見出し画像

花留多唄【た】ダリア

 『ダリア』(dahlia)の名は、スウェーデンの植物学者でリンネの弟子であったアンデシュ・ダール(Anders Dahl)にちなむそうです。
 和名はテンジクボタン(天竺牡丹)といい、牡丹に似ているからだとか。意外にもメキシコ原産。日本には1842年にオランダ人によってもたらされました。

 非常に豪華な花弁をしておりまして、まるで魚の鱗か花火か金細工か……というような規則正しく並んだ美しさ。色合いや形はいろいろ種類があれど、その幾何学的な美しさに魅せられています。

 『華麗』『優雅』『気品』といった花言葉を持つ一方、『厳格』『威厳』という花言葉もあるのはその規則正しく並んだ花弁からなのでしょうか。『豊かな愛情』ともありますが、まん丸に咲き誇る様がいかにも。
 円満という言葉が似合う形をしています。しかし、どうも花というのは裏の顔があるらしく『移り気』とか『不安定』『裏切り』という花言葉もあります。

 よく女性を花にたとえますが、美しい女の人ほど沢山の顔を隠し持っていたりすると謎めいて、尚、美しく感じるものでしょうかね。いえ、誰もが沢山の顔を持ちながら、美しさ故に特別視されるだけかしら。

文字札:大地の鱗

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?