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それではいつも通りの一句 ^^;(相変わらずの駄作)

もう上がるしかないからですね。頑張りましょう!

【最初で最悪の状態を想定しておく】

 僕が労働問題を取り扱う際に最初に行うことは、
「最悪の事態」を想定することです。

基本的に会社の顧問として社長の相談を受ける訳ですが、まずは社長に現状と問題点について詳しくお話を伺います。そのうえで、最悪のシナリオ、事態を想定します。

例えば、退職後に未払い残業代の請求が来る場合です。

未払いがあった場合、(もちろん)それ自体問題ですが、無知によるもの、あるいは従業員の方にも問題があることもあります。

一通り事案の検討をした上で、例えば「最悪100万円の残業代請求が来るかもしれません」という話を社長さんにします。最悪のシナリオを考えることで、損害の最大値を見積もることができます。

一部の社長さんは、この100万円を支払って問題が終わるなら(適正な形に是正されるなら)それで良いと考える方もいらっしゃいます。

これは大事なポイントです。労働問題は焦るのはよくありませんが、早めに解決できるならその方がいいです。

解決の着点を見つけるために、まず、最悪の状態での解決でもよいかを伝えます。「最悪」というと言葉がよくないのですが、ここでは金銭的な大きさぐらいに感じにとらえてください。

状況にもよるのですが「未払い残業」自体は、よくないことだからです。

ただ、未払い残業代の請求には、正規の請求と言うよりも、「その従業員がよくさぼって休憩していた」「「タバコ休憩が多かったりする」などの理由で、請求額が水増し気味ではないかというケースもあります。

その場合には、適正と思う部分は「未払残業代」からの控除をしっかり申し上げます。

このように、労働問題を解決するためには、最悪のシナリオも想定しつつ、その上で現実的な解決策を見出すことが重要です。

とにかくあまり大騒ぎしないように心がけます。

社長とのコミュニケーション
社長さんとのコミュニケーションも重要です。

労働問題は感情的になりやすく、特に従業員との関係が悪化している場合、冷静な判断が難しいです。

僕が社長さんと話す際には、冷静に状況を整理し、感情を抑えた冷静な話を心がけますs。

例えば、従業員が退職後にSNS等、あるいはどこでもかしこでも吹聴して会社の悪評を広めている場合、社長さんが感情的に反応しやすいです。

しかし、感情的な反応は事態を悪化させるだけです。ここで重要なのは、問題の本質を見極め、法的、あと常識的に正しい対応を取ることです。
そういった意味で、社長さんとのコミュニケーションをとるようにしています。

従業員との対話
従業員との対話も欠かせません。
労働問題の多くは、誤解やコミュニケーション不足から生じることが多いです。

従業員が不満を抱えている場合、その原因を明確にし、対話を通じて解決策を見つけることが重要です。

変な先入観なく従業員の立場に立って話を聞くことで、彼らの不満や要求を理解し、それに対する適切な対応を見つけることができます。

未払い残業代の問題が発生した場合、可能であれば、従業員がどのような状況で残業を行っていたのかを詳しく聞くことが重要です。

一方当事者からの話で分からなかった新たな事実を得たり、気づかされることも多々あります。

彼らがどのような理由で残業をしていたのか、どのような感情を抱いているのかを理解することで、問題の本質に迫ることができます。

法的アドバイスと対策
最後に、法的なアドバイスと具体的な対策を提供します。

労働問題は法的な側面が強く、適切な法的対応が求められます。ただ僕の場合は、法定なことばかりいう訳ではありません。

意外に思われるかもしれませんが、法的な話だけで解決することは少ないです。どちらかと言えば、話の交通整理ができたり、双方の感情をしっかりとらえられる人が問題解決をしやすいです。

とはいっても法的な面も用いて予防も大切です。

就業規則の見直しや、労働時間の管理体制の強化、従業員への定期的な教育など、予防的な対策を提案します。また、万が一問題が発生した場合の迅速な対応策も準備しておくことで、会社が労働問題に対して強固な防御策を持つことができます。

このように、労働問題の解決には、最悪の事態を想定し、社長や従業員との対話を通じて現実的な解決策を見出し、適切な法的アドバイスと対策を提供することが重要です。これらのステップを踏むことで、会社は労働問題に対して強い対応力を持つことができるでしょう。

では、いつものように5ステップで考えてみましょう

1 現状確認と最悪のシナリオの想定
とにかく社長や関係者から現状と問題点について詳しく話を聞き、状況を把握することから入ります。

労働問題の具体的な内容、従業員との関係、過去の経緯なども整理していきます。

その上で、一旦、問題が最悪の結果に至る場合を想定し、その最大限のリスクを見積もります。そこで会社としての損害の程度がどの程度か分かると、後の対応がしやすいからです。

例えば、未払い残業代請求の可能性がある場合、その最大金額をざっくりと計算して、社長さんに伝えます。

2 社長とのコミュニケーション
これ結構大事です。冷静な対話をして、物事の本質の見極めていきます。

社長に対して、最悪のシナリオについて説明し、現実的な対応策を共有しておきます。そして、どういった方向に話が向かう可能性があるかを示しておきます。そうすると社長が心の準備ができるので安心します。

人は安心すると、冷静に物事を判断しやすくなるものです。

3 従業員との対話
在職中、退職などありますが、可能であれば、従業員の立場を理解し、コミュニケーションをとるようにします。意外と話すことで、問題を収めることも少なくありません。

従業員と直接対話を行い、彼らの不満や要求を詳しく聞く。話は一切遮らないようにします(感情的になって、話をよく遮る方がいらっしゃいます)。

話を聞いた上で、労働条件や環境についての具体的な問題点を確認し、誤解や情報不足を解消する。ここで信頼関係ができると、あれほど大きいと思っていた問題が解決に向かうことが多いです。
 
4 法的アドバイスの提供と予防策の強化
一通り話を聞いた上で、労働法に基づいた方向性を提供する。杓子定規に思われるかもしれないが、「法的にはどうなる」は一度は伝えておく必要があります。

その上で、「法的にはこうなっているけど、どのように解決していきたいですか」と当事者双方の要望が改めて拾うことが大事です。

そして、こういった問題が起こった最中にも、次同じような社員トラブルが起こ倣い用にするため、就業規則の見直しや労働時間の管理体制の強化、定期的な従業員教育などの予防的な対策を検討します。

5 迅速な対応とフォローアップの実施
問題が発生した場合、迅速に対応し、最悪を想定しつつも最小限に抑えるように努めます。

そして、ある程度、どのように解決していくか想定し、計画された手順を実行し、当事者とともに進捗を確認していきます。

問題解決後も定期的にフォローアップを行い、労働環境の改善状況を評価し、継続的な改善を目指していくといいですね。

このように、労働問題の解決には、段階的なアプローチが重要です。

現状確認から始まり、コミュニケーションの強化、法的アドバイス、迅速な対応、フォローアップといった一連のプロセスを通じて、労働問題に効果的に対処できます。

昔からよく言うじゃないですか「最善を望み、最悪に備える」
社員トラブルも同じです。

 それでは、また ^^ /


【今日の要約】「私は忙しいから、要点だけ読みたいっ」と、
お急ぎの方&せっかちな方^^; は、こちらをどうぞ^^

労働問題に取り組む際には、まず最悪の事態を想定し、その最大のリスクを見積もることが重要。

例えば、未払い残業代請求の場合、その最大金額を算出し、社長に伝えることで対応の準備をする。

労働問題の解決においては、冷静な対話を通じて社長や従業員とのコミュニケーションを重視し、感情的な反応を避けることが求められる。

最悪のシナリオを社長に説明し、現実的な対応策を共有することで、社長が心の準備をし、冷静な判断ができるようにする。

また、従業員との対話を通じて彼らの不満や要求を理解し、誤解や情報不足を解消することが重要。従業員の立場に立って話を聞くことで、信頼関係を築き、問題解決に向けた具体的な対策を見出せる。

法的なアドバイスを提供する一方で、就業規則の見直しや労働時間の管理体制の強化、定期的な従業員教育など、予防的な対策を提案する。

問題が発生した場合には迅速に対応し、最悪の事態を最小限に抑えるよう努める。問題解決後も定期的なフォローアップを行い、労働環境の改善状況を評価し、継続的な改善を目指す。

このように、労働問題の解決には段階的なアプローチが重要です。現状確認から始まり、コミュニケーションの強化、法的アドバイス、迅速な対応、フォローアップといった一連のプロセスを通じて、労働問題に効果的に対処しする。最善を望み、最悪に備える姿勢が、労働問題の解決には不可欠。


今日の内容に関連して、音声配信もしています^^; 
自ら「ふくちゃん」という恥ずかしさ。。。^^;
あくまでお堅い仕事を払しょくし、お堅い文章になりがちな「労務トラブル」「法的な話」を分かりやすく伝え、親しみやすさを出す「キャラづくり」なのでお許しを。

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