見出し画像

発信者情報開示請求の特殊性とネットのデマに関するつぶやき

最近、発信者情報開示請求について、請求者の側だけではなくて、発信者の側からも、相談を受けることが増えています。

その中で、これはいかがなものか?と、問題であると思うことが少なくありません。その問題はいろんな分野に及びます(悪質な投稿や被害回復の難しさ、という点もあれば、請求を代理する弁護士や請求者自身の問題もあります。)。

けれども、最近目立っているのは、ネット上のデマ、それも不正確な情報や誤解による被害です。法律の分野には色々と難しい、複雑な分野などありますが、発信者情報開示請求も複雑でややこしい分野の一つです。

特に、この分野では、仮処分の手続きというのものが使われるということは有名ですが、この手続きはやや特殊です。民事保全という特別な手続きの中でも、仮処分というのは更に特殊な部類に属するものです。

そして、更にその中でも発信者情報開示関係の仮処分というのは、仮処分の中でもかなり特殊なものです。ですから法律用語だけ検索して、そこで得られた情報を組み合わせてしまうと、真実とは全く別の結論や、誤解にたどり着いてしまうということも少なくありません。

こういう状況の中で、適当なデマの被害に遭っている方の相談を受けると、まずはその誤解を解くために、非常な苦労をすることがあります。

もちろん不安になってる以上は、インターネットで、色々と情報を調べたくなる、そしてデマに騙されてしまうというのは、やむを得ない点があります。責任は、あくまでもそういう不正確な情報を流通させてる人にあるといえるでしょう。騙された人は全く悪くありません。

そして、もっと大胆なことをいうと、結果的にデマを流してしまっている人も実は悪くないのかもしれません。

やはりトラブルに巻き込まれると人間は不安になります。そして、判断能力も大幅に低下します。ですから、そういった中で自分を安心させるために、自分に都合のいい、あるいは(無責任に)断言する情報を信じて、それを発信して自分自身でデマを再生産してしまってるのかもしれません。

もちろん、そういうことは百害あって一利なしです。お早めにお近くの弁護士に相談することを強くお勧めします。経済的に弁護士に相談することが難しい場合には、無料相談を実施している弁護士もいますし、他に法テラスなど、様々な手段があります。まずはそういう手段を使ってみるのがよいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?