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信頼関係でリスクを軽減

前回の投稿でも触れましたが、
今年のダボス会議のテーマは「信頼の再構築」
グローバル・リスクの1位は「誤った情報・偽情報」です。

信頼が鍵になる、
信頼できない情報(誤った情報)がリスクになる
そのような世の中になると考えられます。

口は災いの元?

いろいろな信頼関係がありますが、
友人関係や職場の信頼関係はどうでしょう?

「本音を言うと自分のイメージが下がるのが心配。」
「言っても反応がない。無視されるくらいなら黙っておこう。」
「雰囲気が悪くなりそうだから、反対意見は控えよう。」 
「本音を言ったら後の仕返しが怖い。」 など

このようなことは、誰しも経験があると思います。
日本人らしい慎みは、人間関係を円滑にします。
「口は災いの元」や「沈黙は金」のような諺もあります。

信頼関係があれば言えることも、黙ってしまうとどうでしょう。
本来伝えた方が良いことも、伝わらなくなりますね。
偽情報とは違いますが、
伝えられないことで、違う印象ができることも、
リスクと言えばリスクです。

YESマンのリスク

会議で反対意見がないのも、
インシデント報告が少ないのも、
新規事業へのアイデアがでないのも、
リーダーや仲間への信頼関係が影響しているかもしれません。

トヨタでは「YESマンになるな」と言われています。

経営者が絶対正しいとは限らない。
多様な意見があるほうが、正しい方向に向かえる。
NOと言える信頼関係があるからこそですが、
昨今の不正発覚のニュースもあることから、
YESマンにならないのも、簡単ではないことが分かります。

心理的安全性が必要

自分の考えが率直に言えるためには、
発言することで、
恥をかいたり、非難されたり、無視されることがない。
「心理的安全性」が必要です。

心理的安全性は、相手との関係で生まれるもの。
反対意見も相手を信頼しておれば言える。

耳に痛いフィードバック(指摘や評価)も
信頼関係があれば、ありがたく聞けますが、
そうでないと、嫌な気分で終わります。
言われる相手によりますね。

会社員時代の私を思い出すと、
好ましくない指摘でも、受け入れられる相手には、
自分も言いたいことが言えていました。
信頼している上司や先輩に、成長させてもらったと思います。

親の小言はどうでしょう?
私は反発する方が多かったですが、あれはどうしてでしょうね。
恐らく、人類の進化のため、成長の過程で
反抗期と呼ばれる時期が必要なのだと思います。
家族は別ということで、話を進めます。
コメントがあったら、返信してください。

2つの目的

話を元に戻します。
居心地のよい職場には、心理的安全性があります。
明るい雰囲気があり、ハラスメントが起こっていない。
ミスも共有しやすく、離職者も少ない。
「安全な組織」は、心理的安全性を構築する第一の目的です。

第二の目的は 「成長できる組織」です。
YESマンにならず、
他者とは異なる意見が安心して言え、
建設的な意見の衝突が起こります。
多様な意見は、多様な情報となり、適切なものを選べれば、
その結果、改善が進んだり、
組織が成長し、イノベーションが起こせる。

安全な組織は、ゆるい組織にならないように注意が必要です。
居心地のよさだけで、
多様な意見がない、
責任の所在が不明となれば、
問題が放置されたままかもしれません。

働き続けるには、やりがいや成長も必要です。
ゆるさに物足りなさを感じて、転職する若者もいると聞きます。
自分の将来に不安があるからです。

働くなら、「安全な組織」か「成長できる組織」か。
信頼関係を発展させて、安全から成長につなげていきたいと思います。

そうすれば、先行きが見えずらい昨今、
伝えられない情報リスクも軽減されるのではないか。
そんなことを思いました。

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