創業5年目のベンチャー企業で育休第1号になった体験談 [前編] ~ ベンチャー企業での育休取得の実態
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創業5年目のベンチャー企業で育休第1号になった体験談 [前編] ~ ベンチャー企業での育休取得の実態

Kohei Fukuhara

株式会社ACESの福原と申します。
2021年10月下旬に第一子となる娘が誕生し、生後1か月からの1か月間(2021年12月)会社として初めての育休を取得しました。

「創業5年目のベンチャー企業で育休第1号になった体験談」では大きく以下の2点についてお伝えします。 

  • 【前編】 ベンチャー企業での育休取得の実態

  • 【後編】 「育児と仕事の両立」におけるACESの体制と残課題

本記事は前編として「ベンチャー企業での育休取得の実態」について記載しますが、後編「『育児と仕事の両立』におけるACESの体制と残課題」も是非ご覧いただければと思います。
後編記事 : https://note.com/fukuhara_aces/n/n46d3c19f3be5

特に後者の「ACESの残課題」という部分を公開することは、会社の立場だけで見ると必ずしもプラスに働くとは限りません。
しかし、ACESが「育児×仕事の両立」の実現、ひいては「全社員が不満/不安なく働ける労働環境」の実現に向けて真剣に取り組んでいることをご理解いただくことで、ACESという会社の魅力を感じていただけるのではと思います。

またACESに興味がある方以外でも、「ベンチャー企業で本当に育休は取得できるの?」「ベンチャー企業で家庭と仕事の両立はできるの?」と不安をお持ちの方に、「ベンチャー企業×育児」のリアルな1意見として是非読んでいただければと思います。


育休取得までの流れ


育休取得までの流れをざっくり説明すると、「1.相談」「2.周知」「3.引継ぎ」「4.育休取得」の4ステップになります。

それぞれの段階で、私がどのように考え、どう動いたのか、会社としてどのような意思決定があり、どう動いたのかをお伝えし、ベンチャー企業での育休取得についてイメージいただければと思います。

■ 0.前提


育休取得までのストーリーについてお話する前に、育休取得時のACESの状況についてご説明します。(背景情報の解像度を上げた状態で読み進めていただいた方が、以降の記載内容をより納得感を持って理解いただけるかと思います)

【育休取得当時のACESの会社概要】
- 創業年: 2017年 (2021年時点で5年目)
- 従業員数: 34名
- 事業内容: DXパートナー事業、アルゴリズムソフトウェア事業

当然、既にACESでも育児休業規定は存在していました。
しかし創業5年目を迎えるまで、お子さんをお持ちの方はいても産休・育休を必要とする社員がいなかったため、「実際に育休を取得したい」と声を上げたのが、私が最初となりました。

■ 1.相談 (育休7か月前)


妻の妊娠が判明してから会社に対して最初に取ったアクションは、経営陣への相談です。

2021年3月の時点で既に妻の妊娠が分かっていたのですが、安定期に入る5月までは家族以外に口外しないようにしていました。
そして安定期に入った5月(妊娠4か月目)に、代表取締役の田村と取締役の與島に「妻の妊娠が判明した」「予定日が11月上旬である」ということを伝えました。

この時点では「ベンチャー企業で育休を取得することは難しいだろう」と考えていたため、「育休を取得したい」という相談ではなく、「出産前後はご迷惑をおかけします」ということを伝えました。
相談当時、私はある事業領域の責任者を任されており、「自分が育休を取得すると、事業が停滞してしまうのではないか?加えて他のメンバーに負担をかけてしまうのではないか?」と、育休取得に対して後ろめたい気持ちがあり、育休取得は不可能だと考えていたからです。

しかし、田村・與島の方から「育休は取得しないのか?」「育休は権利、しっかり主張してとるべき」というコメントを受け、ここで初めて「育休をとっても良いんだ」という意識に変わりました。
その後、妻とも相談し、「里帰り出産が明けた生後1か月からの1か月間(2021年12月に)育休を取らせてほしい」ということを改めて田村・與島に伝え、育休取得に向けた準備を進めることになりました。

■ 2.周知 (育休5か月前)

経営陣との相談の後に実施するのは、会社内への周知です。

経営陣への相談後、育休5か月前を目途に他のメンバーにも「12月の1か月間育休を取る予定である」ということを伝えました。
また育休取得の周知と同時に、「福原が不在の12月に、どのように業務を滞りなく回すか、を考える必要がある」ということも伝えていました。

「私が育休を取得することで、他のメンバーに負担が集中しすぎる」という状態は避けたいと考えていたために、この頃から「ただ私の業務を全て引継ぎをするだけではなく、どの業務を引継ぎ、どの業務を11月までに終わらせ、どの業務を凍結させるか…」ということを考え始めていました。

■ 3.引継ぎ (育休2か月前)

12月からの育休取得に向けて、9月末ごろ(育休2か月前)より実際に引継ぎに向けた動きを進めていました。
「個人としての引継ぎ準備」はもちろんですが、一番大きい意思決定・動きは「会社としての一部業務凍結の意思決定」だったように思います。

誰かが抜けた際に溢れた業務をそのまますべて引き継ぐとなると、特に従業員数の限られたベンチャー企業では、一人ひとりの負担が大きくなりやすく、「誰かが育休を取ると、誰かが割を食う」というあまりにも不幸な結末に陥りやすいという特徴があります。
こちらの記事で10Xさんが「『休む人の分をカバーしない』という意思決定を」とお話しているように、私が抜けることにより溢れる業務については、優先度付けのうえ、一部業務を12月中は実施しない(凍結させる)という意思決定をしました。

また個人としても、

  • 育休取得前の11月までに、四半期OKRを確実に完了させる

  • 私の抱える全ての業務を洗い出し、各業務で「引継ぎ先」「業務詳細/背景」「関連資料リンク」「12月中にお願いしたいこと」を整理し、各引継ぎ担当者とコミュニケーションを取る

ということを実施し、「12月中に福原がいなくても業務が回る状態」の準備を進めていました。

特に育休取得直前の11月は、通常業務に加えて引継ぎ業務が発生し、私自身非常に忙しく、正直大変でした。
しかし、主な引継ぎ先である取締役の與島(共同DX事業の総括者)をはじめとして、チームメンバーの皆さんには、引継ぎ業務の積極的なキャッチアップや仕事の巻取り等、育休取得に向けて万全のバックアップ体制で支えていただき、本当に感謝しています。

また、與島から下記のようにSlackで発信いただくなど、「会社として育休中は働かせない」という気概を強く感じられたことも、育休を取得する側からすると非常に心強く感じました。

取締役・與島から発信のあったSlack

迎えた11月30日が育休前の最終出社日となりましたが、引継ぎ業務も一通り完了し、快く送り出していただき、無事育休生活に突入しました。

■ 4.育休取得

こうして育休生活に突入しました。1か月の育休期間は本当に幸せな時間で、本当に取得して良かったと思っています。

育休に関するTips ~ メリット・つらさ・やってよかったこと

参考までに、「育休を取得するメリット」「育休中につらかったこと」「育休中にやってよかったこと」をTipsとしてまとめておきます。

■ 育休を取得するメリット

・メリット1: 娘の成長をしっかり見届けられる
なんといってもこれにつきます。
私が育休を取得したのは生後1~2か月の間でしたが、その間でも体つきが大きくなったり、手足を大きく動かすようになったり、表情が豊かになったりと、成長を手に取るように感じ取れたのは何ものにも代えがたい貴重な経験でした。

・メリット2: 「育児」及び「関連する家事」を理解できる
復職後含め育児と仕事を家庭として両立するためには、「育児にどのような作業が存在し、どの程度の負担がかかるのか」を夫婦ともに身をもって理解する必要があると感じました。
後段の「やってよかったこと」にも記載しますが、1月からの復職時に妻とどのように役割分担するか、育児/家事作業の中で何を頑張り、何を頑張らないかの意思決定ができたことは、育休を取得し実際に体験しないと出来なかったと思います。

・メリット3: 妻のメンタルケアができる
特に産後直後はマタニティーブルーや産後うつなど、出産によるホルモンバランスの乱れにより妻の精神状態が不安定になることがあります。
私の場合、妻の精神状態は比較的良好ではありましたが、精神的に不安定な時期に一人で育児をするのは相当な負担になることが予想され、夫として妻を支えられることも育休取得の大きなメリットだと思います。

■ 育休中につらかったこと

・つらさ1: 育児・家事に奔走し、まとまった時間が取れない
家族が増えたこともあり、洗濯や掃除の回数が増えるなど、育児だけではなく家事の量も体感1.5倍になります。
育休期間中の夫婦二人体制でも、意識して時間を確保しようとしなければ「30分まとまった時間が取れれば良い方…」という様子で、時間を確保することが難しかったです。

■ 育休中にやってよかったこと

・よかったこと1: 1日1時間「家事も育児もしなくてもよい自由時間」を意識的に確保する
前日夜の段階で「明日は10~11時で時間を確保したい」ということを宣言し、その時間は自由に時間を使える (=もう一方が子供の面倒を見る)というシステムを運用しました。
先述の通り、意識しないとまとまった時間が取れないのですが、家事・育児に奔走して1日を終える…という生活を連続して続けるとお互いに疲弊してしまうため、このような「何もしなくてもよい時間」を意識的に確保したのは良い試みだったと思います。

・よかったこと2: 育休明けのワンオペ育児をどう乗り切るか作戦を決める
1月からの復職時にどのように育児を乗り切るか…ということについて、復職前に作戦会議をしていました。 (例: お風呂はどのタイミングで入れる?寝かしつけはどちらが担当する? 等)
またこの時に「そんなに頑張らなくても良い家事」などを決めることができたのも、育休期間に実際に育児・家事を体験できたことが非常に大きかったと思います。

・よかったこと3: 抱っこ中に楽しめる動画コンテンツを用意する
子どもを抱っこしなきゃいけない時間は予想以上に多く、抱っこで手が塞がった状態では、PCを触ることも、読書することもできません。
なので両手が塞がっても楽しめる動画コンテンツを充実させることが意外と大事です。
私はNetflixで娘と一緒に「孤独のグルメ」を見ていました。
また弊社には「ACES Meet」と呼ばれるオンライン商談の録画・分析ができるツールが導入されており、自分が復職後に引継ぎ返す会議については、娘を抱きかかえながらキャッチアップしていました。

12月の締め会にもリモートで参加しました

~~~~~~~~~
以上が、私が育休期間中に考えたこと、感じたことになります。
育休取得は権利であり義務ではなく、取得は個人の自由ではありますが、個人的には育休を取得しない選択肢はない、と感じました。

「育児と仕事の両立」におけるACESの体制と残課題 (後編の記事に続く)

記事が長くなってしまいましたので、この続きは後編の記事をお読みください。
後編記事 : https://note.com/fukuhara_aces/n/n46d3c19f3be5

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Kohei Fukuhara
株式会社ACES (Project Manager / Business Developer)