MBOをして『スパークル株式会社』に社名変更をした経緯と今後の展望
この度私はMAKOTOキャピタルからMBOし
社名をスパークル株式会社に変更しました。
今回のMBOの背景は
当事者として責任を持って行動しなければ
何も変えることが出来ない。
という想いが根底にあります。
それを強く感じたのは、
前職の時に感じたある経験からです。
MBOに伴い、今の私の考えを整理しましたのでぜひ最後までご覧いただけると嬉しいです。
本当の意味で課題解決をするとは
私は社会人として仕事をする中で、ある違和感を感じています。
それは「当事者として行動しなければ、どれだけ頭のいい人でも最善の解法は見つけられないのではないか?」ということです。
どういうこと?
と思う方が多いと思うので
例え話を少しさせて頂きます。
コンサルタントとして、
「1億円あげるので、平泉の地域を振興してください」
と言われたらどうしますか?
(※平泉とは岩手県東西部にある地域。東北として黄金と馬で栄華を極めた場所で、ジパングの語源です。ちなみに私の本籍地です。)
きっとどんなコンサルタントも喜んでやります!となると思います。
ではまずは、何から始めますか?
平泉に住んだことがなければ、ホームページや写真を見たりして平泉の情報を集めてくると思います。
じゃあ次に何をするかと言ったら、現地に行って話を聞く、最終的にこちらが提案できることを提案する。
このような流れになると思います。
実際、できることはそれぐらいです。
平泉の今の状況とかを知らない中で、提案を考えると、
自分が知っている、あるいは平泉に似ている他の地域とかから情報を引っ張ってくる。
結局自分の価値観で考えるしかありません。
でもそれってどう思います?
田舎や地方に住んでいる人には共感をしてもらえるかもしれませんが、
「いや、住んでないのに何がわかるの。」
と思いませんか?
私だったら思います。
出張で2〜3日来て、ホテルに泊まったぐらいで、平泉のことがわかるはずがない。
平泉に住んでいる人しかわからないこと、穴場の観光地みたいなものって付け焼き刃の知識や、ちょっと行っただけでは何もわかっていないです。
それって実は、わかった気になっているだけ。
本当に地域課題を解決するには、きちんと分析力を身につけて、親身になった上で、ちゃんとその地域に住んで行動しないといけないと思っています。
地域の色々な人の愚痴とか、やりたいこと、過去のしみじみした失敗話を聞いた上で、長期的な目線を持った提案ができる。
出張ベースで来られる方は確かに優秀な方々も沢山いらっしゃいますが、本当の意味での長期的な価値を引き出せないと思いました。
地域に住んでる人の考え方がなければ、本当の意味で課題解決できないのではないかと思いました。
実際に地域に住んでみて
行動が伴わなれければ意味がない。
上記の理由から実際に行動するために、MAKOTOキャピタルに転職することにしました。
転職先を探すにあたって、私が東北大学、東北大学院を卒業していたので東北の企業から探し始めました。
自分が転職をしていたのが2019年頃で、ちょうど東日本大震災から10年くらい経っていました。
実は、大学入学の時にちょうど震災があって、復興の姿とかを間近で見てきた部分から、
東北に思い入れがあったんですよね。
大学の時は非常に住みやすかったですし、
東北は大好きな土地でもありました。
東北について語り始めたらキリがなくなるので
これぐらいにしておきますが、
お世話になった東北を盛り上げたいという気持ちで、次の職場を東北にしました。
烏滸がましいかもしれないですが、
誰かが東北って街を盛り上げなきゃいけない、誰かがやるなら、じゃあそれを自分がやりたいって。
そういう風に思えたんです。
それはたまたま大学が東北大学だったからだけかもしれません。
でもそのきっかけが私には何かご縁のようにも感じられて。
とにかく今、このタイミングで行かなければ後悔すると思ったため、行動をしました。
東北に帰ってきて、MAKOTOキャピタルで働いてみて、やはり東北に対しての課題感を感じることが多かったです。
だからこそ
僕はMBOをして新しい取り組みを通じて、東北と一緒に頑張っていきたいと思っています。
「Spur」と「Cycle」の造語からなる社名の由来
MBOをして、新しい社名に変わり「株式会社スパークル」になりましたが、
新たなブランドである「Spurcle」は、拍車を意味する「Spur」と循環を意味する「Cycle」この二つの要素を掛け合わせた言葉です。
Spurは拍車をかけるという言葉です。
馬の足を打つときについている道具に由来していて、焚きつけるとか奮い立たせるという意味があります。
我々自身が支援させていただく会社に入り込み、進めていけるような会社になりたい
拍車をかけられる存在になりたいと考え
まずこの言葉を選びました。
そこから地域の経済循環(Cycle)を生み出していく。
まずは、東北で悩んだり諦めてる人たちに拍車がかけられたらいいと思っています。
東北の人って、「自分達じゃ無理だから」と思ってしまっている人が多くいらっしゃるので、
スパークルが拍車の役割を担い、前に向かっていけるものを作っていきたいという想いがあります。
東北の人が新しく「こういうチャレンジをしたい」と思った時にできるように、
技術を持っている人が新しい挑戦をできるように、
スパークルとして人の繋がり、ノウハウや資金を提供し経済循環できるような存在になりたいです。
最終的には「応援する循環」を作れたらいいです。
そうすることで、東北という場所がより良くなっていくでしょうし、
今住んでいる方がもっと東北に自信を持てると思うのです。
もちろん東北に限った話ではないのですが、まずは「東北モデル」をつくる所からだと思っています。
社名を決めるときは、本当にいろいろな言葉を並べて、
こんなのもいいな、あんなのもいいなって考えながらやったんですけど、最後までこの言葉が残りました。
もう一つ最後まで残った言葉が、『shigen』だったのですが、
「地域の資源になる。」という意味合いを込めていました。
我々自身を表す言葉は地域にとって、なくてなくならないもの=資源にしていこうみたいな想いを込めて名前をつけてもいいのかなとも思っていました。
ただ我々が受身で何かするわけではなく、我々が拍車をかけなくてはならない存在ですし、何よりも一緒にやり遂げられる組織になりたかったです。
資源のように、一方的な関係性ではなく、一緒に伴走していくパートナーのような存在になりたいです。
社名の由来からも
「当事者として行動しなければ何も変えられない」という想いが現れていると思います。笑
スパークルになって変わることと変わらないこと
MAKOTOキャピタルの時はファンド事業として、東北の上場を目指すスタートアップに投資をしていました。
加えて、大学の中で主に学生向けの創業支援を立ち上げから行っています。
私が立ち上げた東北向けのコンサルティング事業は、事業承継に向けた新規事業の立ち上げをご支援し初年度で黒字する事業を作ったりもできています。
内閣府が音頭を取って形成した仙台スタートアップ・エコシステムの戦略を作らせていただきました。
つまり基本的には東北の企業をご支援したり、東北の起業家を増やしサポートしたりすることをメインで行っています。
では
スパークルでは何が変わるのか。
何が変わらないのか?
まずは変わらないことから説明すると、
ファンド事業です。
東北地域のベンチャー創出を起こすために、今後も新しいファンドを作っていきます。
今は、「支援先の上場を目指して頑張ろう」という形で、ステージアップファンドというファンドを運営してます。
今後は、上場以外のゴールも選択肢として考えられるような取組も作っていきたいです。
地域としてどう挑戦する人を支援していくのか、そして、地域に根ざしたベンチャー企業支援をどうしていくのかも考えていきたいと思ってます。
コンサルティング事業も更に地域の産業振興に貢献するべく、同じ地域の価値観を持ったものとして、シンクタンク機能から、DXの導入の仕方、セミナー開催まで幅広く地域に貢献していきます。
そして1番変わらないのは
東北に対しての想いです。
この部分に関してはMAKOTOキャピタルの意思を引き継ぎ、継続的に東北の企業や東北を盛り上げていきたいと思っております。
次に、変わるもの。
それは大きく3つあります。
①東北に経済循環を産み出す
コミュニティを創っていくこと。
②東北に経済循環モデルを創り
他の地域にも経済循環モデルを支援していくこと。
③東北や日本の良いものを世界に届けていくこと。
前提として、我々の会社の中でファンドってベンチャー企業に投資をしてリターンを返すだけでなく、もちろんそのファンドを作るところから始まります。
ファンドを地域の方々に応援していただくためには、もちろん地場の産業界が盛り上がっている必要があります。
東北の経営者の方にスタートアップやベンチャー企業と交流してもらうコミュニティを創ります。
取引をしていくとこんなメリットがあると訴求できる価値を我々が提案する、かつその取引自体を作っていくことが、地域における経済循環に結びつくと思っています。
このような東北の企業、スタートアップ企業、あらゆる人が交流する機会づくりを今後行っていきます。
コミュニティベースの取り組み、月に1回程度、外の風を吹き込んで、みんなで話を聞いて勉強しながら、コミュニティの中にいる方々のお困り事やご相談などを、我々が解決させていただく。
各々が単発で話す関係ではなく、継続的な関係を我々がいることによって築いていければと思っています。
まずは東北から
まずは、ここ1〜2年でファンドの成果を出したいと思ってます。
成果というのは投資先の上場です。
関わらせていただいた事業の成功です。
成果をしっかりと出して、東北だからできない訳じゃないんだよということを示していきたいです。
一つ目の循環を示すことが我々に求められていることだと強く思っています。
一つの形を示した後、より一層東北に進出する会社を積極的に招き入れたいと思っています。
東北で創業した会社を応援できることはもちろんすごく嬉しいのですが、それだけでは、この場所をただ閉鎖的にしていくだけになります。
勢いのある会社を東北に迎え入れて、しっかり責任を取れる経営企画人材を配置・育成いただけるのであれば、全力でアシストさせてほしいと思っていますし、そのノウハウを東北に還元できるように交流の渦を作っていきたいです。
現状、東北の産業として魅力的な仕事の絶対数が少ないです。
そこに若手が流出していく状況があると思っています。
クリエイティブな仕事がそもそもないから他の地域へ出ていってしまう。
その結果、ますます生産性が上がらなくなり、さらに苦しくなり、より人が減っていく。
この悪循環をまずは断ち切るべきです。
ですので、東北の産業が、生産性が高くクリエイティブな仕事をどう作るか、
そのビジネスモデルをどう作るかを考えるタイミングにきているのだと思います。
この悩みをうまく解決して成功する人が出てくるのであれば、その方法を上手に真似する人が出てきて、ドミノ倒しのようにどんどん東北からの挑戦が増えていくと思っています。
理想を言うと、5年先になったら、我々の会社がなくても東北の中で新しい取り組みを応援する。
そういった、挑戦を応援する文化が根付いたらいいなと思っています。
我々自身は中間支援組織ではなく産業作りの担い手として足らないものを見つけ、一緒に作りたいと思っています。
もちろんいろんな想いを込めながらお仕事をさせていただいているのでずっと伴走し続けることも嬉しいのですが、
最後は東北に自律的に価値を生み出す仕組みができ、経済の循環が当たり前になってくれることが一番の理想と思います。
まずは東北で経済循環のモデルできて、
それを世界に広めていって、
東北のように応援しながら経済の循環が起きるような地域で溢れるのが私の理想です。
スパークル株式会社の代表取締役として
責任を持って東北を盛り上げて、東京や大阪など他の地域や世界の企業様も東北に呼び込んで経済の循環を起こしていきます!
そして日本の各地域に「東北モデル」の経済循環をつくり、日本の良いもの、東北の良いものを世界にどんどん広げていきたいと考えております。
留学で日本以外の国を見てきた私だからこそ東北の良さを世界に届けること
そして日本の良さを世界に届けることをやらなければいけないと思っています。
こんな私の考えに少しでも興味を持っていただけた方は是非お話させてください!
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