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梅乃宿の『伝統と革新』
こんにちは、安井郁子です。
記事を読んでくださる方、応援してくださる方、いつもありがとうございます。
今回は、あらごし梅酒など ”果肉感のある果実のリキュール" で一世を風靡した日本酒リキュールのパイオニア梅乃宿酒造さんのご紹介です。現在も、新商品の「大人の果肉の沼 いちご」で、ブレイク。いちご果肉をそのまま食べるようにたのしめる贅沢ないちごリキュールの触感、味わいも話題となっています。
しかしながら今回は、梅乃宿さんの原点、「日本酒」のご紹介となります。
梅乃宿の『伝統と革新』
2022年7月に新しい清酒蔵もでき、リキュールだけでなく、「原点回帰の日本酒」の造りも見直しており、そうとうな気合がはいっております。
現吉田佳代社長は、「伝統の日本酒文化を守り、次の世代に引き継ぐ継承者でありながら、一方で日本酒の可能性を広げ、新しい日本酒を世の中に送り出す開拓者、日本酒の魅力を世界中に広めるエバンジェリスト(伝道師)でもありたい」と考えておられます。
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日本酒のふるさとといわれている万葉の地・奈良で、今年創業130年を迎えた梅乃宿酒造さん。歴史を守りつつも、どんどん進化しており目が離せないお蔵でもあります。
新蔵となり、醸造的にも新しい試みにチャレンジしているこちらの蔵を、レポートしていきます。
新蔵での試み
新蔵になり醸造面では、どのような設備が加わり酒質としては、どのような変化がみられるのか…
最新設備を加えはしましたが、基本的に手間暇をかけた手造りの良い部分を残した造りであることは、変わっておりません。
まず、製造場ごとに区画を明確にしていきました。
そして、広くなった蔵での社内スタッフの情報共有ツールとしてインカムも使用。
社内コミュニケーションの良さは、品質にも現れます。
空調管理・温度管理の徹底
以前は、全部の蔵内で空調管理の徹底とまではいかなかったそうですが、米の保管場所や洗米水の場所、洗米場が室内となることで、外気温による変化が無くなり、安定した吸水も可能となりました。
また、重いお米を三人がかりで運んでいたような作業は、ホイスト(重量物を持ち上げる装置)で、運搬するようになり、蔵人の作業も軽減され、お米の処理に集中できます。
仕込みタンク33本は、全て温度管理のできるサーマルタンクとなり、外気の影響を受けることもなくなりました。
温度管理により、低温でゆっくり発酵させることが可能になり、醪の状態も、理想的な経過を辿れるようになったわけです。
そして、上槽から瓶詰迄も、空気に触れる機会を減らし、ベストタイミングで瓶詰めが行えるようになり、酒質もより向上しております。
新蔵での「梅乃宿 純米吟醸」
そんな、新しいお蔵の環境下で造られた日本酒は、どのように変化しているのでしょうか。
実際に、新蔵で造られた「梅乃宿 純米吟醸」を試飲してみます。
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味わいの変化
新天地で造られた「梅乃宿 純米吟醸」。
筆者が日本酒を飲むようになって間もなく(かな~り昔のことで、まだ英国出身のフィリップ・ハーパーさんが蔵人として働いていた時期)飲んだ「梅乃宿」さんの厚み旨味のあるお酒のイメージと比較すると、現代的でクリアになった印象もあります。
温度管理を徹底した設備によって品質は良い意味での変化があるようです。
梅乃宿酒造さんは、以前より日本酒業界の中で、品質指向のお蔵としての地位を確立されており、昔から純米酒比率の高いお蔵でした。早い時期より吟醸タイプのお酒にも注力されていましたが、料理から離れる華やかすぎるお酒ではありませんでした。
現在の酵母も、もちろん香り系ではなく、K601とK901で、吟譲としては優しく穏やかな香りで、梅乃宿らしい香味がみてとれます。
口にいれると、ふわっと膨らみ、華やかすぎない適度なバランスの良い香味できれいな味わい。後口にかすかな苦みと共に、爽やかにキレていきます。
だいぶ昔の梅乃宿さんの味わいと比べると、クリアな印象もあります。が、梅乃宿さんらしい、懐の深さも持ち合わせており、軽めから中程度のボリュームのものまでのおつまみに合わせやすい日本酒です。
あわせる簡単レシピ
そんな「梅乃宿 純米吟醸」に合わせるおつまみは、「ブリの奈良漬け入りなめろう」です。
酔いどれんぬの簡単レシピはこちらからどうぞ。
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中高年の日本酒好きの方には、改めて今の「梅乃宿 純米吟醸」の味わいを確かめていただきたいですし、若い方、海外の方にも、ぜひ、奈良の葛城山の麓から生み出される「梅乃宿」さんの味わいをお試しいただきたいです💕
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