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コピーをしない人に勝算はない

専門学校に入る直前から入った半年頃まで、僕は所謂「コピー」がとても嫌いでした。


とくにオリジナル曲はやっていなかったので曲やフレーズを楽譜通りに弾くという意味でのコピーはしていたけれど、


アーティスト本人のニュアンスを真似たり、フレーズを研究して「◯◯風に弾く」みたいな事が嫌いでした。

理由は、

自分のオリジナリティが無くなりそうだから。


というように考えていたからです。


なので専門学校に入学した初期はどんなアンサンブルや課題曲でも全てソロはアドリブでこなしていました。



ギターの場合は曲のキー(調)さえ分かってしまえばアドリブソロを弾く事はそんなに難しい事ではなく、視覚的にも弾けてしまうのでなんとなくできてしまうのです。


先生達からも

「ちゃんと課題曲のフレーズやソロをコピーしてくるように」

「ニュアンスやコードのボイシング(押さえ方)もコピーしてくるように」

と何度も言われていたのにも関わらず、全くその意味も分からず、

コピーしたら自分らしさが無くなってしまう


という思想から聞く耳を持たず誤魔化しながらなんとか課題曲を演奏していました。



そんなある時、授業のアンサンブルの自分の演奏をふと聴き返していた時にとても驚いた事がありました。


それは、、、


ソロの内容がどの曲も一緒!!


だったのです、、、(´・_・`)


ロックでもブルースでもポップスでも。

速い曲でもミドルテンポの曲もバラードも。


全て内容が同じ!!


だったのです。

自分の中ではしっかり弾き分けていたつもりだったのに客観的に聴いてみると酷いものでした。

自分の中から溢れ出るものが「オリジナリティ」だとばかり思っていたのですが大きな間違いでした。


オリジナリティはコピーをしたところで失われるものではありません。


むしろコピーはオリジナリティを育む為に必要であったりします。


例えばA君とB君がいて、A君は◯というアーティストが好きで影響を受けていたとします。

B君も◯というアーティストが好きで影響受けていたとしてもできあがる作品やフレーズは違うものが生まれます。


なぜなら作品やフレーズに影響するのは◯というアーティスト100%ではないからです。


性格や好みという人間性のものから、その他の好きなアーティストが全くすべてにおいて一致するという事はないはずなのでコピーをしようがオリジナリティが壊れる事はなく、

逆にアイデアを自分なりに消化したり、混ぜ合わせたりしてどんどんオリジナリティの幅は広がっていくのです。


コピーを一切しないというのは自分の可能性が広がらないだけではなく、自分の内面だけで回す事になるので何をしても同じものが出来上がるというループが生まれてしまいます。



世の中で売れてるもの、良いと言われているものものは必ずその要因があるはずでそれを知る為にもコピーというのはとても重要なのです。


コピーする事は音楽に限らず自分の能力を伸ばす為に必要な要素なのです。


#音楽 #music #エッセイ #ビジネス

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