辛口批評の難しさ
『麻雀界』という雑誌に書いたコラムです。
本当にミスなのか?
最近、Mリーグの観戦記をときどき書いています。自分で勝手に書き、noteというサイトで自分名義で売っていくスタイルです。
そのときに悩むのは、批判的な内容をどう書くかです。Mリーガーの打牌がミスだと思われたとき、それをどう扱うかなんですよね。
というのも、長年の麻雀ライター経験からわかってるんですよ。ベテランの麻雀って、かなり深く考えられていて、そう簡単にはミス扱いできません。あとから本人に理由を聞いてみると、思ってもいなかった視点が出てくることがものすごく多いのです。
キャリアが浅い女性Mリーガーのミスは、これは本当に単なるミスであることが多く、その点では簡単です。ただし、キャリア浅い女性プロがすごく強いとは多くの人が思ってないでしょうから、それもあまり書きたくはないんですよね。書いても誰も得しないだろうと。
じゃあ批判的な内容なんて書かなきゃいいじゃないかってことになりますけど、そうなると観戦記は一気につまらなくなります。
ほとんど批判的ではない、アベマニュースのオフィシャルな結果レポート、キンマウェブの凖オフィシャルな観戦記は他に存在しています。そちらでは批判的な内容はほぼ書かれません。そもそも、プロの麻雀にケチをつけるような内容は、この仕事にかなり腹が座ってないと書けないので、若い記者やライターには厳しいですよね。
辛口の批評も応援のひとつだと思うので、こういうスタンスで書くことを止める気はないんですよ。ただ、打ち手の意図をまるで汲めてない批判を書いてしまうと、本人に申し訳ないじゃないですか。そう思うので悩みます。
沢崎誠プロの手牌進行から
先日のMリーグの対局で、こんなことがありました。主役は新Mリーガー、沢崎誠プロです。
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