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富士フイルム生誕祭によせて〜私とFUJIFILMとカメラの未来〜

2022年1月20日、富士フイルムは会社創立88周年を迎えられました。
(創立当時の社名は「富士写真フイルム」)
ユーザーの1人として、ここにお祝いの言葉を申し上げます。

公式SNSアカウントをはじめ、「#富士フイルム生誕祭」とハッシュタグ祭りになっておりますが、がっつり参加しなくともこのnoteでじっくり述べていきたいと思います。

富士フイルムの革新は止まらない

社名の通りフィルムメーカーではありますが、将来を見据えて一早いデジタルへの対応、フィルム技術を活かした化粧品をはじめ他業界への進出など、挑戦は続いています。
企業として「NEVER STOP」と掲げたPR動画は、まさにその証明でしょう。

動画のとおり
「世界初ISO400フィルム」の発売と「世界初デジタルカメラの開発」は
カメラ業界における進化と革命だったと思います。

フィルムといえば富士だった

富士フイルムの代表的なカラーフィルム
右のPRO400Hがネガフィルムで、その他はリバーサルフィルム

富士フイルムから発売されたフィルムは、家庭用からプロ用まで幅広くラインナップ。
カラーはもちろん、モノクロもあります。
一般家庭用といえば、テレビCMでお馴染みだった「SUPER HG」。
主にプロ向けだと「PROVIA」「Velvia」「ASTIA」「ACROS」などがあります。
また、カメラを忘れても旅先などで買える、使い捨てカメラ「写るんです」など、幅広いユーザーへの写真づくりの提案を行ってきました。

知らない方のために…
富士フイルムはかつて、フィルムカメラも製造していました。

私が小さい頃はあまりカメラを持たせてもらえませんでしたが、たまに親のカメラを借りて撮ることはありました。
それが、こちらの「FLASH FUJICA Date」というカメラです。

1976年11月発売の「FLASH FUJICA Date」
フジノンレンズ38mm F2.8搭載

このカメラの発売当時は4万円弱したそうです。現在でいえば、7万円近くという感じでしょうか…
オートフォーカスは付いてませんが、自動プログラムシャッター(シャッタースピード自動設定)と内蔵フラッシュ、日付記録(ただし1982〜1991年まで)が搭載されていました。
私が撮る際、ピント合わせでよく注意されていました(被写体から何メーターくらいやで!というような感じ)
フィルムは標準的なネガフィルム「SUPER HG」が中心で、高感度やリバーサルフィルムは使ったことがありません。

私が小学生の時にこのカメラ撮った風景写真(フレーム入り)があったはずなんですが…
現在行方不明で飾れずじまいです。

それから社会人になり、初めてデジカメを購入しました。
しかし、ガッツリ撮るほどでもなく、ただ単に持ってるだけの状態でした。
それから趣味やスナップでなんとなく撮り始め、一眼レフをも持つようになりました。

Xシリーズとの出会い

CP+2019 富士フイルムブースにて

今までのレンズ交換式カメラの経歴は
ソニー→キヤノン(現在も所持)
と経てますが…
キヤノンの難点といえばなんと言っても高価であることと、色づくりが難しい(ピクチャースタイルのこと。詳しい内容は割愛)
などがありました。

2014年ごろからテレビでのカメラ番組が放送されるようになり、さまざまな写真家さんのエピソードやカメラ機の紹介など目にする機会が多くなりました。
ある番組の中で富士フイルムの一押しカメラ「X~T1」が紹介され、詳しい説明を聞くうちに一気に欲しくなりました。

X-T1 (2014年発売)
装着レンズはXF18-55mmF2.8-4 R LM OIS

そして初めて購入したのが2017年
私にとって初めてのXシリーズが「X~T1」でした。

X-Tシリーズ最大の特徴は、Xシリーズとして初めてのガッツリ一眼スタイル。
元から搭載されたフィルムシミュレーションによる色再現の高さ。
特に良かったのは肌色再現でした。(特にASTIA、Pro-Neg. Standard使用時)

私にとってはあくまで、風景やポートレート中心で使っていますが、特段な問題はありませんでした。
とにかく軽量・コンパクトであるのが最大のメリットでした。動きながらの撮影では、カメラの軽さが疲労軽減に表れてきます。

その後、自分なりの絵づくり強化と予備確保のために、2台目として「X~T2」も購入しました。
実質、現在は私にとってメイン機です。
新機種登場に伴って、デバイス(イメージセンサーとプロセッサー)の進化というよりは、フィルムシミュレーションの追加が気になるところです。

その後、レンズ交換式ではX-Pro3、X-H1、X-T4 のほか、コンパクトなX-E4も登場。
基本的な画質やフィルムシミュレーションは同じで、用途や手軽さなどで選べるようになってるのもXシリーズの強みではないかと思います。

コストパフォーマンスの高いフジノンレンズ

CP+2019 富士フイルムブースにて

Xシリーズ登場時は、ラインアップが少なかったと言われる交換レンズ。
しかし現在は、超広角や超望遠をカバーするズームレンズ
美しいボケ味を引き出す単焦点レンズやマクロレンズ
が続々とラインアップに加わりました。
標準的なものでは、10万円前後とお手頃な価格に抑えられています。

中には、コンパクトながら防塵防滴、F2で安価な単焦点レンズもあります(23mm、35mm、50mm)。
また、画質や防塵防滴など極めた「レッドバッジ」と呼ばれる上位レンズもあります。
(上の写真、右から2番目がレッドバッジのXF16-55mmF2.8 R LM WR)

ちなみに、所有レンズは5本あります。(必要最低限に抑えてこれです)
ズーム3本と単焦点2本ですが、いずれも機種を問わず多彩な撮影が楽しめます。

「MORE THAN FULL FRAME」中判フォーマットGFXシリーズ登場

2017年発売、GFX初のカメラ「GFX50s」

各カメラメーカー各社がフルサイズ(35mm)ミラーレスで鎬を削ろうかという中で、富士フイルムだけは独自路線に進むことになります。
それが中判フォーマット※のセンサーを搭載したミラーレス「GFX」。
Xシリーズの機能や性能をベースに、フルサイズセンサーの1.6倍大きいセンサーを搭載。より高い表現力が可能になりました。

※富士フイルムはのちに「ラージフォーマット」という呼称に変更

GFXシリーズは後に1億画素センサー搭載の「GFX100s」、ボディ内手ぶれ補正(IBIS)搭載の「GFX50s II」などXシリーズに合わせて進化しています。
レンズもラインアップが増え、昨年11月のYouTubeライブ配信では初の「アオリレンズ」を開発中とアナウンスされました。
フルサイズ以上の表現力を、レンズでどこまで生かそうとしているのか楽しみです。

個人的には、現在はXシリーズで絵づくりにこだわる一方で、「いつかはGFX」と思っています。
※あれ、どこかで聞いたことのあるフレーズ…

これからの富士フイルムに期待するカメラづくり

2021年3月、Xシリーズとして初の「X100」が発売されて10周年。
GFXシリーズも5周年を迎える今年、
富士フイルムのカメラはますます進化することでしょう。
それを予告する動画が、YouTubeで公開されました。

FUJIFILM Xseries Japan
YouTubeチャンネル予告動画より

次回「X Summit」は、5月開催予定(YouTubeライブ配信にて)
このX Summitにて「Xシリーズ第5世代」となるフラッグシップモデルの開発を発表しました。

どんな機種になるのかは(予想を含め)割愛しますが、
より高画質、より高解像度、より高い表現力、そしてIBISの進化がポイントになるのではないでしょうか。

しかし、高画質ばかりを求めるのは、Xシリーズの路線としてどうなのか?
(他の富士フイルムユーザーがnoteや他ブログなどで心配の投稿があります)
他メーカーと比べても、Xシリーズは(レッドバッジレンズを除き)お手軽な値段でコストパフォーマンスが高い。

デジタルの再現力と、フィルムのアナログな味

相反する要素を両立させるのか否か
富士フイルムだからこそできる、フィルムメーカーとしての強み
色づくりや表現力の高さをどこまで追求し続けていくのか、色々と悩ましいところです。

今回は取り上げませんでしたが、Instax(チェキ)も含め写真の楽しさを提案してくれるなど、独自かつ面白い発想も見せる富士フイルム。
これからも個人的に期待して、新しい何かを待ってます。

お読みいただき、ありがとうございました。
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