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『ほんとうのお姫様』の真意は何?アンデルセンさん


タイトルから全く離れたことから始まりますが、


うちの主人は、ふだんまったく無頓着むとんちゃくなくせに、

休日、自分が掃除機をかけた後、となると、

ちょっとでも床に小さな何かが落ちてたりしようものなら、

日頃の自分のおこないは棚に置き、
大変チェックがうるさいです。


その日も、素足すあしで何か踏んだらしく、
「なんだ?これは 」と、目くじらを立て、
自分の足の裏についたものを、目を近づけて確認し、
「なんで掃除したばっかりで、こんな物が落ちているんだ?
なんだ、こりゃ?」

と、憤懣ふんまんやるせない面持おももちで、鋭い検証指摘を投げかけてきます。


まずい・・・、
と思いながらも、
「そんなのベビースターラーメンに決まってるじゃない、
見ればわかるでしょ。」と、
婆は、別にそれが何かというひるまない態度で切り返します。


婆も家事をしていましたが、
主人が別の部屋を掃除してくれている間に、
こちらは先にちょっと一段落してしまい、
誘惑に負けて、小袋6パック入りのベビースターラーメンを一袋、
一息ついて、秘密で一人がけして、
つまんでいたのです。


ベビースターラーメンと言えば、
今ではスーパーの定番置き場に、常時陳列されていますが、


婆が子供の頃といえば、駄菓子屋さんに行って、
このベビースターラーメンか、
または、ミルクせんべいに梅ジャムを買ってつけて食べる、
この2つの選択肢のみと子供心に決めていたぐらい、
ベビースターラーメンが好きでした。
いまだに好きということは、50年以上好きということで、
良い顧客だと思います。


もちろん、掃除機を引っぱって働いている主人が
居間に戻って来るまでには、そつなく食べ終え、
プラの空袋などはしっかり捨て、証拠隠滅していました。


が、欠片かけらが一つ落ちていたとは!
悪いことはできません。


主人にとっては全く想定にない、意外なものだったとはいえ、
ベビースターラーメンの欠片かけらなんて、ふんだ感触かんしょく的にも、見た目にも、
すぐわかりそうなものなのに、


婆が言うまでわからなかったようで、
「これはなんだ?」と手でつまんで見るまでしていました。

その瞬間、



本当にいきなりですが、何の脈絡みゃくらくもなく、

小さい頃読んだお話が、頭によみがえってきました。

忘れかけていた、少年少女アンデルセン童話の中の一話・・・。

もちろん内容は忘れてはいませんが、

長い年月、そのお話を思い出すということは、

その本を手に取って懐かしく見る時以外、なかったと思います。


今、もうその本は多分ありません。

ずっと実家にありましたが、婆の父親が亡くなるぐらいの時期、
実家の整理をしたので、その本はどうなったか・・・。

今から思えば、それらの本を取っておけば良かったと後悔します。

でも、子供が独立するまでは、家の中はいろいろな物が必要で、
考えてみると、その段階では、保管する場所が見つからなかったかもしれません。


小学校低学年向けの本で、
いくつかのアンデルセンの短編が収められており、
字も大きめで、
味、おもむきのあるし絵が、ところどころ入っていました。


もうこれを書いているだけでなつかしく、
本当にきゅんと幸せな気持ちになります。


それで、
主人が踏んだのが素足ででさえ、ベビースターラーメンだとわからず、
なんでわからないの?と言った時、なんだか、その童話の話が急に頭に浮かびました。


挿し絵もしっかり思い出しました。,゚.:。+゚,゚.:。+゚,゚.:。+゚。,゚.:。+゚,゚.:。+゚,゚.:。


50年超を経て、ふわっ~っと懐かしく目の前によみがえってきました。


「あ、なんかいきなり・・・、
『ほんとうのお姫様 』の話を思い出したゎ・・。」


なんだ、それ?と主人に言われ、ざっと説明してあげました。


パパはね、ベビースターラーメンを素足で踏んで目で見ても、
それが何なのかと、すぐにはわからなかったけど、

そのお姫様はね、20枚ぐらい重ねた敷布団しきぶとんの上で寝ていて、
その一番下にあった、たった一粒の小さな豆の存在を言い当てたんだよ。

それで、それこそが、本当のお姫様、って話!

パパとは真反対(笑)

・・・・・、
この説明ではきっとわかりませんねー。


大嵐のある日、
ある家?宿?に立派な服装をした女性が来て、
「私は本当のお姫様です。道中どうちゅう、嵐になってしまいました。
 一晩、泊めていただけませんか?」
と言いました。
その家の人は、泊めてあげることにし、
ベッドに20枚ぐらいの敷布団を重ね、そこでその女性を寝かせ、
翌朝、起きてきた女性に、寝心地ねごこち如何いかがでしたか?と尋ねたところ、
「気持ち良くぐっすり眠れました。」と答え、お礼を言ってそこから出発していきました。


さらに同日であったか、次の日であったか、曖昧あいまいなのですが、
また別の女の人が嵐の中やってきて、
「私は本当のお姫様です。道中、嵐になってしまいました。
 一晩、泊めていただけませんか?」
と言いました。
その女の人は、前に来た女性とは違って、身なりも立派ではなく、
髪も服もびしょ濡れでした。
お姫様とは到底思えないようなちでした。
家主は、この女の人も泊めることにし、同じように
ベッドに20枚ぐらいの敷布団を重ね、そこでその女の人を寝かせ、
翌朝、起きてきた時に、寝心地は如何でしたか?と尋ねたところ、
「なんだか、布団のずっと下の方にコロコロ小さな豆のようなものがある気がして、気になって全然眠れませんでした。」と答えました。
すると家主は、
「あなたこそ、本当のお姫様でいらっしゃいます!」
と言った、・・・という、おはなし、おはなし。


50年以上前に読んで以来で
曖昧あいまいな記憶のまま書き、
詳細しょうさいは違うかもしれませんが、

また婆の省略過ぎ下手へたくそ粗筋あらすじではありますが、
おおよそは、こんなあらすじです。


このお話では、
身なりだけで判断しちゃいけませんよ~☝
ということも言いたかったのかもしれませんけどー。


婆の一番のポイントは、
何十枚もの敷き布団の下にある、小さな豆の存在がわかることが、
なぜ本当のお姫様であることのあかしといえるのか?

この一点です。


それで、子供向けに書かれた童話とはいえ、
子供時代の婆も、感想は、なんで???でした。

この本の中の、他の短編のお話はすべて、そのような【?】という感想や疑問はありませんでした。

子供向けアンデルセン童話らしく、面白くワクワク♩

いちおう子供なりに理解し、楽しく読みました。

でもこの『 ほんとうのお姫様 』のお話は納得がいかず、

なぜ下の方にある豆がわかる人が、本当のお姫様なの?
さっぱりわからん!

なんで?なんで?なんで?

という感想。

なんで?

(しつこい)


これは、小学校高学年になっても、中学生になっても、高校生になっても、
それ以上の歳になっても、たぶん同じ疑問だったと思います。

それでずっと忘れていて、長い年月を経て、婆という歳になって、
このお話を思い出した時、

もしかしたら、こんな意味では?と初めて思いました。



この【豆】というのは、比喩ひゆではないか、と。


まだ、普通の人が気づかない、【小さなきざし】・・・の比喩。


その、深くおおわれた中の【小さな兆し】というのは、
物事かもしれないし、
人の心、思い(良きにつけ悪しきにつけ)かもしれないし、
多くの人が違和感を感じていなくても、自分自身が感じる違和感、疑問かもしれないし。


予兆をいち早く感じる、予測することができれば、手が打てる。
危機管理が出来る。


それに気が付くのが、人の上に立つ本当のお姫様っていう意味では?



皆なそうだと思いますが、
これまでの婆の人生も、いろいろな人に会ってきました。


娘が初めて社会人になった時の直属の上司の方は、
こんな上司は中々いないよ、というくらい、ほんとに良い上司でした。


私は娘の家族ですから、その上司の方に日常直接お会いすることはありませんでしたが、
娘の話からも、それを感じ、
「あんた、ほんとにラッキーだよ。」と娘には言っていました。


その方は、なにか表立おもてだって、人から所謂いわゆる『 良い上司 』と言われるようなことをやられるというのではなく、
世間で『 陰徳いんとく 』と呼ばれるものなんでしょうか、
人が気付かないところで配慮されているなぁと感じられたのです。


だから、その課はいつも平和です。


偶然、たまたま平和な毎日が続いているように見えるのですが、
実は意図的に、事前に小さな芽のうちに手を打たれて、何事もなかったかのように、
問題などは、はなっからあるものではなかったかのように、
円滑に平和が保たれているのです。


婆が申しますのはおこがましいことながら、小さな兆しに気づく力を持っておられたのではないかと思います。


かげに隠れた配慮によって、ごく自然に保たれている調和した日常。


その配慮というのは、
仕事上のことだけにとどまらず、
例えば、部下(婆の娘)との何気ない会話の中の、さりげない一言であったり、など

それによって、本人にも周りにも良い結果をもたらす方向になっていくことは明らかなんですが、
ほんとうに些細ささいに思えることでもあります。


誰も、なんにも、感じません。


誰かの視点が常に行き渡っているとは気が付かれません。


偶然、無作為むさくいの日常 と思っています。


が、当たり前と感じる円満と平和は、
決して当たり前でも、偶然の産物だけなのでもなく、
手柄てがらにはならないけれど、
善良な誰かや皆の、ひそやかなはからい、努力の一つ一つによって作られている、守られているのかもしれません。


っていうか、むしろ、
何か問題が起きたりして、優れた方法で対処、解決するのももちろん
すごい!素晴らしい!!」と感嘆してしまいますが、


その問題が顕在化けんざいかする前に、
誰も気が付かない段階で気が付けたり、予想想定でき、
配慮、管理、対処を実際にやってくれて
何事もない平和を、あたかも当たり前のように保つっていうの、実は
すっごいことなんじゃね?👀❣️と思います。


また、婆自身がOLの時、当時女性は、総合職として初めから採用というシステムがあまりなく、一般職採用でしたので、コピーなどは女性の仕事でした。


4期上の男性の先輩ですから、歳はおそらく6歳上だったと思いますが、
コピーを頼まれて、コピーの取り方にリクエストがあったので
婆の浅知恵で、そのリクエストの目的はこうですか~♩と
話のついでに何の気なく能天気に言ってみたら、
たかがコピーと言えども、そんな浅いことではない、コピーということからは離れた事柄での意味と、婆には思いつかない深い意図いとがあったので、
はぁ~・・・すごいなあ、と目を見開いてしまう思いと共に、
自分はちっちゃいな、
その先輩は年上で、自分は一般職であったとしても・・・、
自分はまだまだだなと、情けなくなりました。


そもそも気が付く次元が違ったのです。


そんな出会いや経験から、
『 ほんとうのお姫様 』の真意を、つらつら書いた上記のように想像してみました。



・・・身なりや生まれや家系図から証明できる、事実上の『本当のお姫様』に加え、
民を守る目をも備わった、内面の意味においても、の『本当のお姫様』・・・。



・・・・・・・が、


今回、これを書くに当たって、


まさか50年以上前、子供の時に読んだ、
子供向けアンデルセン童話の本のうちの一つの話
出てることはないだろう~♩と楽観して、
『ほんとうのお姫様』で検索してみたら、なんとワラワラヒットして、


あ゙ー、検索しなければ良かった・・・
まずった!
自分らしく書けないかも~💦、と後悔しました。

もう、検索を見なかった、前の段階の状態で書こうと決め、
書いてみましたが、


実際、検索で出ていたのは、自分が思ったのとぜんぜん・・・!

違う解釈でした~~~


お話のタイトルも、『 ほんとうのお姫様 』以外に、別の名前のタイトルでも出ておりました。


ま、いっか・・・。


アンデルセンさんにじかに聞きたいです~💦