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談合の具体例をわかりやすく解説

★わかりやすく解説

例えば、学校の体育館を建てるためにいくつかの建設会社が仕事を取ろうと競争するとします。本来ならば、各会社が自分たちの建設費用や計画を提示して、一番良い条件の会社が選ばれます。しかし、談合が行われると、建設会社同士があらかじめ話し合って、「今回はこの会社が仕事を取ることにしよう」と決めてしまいます。これによって、他の会社が本気で競争しないようにし、決められた会社が高い値段で仕事を取ることができます。

★具体例

例えば、A建設会社、B建設会社、C建設会社の3社があるとします。ある日、これらの会社が集まって次のような話し合いをしました。

A建設会社:「次の学校の体育館建設の仕事は、うちが取りたいんだけど。」
B建設会社:「分かった。じゃあ、次の市役所の建設はうちが取るってことで。」
C建設会社:「じゃあ、その次の公園の改修はうちが取るってことでいいね。」

こうして、3社があらかじめ仕事を分け合うことで、誰がどの仕事を取るかを決めてしまいました。この結果、A建設会社が学校の体育館の建設を受注することになります。そして、B建設会社とC建設会社は、形だけの競争に参加して高い値段を提示し、A建設会社が有利になるようにします。

★これを知っておくと理解が深まる

談合が行われると、本来の競争がなくなってしまい、選ばれた会社が高い料金を設定できるため、税金などの公的なお金が無駄に使われることになります。さらに、競争がないために質の悪い仕事が行われる可能性もあります。

★何が問題なのか?

談合によって、本来はもっと安くて良い条件でできるはずの仕事が高くなり、結果的に市民や消費者に不利益をもたらします。また、談合を通じて不正を行った会社が優遇され、真面目に競争しようとしている他の会社が損をすることになります。

★用語解説一覧

・競争入札(きょうそうにゅうさつ)
説明)複数の会社が条件を提示して、その中から一番良い条件の会社が選ばれる方法です。
・落札(らくさつ)
説明)競争入札で、選ばれて仕事を取ることです。
・価格調整(かかくちょうせい)
説明)談合の際に、会社同士で値段を調整して、一つの会社が有利になるようにすることです。

★そもそも論

本来、仕事を取るための競争は公平であるべきです。誰でも同じ条件で競争できるようにすることで、質の高い仕事が適正な価格で行われます。しかし、談合が行われると、この公平な競争が崩れてしまい、不正な方法で仕事が分け合われてしまいます。これが、談合が法律で禁止されている理由です。

★このニュースのQ&A

Q1. 談合が行われるとどんな問題があるの?
A1. 談合によって、不正な方法で仕事が分け合われ、公正な競争がなくなり、消費者や市民に不利益をもたらします。

Q2. 具体的にどんな風に談合が行われるの?
A2. 会社同士があらかじめ話し合って、誰がどの仕事を取るかを決め、他の会社は形だけの競争に参加して高い値段を提示します。

Q3. 談合が法律で禁止されているのはなぜ?
A3. 公正な競争がなくなり、不正な方法で高い料金が設定されるため、税金などの公的なお金が無駄に使われるからです。

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