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【現代麻雀への道】17 麻雀は別のゲームだった

平和とは素ラーメンの「素」

現代麻雀は平和(ピンフ)全盛である。ピンフにタンヤオやドラをつけてリーチし、一発やドラに恵まれたら、すぐマンガン、ハネマンとなってしまう。「麻雀はピンフに始まりピンフに終わる」という言葉まであるほどだ。

いかにも麻雀の本質を突いた言葉のようだが、ピンフが古来の伝統に基づいているかというと、そうでもない。

ピンフが中国で一ハン役として認められたのは、日本でいえば大正時代なかごろのこと。それまで符底(ふうてい、現在なら20符というやつ)のみのアガリに対する通称でしかなかった。

つまり、「なんだ、素ラーメンか」というときの「素」の意味でしかなかったのだ。

しかし、これはピンフにかぎらないことだが、点数は低くてもアガること自体に別の意義があった。

当時は小符(しょうふ)計算という不思議なモノがあったのだ。これは誰かがアガると、アガリはアガリで精算し、その後からアガらなかった者どうしで別に点数をやり取りするルールだった。 今の視点からしたら完全に別ゲームになる。

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