V二次創作界隈・男性向けと女性向けの温度差の話

「男性向けと女性向けの差激しすぎません?文化の違いと思って割り切るしかないんですかね?」


ざっくりそんな感じのマロが届いたんですが、私自身その辺りに思いを馳せる機会ってここ何年かでも割とあったんでおもろいな〜と思いまして。
この機会を悪用して久しぶりにそこのとこの個人的な見解を述べたいなと思います
(5/5に発行した本の一部で取り扱った文面を一部引用してます)

該当マロ

良いマロだな〜と思ったんですよ。
どっちがとかじゃなくてどっちも違ってどっちもきもくないですか?って感じでどちら側の立場にも立ってないし、双方の界隈におけるデメリットとしてはまあ言えてるなあとも感じたので。

「割り切るしかないんですかね?」に対して結論から言うとまあ一旦のとこは割り切るしかないと思います。
なるべくしてなった大きな流れというか、Vtuber界隈とかでなく同人文化ができた時代から連綿と続く風習だったり、男性脳寄りの思考・女性脳寄りの思考との間でどうしても出てくる感じ方考え方の性差みたいなもんが絡んで出来上がっているものなので。

ただ、私自身は二次創作の世界は「節度のある適度に自由な空間」であって欲しいなとは常々思っていて。
好き勝手が行きすぎて秩序が無い状態も、過度な配慮が強いられ過ぎて息苦しさを感じる状態も、そのどちらに寄りすぎるのもコンテンツの萎縮に繋がると思ってはいます。
そんなわけで、ここでは男性向けと女性向け、Vtuberというコンテンツにおける二次創作について、各々に対する個人的な見解を記しておきます。

中立的な目で見てるつもりではあるんですが、言うても個人の主観なんで以下述べていくことに関して鵜呑みにはされすぎませんようお願いいたします。
また、「そうすべき」という主張では決してありませんのでその旨ご理解の上目にしていただけましたら幸いです。

そもそものVtuberコンテンツは二次創作自由度が高い方だと思うという話


ファンアートとは別に、それこそ#にじそうさく(にじさんじの同人即売会)も2020年開催の04とかそれくらいまではハッシュタグ使ってのネタツイートが盛んに行われてたこともあったり、ライバー側が基本的にインターネットIQの高いオタクだったり、そもそもとしてVtuber、とりわけにじさんじのライバーさんは二次創作を楽しんでる人達がほぼほぼといってさしつかえないと思っています。
数年前に書いた記事に仔細は書いてるんですけど、上記など様々な構成状況を鑑みてもVtuberコンテンツに対して従来のなまものコンテンツのルールをそのまま持ち込むのは違うよなと思っていて、そこのとこのコンテンツに対する認識の差異こそが男性向けと女性向けの温度差を助長させてるよな〜と思います。

ざっくり言うと男性向けは「自由度高いけど時として節度がない」し、女性向けは「規律があるけど時として配慮が過剰で排他的な方までいく」、Vtuberのことを男性は「キャラクター」として見てる人が多いけど女性は「なまもの」としての認識がどんどん広がってる。まあなんかそういう認識とか感じ方の差異が溝を余計広げてるなあってのが見解なんですけど。
前述したように、

・Vtuberは概ねなまものだと思うけど「従来のガチガチの規律を適応してきたコンテンツとは異なるなまものコンテンツ」だと思う。
・Vtuberの方々は概ね「インターネットIQが高くてちょっとやそっとのエロやCPは受け流せるか楽しめる」と思う
・「二次創作をしてもらえることが嬉しいと感じるライバーが大半」だと思う

そういうバックグラウンドを鑑みるとどちらかといえばVtuberコンテンツでの二次創作における「配慮」って決して全くしなくても良いものではないことを踏まえた上で「そんないらない方」だなと思っています。
自分が見られたく無いものは自分のために隠せば良いし、そうでないなら全然表立ってあげていけば良いし、自由にあげてる人達を他者が咎めることにメリットは本当によほどのことでない限りほぼ無いと思っています。

「真に受ける人の目に触れさせるのが良くないから」とかいう考え方について

ちょっとここで伏字のことを話したいんですけど

委員長が「kemt伏字を使えってのが何かのマナーでしょ勉強して」って某ラップバトルで言ってたその時代にはとうにライバーは認知してて「『配慮してること』に配慮されてる状態」なのに、伏字でトレンド入りとか普通にしちゃうのに伏字って使い続ける必要あるのかなあみたいな話をちらっとしたらまた1つマロを頂いてました。

まあざっくり「伏字を使うのは『一般層』に見つからないために(自分が平気だったのはオタクだったからで一般層はビビったり気持ち悪いと思うと考えてるから)」
っていうことなんですけど。

「世のため人のため自分のためを思えばそれが普通のこと」って認識されてそうだけど、そもそもとして、存外配慮すべき対象って言うほど存在しないんじゃないかなと個人的には思ってたりします。
ツイッターで検索かける行為を行ってる時点で「全くの純粋無垢な一般人」であることの方が少ないと思うし、仮に一般人が検索していたとして、検索してヒットした見知らぬ他人のいっぱしのツイートや二次創作にキャラ認識変えられるくらい影響受ける程「オタクじゃない(あるいはCP萌えしない)人間」って単純じゃないと思うなあっていう。
「オタクじゃない一般人」というふわっとした概念層が「純真無垢な人間」だと思いすぎですし、架空の「一般人」に対する配慮・杞憂が過剰だとも感じます。
オタク1人の発言や二次創作が一般人に「間違った認識を植え付けるほどの影響力」って多分ほぼ無いと思うんだよなっていう。

そういう認識もあって、「二次創作に対するタグ付ける付けない問題」「本人B済の必要性」「伏字を使うか否か」このあたり全般に対して個人的に思うのは
「自分自身が後ろめたくて」「『自分が』本人や界隈以外の人から見られたくなくて」っていう「自分を守るお守り」的な意味で使うのであれば止めるべくでもないんでしょうけど、少なくとも界隈でCP絵にタグを使ってる人間やB済をしていない
人間だったりを強迫的に指摘する理由も無いんじゃないかなあと思っています。

配慮と自衛とまとめ


実際問題DLsiteみたいな感じで釘刺される事例も過去にあったりはしていて、「二次創作をさせて頂いてる」っていう意識やセンシティブなコンテンツに対するワンクリック的なクッションを置く、みたいな配慮とかはあった方が良いとは思ってます。

その上で、公式のガイドラインやライバーが直々に咎めているわけでもないことを誰が始めたかも分からないけど「そういうルールらしいから」と重んじる必要もないと思っていて。
そういう意味でもB済とかいうシステムを私は全く良いものとは思ってないわけなんですけど。(というかあのルールって出来上がった時点で形骸化してるから本当に意味のない、ライバーの凍結リスクを高めるだけのデメリットでしかない行為だと思ってるんですけど)

ここでやっと最初のマロに戻ってくるんですけど
「やりすぎ」と感じるラインって「感じ方の個人差」で全然変わってくるやつなんでそこはもう本当にお出しする側各自の裁量次第なんですよね。
見る側がすべきことって節度を持って皆が伸び伸び二次創作されることを「祈る」くらいじゃないですかね。
「マジで誰が見ても100酷い」で無い限り、DLsiteのときみたく公式サイドのお達しが無い限り、個人が個人の感じ方で口を出すべきでは無いとも思うんで目に付くのが嫌ならそこは「自衛」しろって感じですかね〜〜…

私個人としては男性向けも女性向けも一緒くたに流れてくるTLの混沌が他のコンテンツにはない様相で楽しいな〜〜って思っちゃう人間ですし、個人の杞憂に配慮しだして界隈が萎縮する方が自分は嫌だな~派なんですけど。
男性向けと女性向け、どっちが正しい、どっちが駄目とかでなく、どちらに寄りすぎてもリスクがあると思います。双方の空気感とそのメリットデメリット、それらをふわっとでも知る人が多い方が、右習えで界隈の当たり前を鵜呑みにしない人が多い方が、「節度ある自由」っていう真ん中の塩梅には向かいやすいのかなあという気がしています。
直接的な解決法は示せないんですけど、そうやって、界隈の空気が少しでも柔らかくなる一助にならないかな〜って気持ちでこの記事を打ちました。


皆楽しく節度をもって、伸び伸びどんどん二次創作沢山して混沌とした界隈を作って欲しいなあと思っています。


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