見出し画像

以前心不全の病態について勉強しました。

今回は少し別の角度からみていきたいと思います。


まず心不全は病気ではなく症状です。
“不全”とつく名前は症状や状態を指します。
つまり不全になる原因があるということです。

心不全の場合は心筋梗塞や弁膜症、不整脈が原因になるということを以前書かせていただきました。

では心臓の周辺に異常が起こる上記の病気はなぜ起こるのでしょうか。

一般的には高血圧や動脈硬化、糖尿病などの生活習慣病が原因とされています。これもよく言われていることですのであえて書きません。


今回ポイントとしたいのは背骨です。

「?」と思われるかもしれません。

背骨が心臓に関係しているというイメージはあまりないと思います。

私も最近までそのようなイメージはありませんでした。

しかし解剖学、生理学的に考えるとごく自然なことですので、順番にみていきたいと思います。

全身の筋肉や臓器などは神経によって支配されています。
ほとんどの神経は脳から背骨の中にある脊髄を通って各臓器に向かって走行しています。


脳や脊髄と臓器は神経によってつながっています

その神経が途中で圧迫されたり、通り道が狭くなっていると神経の伝達が悪くなってしまいます。神経の伝達が悪くなると臓器の働きが低下してしまいます。

つまり心臓の働きを支配している神経の部分も非常に重要ということです。

この神経は自律神経と呼ばれており、筋肉などのように個人の意識によって動きを良くしたり変化させることが困難です。(心臓を止めたくても止められないように…)

しかし神経の通り道が狭くなっていることで臓器の動きが悪くなっているのであれば話は変わります。

神経が通る場所、例えば背骨や周囲の筋肉の動きを取り戻すことで、神経の伝達や流れがスムーズになり、結果自律神経の働きがよくなり、内臓などの動きがよくなります。

つまり心臓に限らず、全身の臓器の動きをよくできる可能性があるということです。

心臓に関わる場所としては首の後ろの辺り~背中の真ん中辺りまでの範囲です。
この範囲は肺などにも関係している場所のため、この部分が硬く動きが低下すると、心臓や肺などの呼吸機能が低下する可能性があります。

逆にそれらの機能に不安のある方はこの範囲をしっかり動かすことが大切です。

動かし方としては色々ありますが、棒を使った方法をご紹介します。

スライド1

スライド2


「肩甲骨や背骨を動かすことで心不全を予防できる」とまでは言えませんが、臓器の働きを良くすることや循環をよくする効果はあると感じています。

また背骨の周辺には心臓や循環、肺などに関連したツボがたくさんあります。その点でも注目したい場所でもあります。



薬や手術など医療の進歩により、良くなる病気は多くなっているかもしれませんが、自身の体の機能を高めて、より良い体を作り上げる努力は今後も必要であると考えています。

そのためには西洋医学だけではなく東洋医学、栄養学、整体などさまざまな知識を使って、その人に会った改善方法を模索していくことが大切です。


心不全から少し話がそれてしまったかもしれませんが、当たり前の治療や知識だけではなく、少し違った視点から病気や症状を診ることも大切なのではないかと思います。


少しでも有益な情報を発信できるように今後も努力していきます。