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新居歩美さんと初めて会話した週末

朝晩の冷え込みから日中の陽射しが心地よい暖かさとして感じられるようになった11月最後の週末、私は新居歩美さん(以下、あゆち)と初めてお話しをすることができた。あゆちが所属しているのは「秋葉原と渋谷の文化を融合する」というコンセプトで活動するアイドルグループ「アキシブproject」である。アキシブprojectは、コロナ禍でありながら、有難いことに、11月最後の土曜日と日曜日、ともに大阪でのイベントに出演するため遠征してくれた。

京都に住む私にとって、この機会は決して逃すことができなかったのである。

無論、コロナの心配もある。ライブ会場は密になり、至近距離でメンバーやオタクと会話をすれば飛沫感染するリスクも十二分に考えられる。

しかし、私はそれらの懸念をきちんと受け止め熟慮した上で、現場に参戦した。東京を拠点に活動するあゆちが大阪に来るというのは、決して多くはない。この眼であゆちを「今」見ておかなければ、そう強く思ったのである。

それまでAKB48グループや坂道グループの現場しか経験がなかったため、ライブの雰囲気、ファン達の年齢層、特典会への参加方法等、不安なことばかりであった。幸いにも、Twitterで繋がった方々から事前に多少上記の点を教えていただくことができ、また当日も優しいファン達から声をかけてもらうことができ、結果として「参戦して本当に良かった現場」となった。

土曜のイベントは、あゆちの所属するアキシブが出演する対バン形式のライブであり、日曜のイベントは、野外でのライブフェスであった。いずれもライブとライブ後の特典会(チェキ撮影会)を楽しむことができ、充実した週末を過ごせた。

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ライブでのあゆちは、148cmという身長が放つ可愛らしさ、1秒足りとも気を緩めないパフォーマンスに対するその全力さに心を打たれた。MC中は先輩メンバーの話すことにきちんと耳を傾けつつ、客席に白色のペンライトを見つけたら丁寧に手を振ってくれ、ダンス中は近くのファンから遠くのファンまで満遍なく見渡してくれる。自身が「アキシブproject」に所属しており、パフォーマンスは先輩以上に頑張らなければならない、それはアイドルの基本である、でも「新居歩美」として、自分のことを応援してくれるファンも大切にしたい、そういったあゆちの想いをを我々もライブ中に強く感じ取ることができた。

チェキ会(特典会)でのあゆちは、ライブ中とはまた異なり、パフォーマンスに見られたアイドルとしての「強さ」や「たくましさ」は背後に隠れ、すでに完成された「新居歩美」というアイドルとしてのオーラ、優しい瞳、華奢で愛くるしい「1人の少女」の姿が私の眼の奥に飛び込んできた。土曜に3枚、日曜に3枚、計6枚のチェキを撮ることができたが、簡単にどのような会話だったのか、振り返ってみたい。

11/28(土) 対バンライブ@BIG CAT(大阪・心斎橋)
①:初めまして、ひよこの印象
②:東京の生活について
③:広報大使の任命について

11/29(日) 野外フェス@服部緑地野外音楽堂(大阪・豊中)
①:挨拶
②:あゆちのnoteや好きな作家について
③:あゆちオタさんの話

初日は正直なところ、極度の緊張により、会話らしい会話はできなかった。強いて言うならば、広報大使(この言葉自体私が生み出したのだが)にあゆちからの公認を受け就任したいというお願いを直接本人にしたことであろう。これには、新居歩美bot等のアカウントの存在も影響しているが、ともあれ、あゆちから広報大使を正式に承認してもらうことができた。

日曜は緊張も多少落ちつき、比較的深い話もできたように思う。とりわけ、会話の中で私も関心を持ったのが、②に当たる「あゆちの好きな作家」であった。

多くの人が知るように、あゆちはオーディション中にnoteを書いていた。その中で、彼女は自身の趣味が読書であることを綴っていた。また、アキシブメンバーとして公式に発表されている趣味の欄には「文章を描くこと」(原文ママ)と記されており、いずれにせよ、あゆちは本を読んだり、自分で文章を書くことが好きなのである。

あゆちにこう尋ねた。「好きな作家っているの?」と。

するとどうであろうか。

「安部公房!」

最初「安部公房」と聞いた時、その響きが脳内で変換できなく、理解するまでに時間がかかった。私が安部公房という作家を知らなかったわけではなく、まさか「安部公房」という答えが繰り出されるとは思っていなかったので、焦ったのである。

ジャンルにもよるが、私としては「有川浩」や「湊かなえ」等の流行りの作家が彼女の口から出てくると思った。長編までをも読みこなす上級者であれば、村上春樹といった作家も視野に入るだろう。

しかし、だ。彼女の口から飛び出したのは「安部公房」である。『壁』や『砂の女』等の作品で知られる、戦後の文学界を代表する作家の1人である。

もちろん、チェキの枚数が限られていたのもあるが、私はその話題に関してそれ以上会話を膨らませることができなかった。なぜなら、『砂の女』以外の公房作品を、私は一切読んだことがなかったからである。

今までのオタ活でこのような経験はないため、これからが楽しみと言えば楽しみであるが、中々に面白くなりそうとも難しくなりそうとも、はたまた深みにハマりそうな気もしている。あゆちとの会話を膨らませ、まだ知らないあゆちの一面を引き出すために、私はこれから安部公房の作品を読まなければならなくなったのである。(決してマストではないが笑)

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私はアキシブprojectの現場に参戦し始めた「新規」であるため、現場の感想を変にここで総括しきらない方が良いだろう。11月最後の2日間は「あゆちオタ」にとっての始まりの2日間となった。安部公房の作品を読んでチェキに臨むか臨まないかはさておき、あゆちから広報大使を公認して貰えたということは、今後それなりの覚悟と責任の伴うオタ活をしていかなければならなくなったことは確かであろう。

愛猫ゆずを吸う推しメンを眺めつつ、不条理・不合理を通して人間の内面をえぐり出した戦後文学の巨匠・安部公房の本を読みながら、オタ活を進めていきますか。

あゆちオタクの皆様、何卒よろしくお願いします。

#新居歩美 #アキシブproject #オタ活 #安部公房

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