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【現代麻雀への道】78 ドラの歴史

ドラは大阪で生まれたんや

ドラは麻雀のルールのなかでもかなり異質な存在である。

いうまでもないことだが、他のルール用語は中国語から来ていて、その一部は日本語読みされている。しかし、ドラは英語のドラゴン(竜) から来ていて、戦後間もない時期の世相を反映している。

終戦直後は進駐軍がうじゃうじゃいて「日米会話手帖」が360万部のベストセラーとなったくらい英語が流行していたのだった。

昭和30年代に広まったと思われる流し満貫や、昭和40年代に広まったと思われるノーテン罰符では、やはり中国語を引きずった日本語名となっているから、英語から来ているのはドラだけなのである。

「ドラは関東で生まれたようにいわれとるが、そうやないで。ドラは大阪で生まれたんや」

20年ほど前のこと、こんな電話が『近代麻雀』編集部にかかってきた。

「わしはそのとき現場にいたさかいよう知っとる。 関大(関西大学)の学生がやり始めたんや」

こうして謎の男はドラの発明者について語り始めたというが、くわしい話は3月に発売される『別冊近代麻雀』を読んでいただくとして、ドラは昭和22年の冬に大阪の学生が発明したというのが最有力な説となっている。

※この文章だけ単品で100円で買えますが、このシリーズ39回(本1冊分)がマガジンで1000円となっています。

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