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ポーランドへワークショップをやりに行くことに【しょぼくれ中年ダイアリー】10月17日

以前『麻雀界』という雑誌に書いたコラムです。じつは今日(10/17)出発してポーランドに行ってきます。

麻雀本の著者として招かれる

ポーランドへ行くことになりました。

10月にビエラバという都市で、2日間に渡って日本式麻雀の大会が行われます。その日程に合わせて、麻雀のワークショップをやってほしいという依頼があったのです。ポーランドの女性からツイッターのDMで連絡がきました。

ワークショップは2部構成で、最初に戦術論的な授業をやって、次に手牌をオープンにして実戦形式でレッスンしてくれと。そんな依頼でした。

即答でOKしました。昔バックパッカーだった時期があるのですが、ポーランドは未訪です。英語でワークショップをやるのは骨ですけど、ものすごく楽しみです。

欧州各国に広がる日本麻雀

それにしても、大会が行われるビエラバは、地図で見てみると首都ワルシャワからも遠い小さな都市。そんなヨーロッパの辺境に日本式麻雀のプレイヤーがいるもんなの?

そんな疑問がわきますよね。ネットで調べてみたら、ヨーロッパでの大会の日程表がありました。

平均して1ヵ月に3回くらい、どこかの都市で大会が行われています。その都市が多岐に渡っているのです。

昨年一番大会が多かった9月を例に取ってみましょう。大会が行われた都市は以下の通りです。

ブダペスト(ハンガリー)
サン・ジミニャーノ(イタリア)
モスクワ(ロシア)
グルク(オーストリア)
ルーバン(ベルギー)
バレンシア(スペイン)
コペンハーゲン(デンマーク)
リヨン(フランス)

まったく聞いたことない都市もあって、なんかすごいよなーって思いませんか?
参加人数は、一番多かった大会が80人、一番少なかった大会が28人。大会としては中規模です。
参加国数という項目もあって、これがまた意外な結果でした。10カ国以上から参加者が集まっている大会もあるのですが、数カ国からという大会が多く、1カ国だけの大会も多少あります。

つまり、麻雀愛好者はヨーロッパ各国に広く薄く散らばっています。1カ国だけの大会というと地元サークルっぽいですよね。麻雀サークルが各地にあるということでしょう。

復活した欧州の麻雀

ずいぶん古い話になるのですが、ヨーロッパでは1920年代に巨大な麻雀ブームがありました。しかしそれは一過性のブームで、すぐ忘れ去られます。
 その後、今のように再び広がったきっかけは2002年に東京で行われた世界麻雀選手権でした。こういう場があると、国境を越えて人がつながります。以後、ヨーロッパで大会が行われるようになります。

当初は、このときの大会のルールである国際公式ルールが主だったのですが、今では日本ルールの大会が増え、半々になっています。

日本式の面白さ

麻雀のルールって中国だけでも40通りくらいあります。世界となったらさらに多く、その中で、リーチとドラがあるのは日本式だけ。世界の中でもかなり特異なルールだと思います。

日本人が日本式麻雀を一番面白いと思うのは当たり前。どの国の人だって自分たちの麻雀が一番だと思っているはずです。

なので、ぼくは日本式麻雀の面白さに確信を持つことができなかったのですが、それが一変する出来事があったのでした。

先ほど名前を出した2002年の世界麻雀選手権のとき、オランダからきたマーチンレップさんというヨーロッパにおけるまとめ役のような人が、日本式麻雀もするというので、聞いてみたのです。日本式はそんなに面白いのかって。

答えはイエスで、これが一番面白いとのことでした。

われわれが日本の食事のおいしさについて、ミシュランや海外ツーリストが高く評価するまで自信を持てなかったみたいな話ですが、どうやら他国の人にとっても日本式は面白いみたいです。

今回連絡をくれたポーランドの女性に聞いてみました。先ほども書いたように、ヨーロッパの麻雀は国際公式ルールと日本式に二分しているのですが、その両方をやるのかって。するとその返事は、日本式だけとのことでした。

日本式の愛好者は世界的に増えてます。中国ではアニメ『咲』の放映とともに、日本式麻雀のサークルが今急速に増えてるようです。

全額自腹の恐怖

さて、ポーランドに行くに際して、気になるのはお金の話です。外国の場合は、交通費と宿泊費が大きいですから。

最初に連絡があった昨夏には、交通費と宿泊費を出してくれるという話だったので、報酬は不要だと答えました。どうせボランティアで回してるようなものだと思うので。

それから数カ月して、交通費と宿泊費を出せなくなったと言ってきました。ただしコテージを無料で提供し、報酬は出してくれるといいます。その額は未定とのことで、なんだか危うげな感じになってきました。全額自腹になったとしても交通費は10万円程度だと思うのですが、どうなることか?

お金に関して、もらえそうなのはワークショップの一人当たり1100円の登録料で、合計4万円程度になりそう。あとの20万円弱は自腹になりそうです。

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しょぼくれ中年ダイアリー

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本業は麻雀ライターの、麻雀以外の日々のエッセイです。出版、本、漫画についての話が少し多めです。

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