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2024年1月 活動報告

明けましておめでとうございます……という気分ではない1月となってしまいました。被災地に一日でも早く平穏が訪れることを願っております。
(トップ画像は山田町のふくいえさん)


草刈りプロジェクト

町内の草刈りを行政と地域が連携して進められないかと模索しており(9月の月報)、随所随所で動いております。

町内ヤブ巡り

「敵を知り己を知れば百戦危うからず」との言葉の通り、草刈りをするためにはまず「町内にヤブがどれだけあるのか」ということを把握する必要があります。ただ「町内」と言っても広すぎて収集がつかないため、ある程度町民が利用するであろう場所に絞って吉里吉里国さんと現状を確認してきました。

事前に衛星写真である程度の検討をつけてはいましたが、実際に現地で確認すると優先度が低い場所であったり、反対に気付かなかった深いヤブを見つけたり。目論見が外れることで吉里吉里国さんを振り回してしまうこともありましたが、無事(?)確認が終わりました。
衛星写真では比較的小さそうなヤブに見えても、ヤブの前に立つと足を踏み入れることが躊躇われるような茂みであり、もしここにクマが潜んでいたらと思うと「町内で一番危ない場所は道路沿いのヤブなのでは?」と感じざるを得ません。

面積も作業内容もずっしりヘビー級であり、これらをなんとかさっぱりできるよう引き続き準備を進めます。

確認した中で最強クラスの竹藪 もはや足を踏み入れる隙間すら無い

河川敷にて

「ヤブ」ではないですが関連しているので。
河川敷は河川管理者(普通は国や県などの行政)の管理下にあるため、伐採するには当然許可が要ります。河川敷に生えている樹木は基本的に河川管理者が植えたものではない(=自然に勝手に生えてきた)ため、諸々の問題が無ければ許可が下ります(寧ろ河川管理者の方に切ってもらえることも)。しかし河川での伐採は、その場所は勿論下流への影響もあるため、河川組合の方のご意見も聞きながら進める必要があります。

ということで河川管理者と河川組合の方と現地を確認してきました。
ベテランの皆さんは流石慣れていらっしゃるため、テキパキと伐採の計画を練り上げていきました。
植物(特にクルミ)があまり手強くなる前に対処できる体制を作れないかと考えています。

植えていないのに立派に育つ生命力に驚くばかり

会議出席

岩手県鳥獣被害防止対策推進会議

1月25日に岩手県教育会館(盛岡市)で開催された標記の会議に出席してきました。
鳥獣対策について県内の自治体が集まり意見を交わし、各地での行われている取り組みが紹介されました。11月の報告でも取り上げたワイヤーメッシュ柵の件についても紹介されており、実験が一段落する6月が今から楽しみです(効果があるようなら大槌町への導入を提案したい)。遠野地区でも同様の実験をしているようで、ワイヤーメッシュ柵への期待の高さが伺えます。

そして会議の主題は何と言っても昨年大きな問題になったクマの出没についてです。達増知事(と北海道知事、秋田県知事)がクマの指定管理鳥獣への指定を要望する等、過去にない緊急事態となっており、それらの動向について意見が交わされました。会議の最後には東北野生動物保護管理センターの方をお招きして、クマの行動と被害防止対策についてご講演頂きました。

会議中の写真は何かしらに抵触しそうなので資料の写真を

ジビエ利用に係る情報交換会

1月31日に遠野地区合同庁舎(遠野市)で開催された標記の会議に出席してきました。
内容は名前の通りで、ジビエ事業に興味がある市町村が集まり、今後どのように「いわてジビエ」を盛り上げていくか意見を交わしました。そしてこのような会であるため必然的にMOMIJIの方に質問が殺到し、大変盛り上がる会となりました。

会が終了した後も皆さん会議室に残り各々で話し込んでおられ、各市町村のジビエに対する熱意を感じることができました(寧ろ会の本番が始まったかのような熱気でした)。
私もこの1年で出会った他市町村の方々と再会でき、久々にご挨拶することができました。地域おこし協力隊として1年弱活動してきたんだなぁ、としみじみ感じた会でした。

席次の都合で自分の前に大槌鹿のポップがある 畏れ多い

山の恵みフォーラム開催!

敢えて誤解を招く見出しにしましたが、地域おこし協力隊の活動報告会を開催しました。1月から分野が近い隊員でのユニットで開催されており、1月29日、自分の番がやってまいりました。
タイトルのとおり(?)、「山」に関係する4人のメンバーが各々の活動を報告しました。勿論自分の活動を地域の皆さんに知ってもらう機会ではありますが、それと同時に、普段他の地域おこし協力隊のメンバーと活動しない私にとっては皆さんの活動を知る機会でもあります。

事前準備では「自分と他メンバーの活動内容で重なるテーマについて議論したいね」ということも話になっていましたが、いざ始まってみると各位の熱い想いがほとばしり、さてこれからというタイミングで締めのお言葉を頂く時間となっておりました。充実した時間はあっという間に過ぎますね……。

1年目の自分では間が持つのかと懸念していましたが、そんな心配があっさり杞憂に終わったあっという間の90分でした。

偉い人たちとの距離が近くやや緊張気味

その他細かい報告

被害状況調査(続)

先月報告した被害状況調査も1月やっており、無事終了しました。
この調査が終わったことで、各農家さんにどの程度の電気柵を導入するかの調整に入ることができ、調査結果とにらめっこしておりました(寧ろ今月は調査そのものよりも長かったかも……)。

各農家さんの細かい情報を得ることができたため、この情報をどう被害対策に活かしていくか、そしてどうすれば来年の調査がより良いものになるかを模索しております。

イノシシ出没対応

またまたイノシシです。先月「初めて出動しました!」とご報告しましたが、結構な頻度で出没情報が寄せられています。
しかも多かった現場が住宅地のすぐ近く。目撃情報を照らし合わせると、林縁から住宅地を抜けて河川敷に移動していたようで、イノシシがいつどこに出没してもおかしくない状況になっております。

イノシシは本来臆病な動物なので、昼間に出てきているということはそれだけ人間に慣れている(あるいは経験が浅く人間の怖さを知らない)と思われます。この場所は人間の生活圏だぞ、と伝える意味で、見つけ次第駆逐用の爆竹を鳴らして追い払っています。
この追払いにどの程度の効果があるか未知数なところもありますが、人身事故を防ぐためにも、少なくとも昼間に街に下りてこないような環境づくりを第一目標として出動しています。

熱心に土の中の何かを探している黒い塊

ハンターデビュー(仮)

先月の月報に書いたとおり、諸々の手続きが完了し無事ハンターデビューすることができました!
……なぜ(仮)がついているかと申しますと、手続きが終わったというだけで、出猟する環境を用意できていないんです。具体的には道具が無い。更に言えば車が無い。今乗っているのは普通の乗用車なので、とてもじゃないですがこれで猟に行くのは無理です。山道走るだけで大変ですし、シカを獲っても持って帰れません。
というわけで狩猟用の車を手に入れる算段をしていた……のですが、トラブルに見舞われ車入手計画が一旦白紙に。急いで手配して2月中には何とかなりそう……なるといいな……という状況です。月報を書いているまさに今、納車を首を長くして待っております。

納車しても越えるべき壁が幾つもあるので、焦らずマイペースで準備を進めてまいります。

何はともあれ10年越しの悲願が叶った

以上で今月の報告を終わります。
お読み頂きありがとうございました。

出張リスト

岩手県鳥獣被害防止対策推進会議:文中の通り。
ジビエ利用に係る情報交換会:文中の通り。

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