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人生で読んだ本・漫画の中で最大の名作は「火の鳥」な気がする

俺は20代前半のとき、横浜から船でソ連領のナホトカに渡り、そこからシベリア鉄道でヨーロッパまで行った。

その船中でのこと。最初の晩の食事のとき、20代なかばのスイス人の美貌の奥様と隣の席になった。

多少しゃべるよね。そのとき「あなたの宗教は?」と聞かれた。俺が無宗教だと答えたら、彼女の美貌が歪んだ。そして急に態度がそっけなくなった。

これは知識としては知っていた。欧米人に無宗教だというと、倫理観がない人だと思われる可能性があると。なので仏教徒だと言っておいた方が無難だと。

そのとき美人に嫌われた経験から、以後は仏教徒だと答えるようになった。

その後、ヨーロッパから中東に行き、エジプトでのこと。

一人で旅行していると、心細いけど、現地人に声をかけられ、飯をおごってもらったり、家に泊めてもらったりの経験ができる。日本人と一緒にいると、心細さはないけど、現地人との交流は発生しない。

俺は一人だったので、21歳の超絶イケメンの大学生に声をかけられ、彼の四畳半くらいの部屋で飯をご馳走になりながら、いろいろおしゃべりした。

んで「俺はイスラム教徒だけど、君の宗教は?」みたいな話になった。仏教徒だと答えたら「それはどういうものか説明してよ」となった。

俺の英語力でそんな複雑な話をするのは苦しいんだけど、輪廻転生の説明などした。話しているうちに、彼のイケメン顔がどんどん歪んでいった。「こいつ頭おかしいんじゃね?」って顔に書いてあった。話すほどに態度がそっけなくなった。

いや、俺だって信じて語ってるわけじゃねーんだよ(;^ω^) 自分が本当に仏教徒なのか疑問ではあった。

それでも、イスラム教徒との考え方の違いというのも感じざるをえなかった。連中は「絶対」を信じてるんだよね。

「神がいることの証拠は、究極のデザインが存在していることだ」
「究極のデザインって何だよ?」
「宇宙だ」

みたいな会話をしていると、思考法の違いを感じるよ。「絶対」を信じてるんだなーって。

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