り上げた成果を共に喜ぶ中で、マネージャーとしての喜びと責任を強く感じるようになりました。これらの経験を通じ、コミュニケーションとフィードバックの重要性を学び、チーム全体の力を引き出すことの意義を実感しました。

また、ビジネス(事業)に対する興味が深まったことも大きな変化でした。エンジニアとしての視点を超えて、ビジネスの成り立ちや戦略、マーケティングの奥深さに触れることで、事業全体の流れを理解することの重要性を実感しました。(全然理解は及んでないですが…)
その上で、「事業」「組織」「技術」の三つの要素が相互に連携し、調和して回すことの重要性と難しさを感じると同時に、その挑戦にやりがいを感じました。上手くいかないことだらけでしたが、より広い視野や高い視座で物事を捉えることができるようになったと実感しています。

そして、勉強会やカンファレンスで登壇する方たちは、自分にとって遥か遠い存在だと思っていました。しかし、noteに入社してから、自分もその舞台に立つことができるようになり、夢が現実になった瞬間を何度も経験しました。

退職を決意するまで

40歳の節目を迎えた2023年9月。これからのキャリアについて深く考え始めました。
転職することを前提に考えていたわけではなかったのですが、ある日、妻から、

「note初期の頃のほうが楽しそうに仕事してたよね」

と何気なく言われた一言が、深く心に刺さりました。
その言葉をきっかけに、仕事に対するスタンスが使命感や義務感に偏っていることに気付きました。同時に、心から楽しんで仕事に打ち込む姿勢を取り戻したいと強く感じるようになりました。

noteでのキャリアを振り返ると、多くの経験と満足感を得てきたなと感じています。特に、noteがまだ世間的に認知をされていないところから、グロース市場への上場に貢献できたことは素晴らしい経験でした。

しかし、noteは現在、10 → 100へと成長させるフェーズにあり、自分の志向とは少しギャップがあることに気付きました。私は、0 → 1、1 → 10のフェーズに再び挑戦し、世の中にまだ存在しない価値を生み出し、それを多くの人に知ってもらうことに携わりたいという強い思いを抱くようになりました。

そして、2024年1月。noteで培った経験を活かし、アーリーフェーズ(シリーズA-B相応)のスタートアップで新しいチャレンジをする決意を固め、本格的に活動を始めることにしました。

結びに

noteで過ごしたこれまでの時間を振り返ると、感謝の気持ちで胸がいっぱいになります。特に、フルリモート前提でのオファーを決断してくださった加藤さん、今さん、吉島さんには感謝してもしきれないくらい感謝しています。noteに入社していなかったら間違いなく今の自分はいないと思います。本当にありがとうございました!

また、プロダクト開発を通じて、これまで関わってくださった皆さんと共にプロダクトが成長する喜びを感じることができたことは、私にとってかけがえのない財産です。皆さんのサポートと励ましがあったからこそ、ここまで来ることができました。

そして、現在在籍中のエンジニアの大半が私が採用で関わった方々です。エンジニアの皆さんの活躍を間近で見れなくなるのは心残りですが、皆さんがこれからも素晴らしい成果を上げていくことを信じ、外からイチファンとして全力で応援をします!

一方で、noteのミッション達成に向けて、まだまだやることが残されている状況で船を降りる決断をすることを申し訳なく思っています。しかし、新たな挑戦に向けて踏み出すこの決断が、私にとっても、そしてnoteにとっても良い結果をもたらすと信じています!

最後に、noteで過ごした時間は、私の人生においてかけがえのないものとなりました。これから新たな道を歩むにあたり、noteで得たすべての経験と学びを胸に、次のステージでも全力を尽くしていきます💪

本当にありがとうございました!!!!!!!!!!


2024.07.24 福井 烈

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