見出し画像

花留多唄【さ】桜草

 『さ』から始まる植物で日本人はやはり『桜』を思い出すことが多いでしょう。が、ここでは『桜草』……樹の桜ではなく草の桜のお話をしたいと思います。
 
 小林一茶が『我が国は草も桜を咲きにけり』と詠んだように、その花びらが桜にそっくり。そして様々な花弁の形や色があり、多々ある品種名も雅なものばかり。

 桜草の花言葉は『初恋』『純潔』『清らか』『無邪気』といったいたいけな少女を思い出させるものが多く、その可憐な花びらにぴったりです。
 一方で『少年時代の希望』『青春』『若い時代と悲しみ』『青春の喜びと悲しみ』など、なんだか甘酸っぱいものもあります。
 草でもやはり桜はどこか儚い雰囲気なんでしょうか。過ぎ去ったものを花びらに重ねる切なさは、樹でも草でも桜が似合うのかもしれません。

文字札:去りし日を花びらに

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?