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なぜ、サステナビリティ? 私にとっての「衝撃の1日」を振り返る

「工場見学? なんとなく、おもしろうそうだから行ってみよう」
友人の誘いを受け、埼玉県の産業廃棄物処理工場の見学会に参加したのが、2020年7月でした。

いま思うと、この日を境に、私のなかでいろんなことが大きく変わったんだな~と振り返っています。

訪問したのは、石坂産業様。初めての訪問でした。

1)工場の見学

あれは壁?あれは服?あれは窓枠?

まずは工場見学。「石坂産業でしか処理できない」という廃棄物もあるため、全国からたくさんのトラックがやってきていました。さまざまな重機を目の前で見ることができ、豪快な作業に圧倒されました。


2)里山の散策

カフェあり、ミニSLありのガーデンの周りに、広大な里山

緑豊かで、整備された里山をひとまわり歩くと、中央のガーデンエリアへ。ミニSLに乗ったり、ソフトクリームを食べたり、ちょっと休憩。

3)三富今昔村の見学

外エリアの行動も長く、五感フル回転

里山エリアの後は、昔の暮らしや道具を見ることができる、三富今昔村エリアへ。群馬の実家で、子供の頃に見たことがあるような農具なども、並んでいました。

4)振り返り

SDGsの17ゴール

室内に戻り、振り返り。各グループのテーブルに、SDGs17ゴールのカードが並べられました。

「貧困をなくそう」「飢餓をゼロに」「すべての人に健康と福祉を」・・・
世の中には、こんなにもたくさん課題があるんだ!
自分のことだけで精一杯!という生活をしてきた私にとっては、知らないことばかりでした。初めて、SDGsという言葉を知りました。

「質の高い教育をみんなに」「ジェンダー平等を実現しよう」「安全な水とトイレを世界中に」・・・
環境の問題や、社会問題、いろんな課題問題って、複雑に、ぐちゃぐちゃになっていると思っていたので、こんなふうに整理できることにも驚きました。

「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」「働きがいも経済成長も」「産業と技術革新の基盤をつくろう」「人や国の不平等をなくそう」「住み続けられるまちづくりを」
17枚のカードはカラフル。キャッチコピーも分かりやすく、きれいだな~と感じたことも、とてもよく覚えています。

「つくる責任つかう責任」「気候変動に具体的な対策を」「海の豊かさを守ろう」「陸の豊かさも守ろう」「平和と公正をすべての人に」「パートナーシップで目標を実現しよう」
グループワークでは、ひとつひとつのカードを取り上げながら、あんなこともそう、こんなこともあると議論をしたのですが、参加者の皆さんが、それぞれの立場、経験で、いろんな体験をお話ししてくれたのにも、刺激をうけました。


そして、もっとも衝撃を受けたことは、社員の方の最後のプレゼンテーション。石坂産業で行っている取り組みの紹介。
きょう1日の見学のあれこれが、すべてのゴールにつながっていた!と知り、衝撃を受けました。

なぜ、こんな大規模な工場に、屋根が付いているのか?
なぜ、重機はみんな、電動なのか?
なぜ、ここまで細かい分類をするのか?
なぜ、あそこに、ニワトリがいたのか?
なぜ、里山が整備されたのか?
なぜ、レストランの経営をしているのか?
なぜ、見学会があるのか?

SDGsの17のゴールに対して、石坂産業という会社が、事業の中でひとつひとつ解決してやるぞ!という意思をもって、取り組んでいることばかりでした。

たのしい~
おもしろい~
おいし~
気持ちいい~
(従業員の方が)しんせつ~

と、ただただ気持ちよく過ごしてきた、今日1日のあれやこれやは、すべて
「こんな困ったことを、こんなふうに解決できるジャン」
「周辺の住民の方たちに喜んでいただくために、こうしなきゃね」
「社会をもっとよくしよう」
とつながっていたのだと、最後の最後に知りました。

「1日を巻き戻して、もう一度同じコースを見学したい」
「そうしたらもっと、違う見え方ができたのに~」
「なんてぼんやり、ふらふらと見学してきちゃったんだろう、あーもー」
そんなことを、思いました。

そしてこのあと、何度も、いろんなメンバーで石坂産業に訪問することになるのですが、後になって思うと、この日が私にとっての衝撃の1日だったんだな~と振り返っています。

ちょうど3男が就職をして、「これからまた、ギアを入れ替えてがんばろう」と思っていた時期でした。
長男を28歳で授かって、二男、三男がすぐに生まれ、子育て中は、とにかく、ヤンチャな3人の息子のことと、何としても社会とつながり続けたい!という仕事のことと、この2つで、精いっぱいでした。
環境のこと、社会のこと、他の誰かが困っていることにも、目を向けてこなかったなと思います。
「だって、そんなにできない、しょうがない」と自分に言い訳をして、目を背けたこともありました。

子育てを、すごくがんばってきたわけではありません。むしろ逆。ごめんねごめんね、と謝りながらの子育てでした。

それでも、そう、それでも、です。
三男の就職は、私にとって、大きな大きなひと区切り。
さあ、これから、自分の時間をすごすのだ。ブレーキをかけながら仕事をしていた今までと違って、エンジン全開で仕事もする、遊びもガマンしたくない!と思っていたところへの、石坂産業での経験、SDGsとの出会いでした。

私は、この日に、どこかのスイッチが押され、SDGsのこと、環境問題のこと、社会課題のことなどを勉強するようになりました。

いま、会社でサステナビリティに関する仕事をしていきたい!と思っている原点は、ここにあります。

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