【オメガバース小説】犬のさんぽのお兄さん【第89話】
【地方都市×オメガバース】オメガでニートの園瀬梓は、T中央公園を散歩中に謎の長髪イケメンアルファ(ダサい臙脂のジャージ姿)に出会う。その瞬間、ヒートが起きて運命の番だと分かり——!?
※このお話は18歳以上向けです。
「ああン、しっとり濃厚〜」
「性的な声を出すな。フライングしそうになる」
「フライングって何をだよ!?」
生チョコタルトはとんでもなく美味しかった。絹ごし豆腐が良い仕事をして、まったりしたチョコレートクリームとサクサクのビスケット、それからほろ苦いココアパウダーが最高のハーモニーを奏でている——などとグルメリポーターのような感想を抱いていたら、京一郎が胡乱な発言をしたので眉を寄せた。
「さっきも車で寝てる俺にチュッチュしてたし、京一ん◯んの京一ん◯んは絶好調だな!」
「京一ん◯んの京一ん◯ん……」
俺の言い草に彼はあんぐりと口を開けたが、すぐに気を取り直すとフッと笑って言う。
「食べたら風呂に入って歯を磨いて、それからヤりまくるぞ」
「ああ、『初夜』だろ? 別に良いけど……」
そんな風に「ヤりまくるぞ」と言われても普通に返しているのが自分でおかしくなって、ぷっと噴き出す。それから生チョコタルトにフォークを突き刺し、引き続き堪能しまくった。
「えっ、一緒に入んの!?」
「ああ。挿入はしないが……汚いからな」
「って、風呂でもヤる気満満じゃん!!」
生チョコタルトを一人で三分の二くらい平らげてから、さっさと脱衣所に行き服を脱いでいたら、京一郎が入って来て「俺も入る」と言った。まさか風呂の中でもえっちなことをするつもりか、と思って聞くと、開き直った返事をしたので呆れた。
「あ……」
そうして互いに一糸纏わぬ姿になった途端、京一郎は俺の乳房を掴んだのであえかな声を上げた。それから優しく揉まれて、すぐに股が濡れた。
「さて、風呂に入るぞ……出たら歯も磨くんだぞ。虫歯になるからな」
「ここでそれ言う!?」
このまま行為するのかと期待していたら、京一郎はあっさり手を離してそう言ったのでずっこけそうになった。俺はヌルヌル滑る股をもじもじさせたが、彼はお構いなしに風呂場に入ってしまう。
「京一郎ってちょっとSっ気あるよな……」
軽く汚れを落として先に湯船に入り、髪を洗っている京一郎を見ながらそうぼやくと、彼はふふん、と言って答えた。
「あずさが欲しがっているのを見るのは楽しいからな。京一ん◯んが大好きだろう」
「うっ……そうだけど」
ちょっとムカついたが、図星だったので俺は呻いた。今も彼の股間に目が釘付けである。
「えっ? 京一郎が洗うの……」
暫くして交代して風呂椅子に腰を下ろしたら、京一郎は湯船に入らずに垢すりタオルに付けた石鹸を泡立てた。赤くなってそう聞くと、大真面目に答える。
「洗うついでにあちこち触れるから効率が良い。あずさはその間に髪を洗えるし一石二鳥だ」
「あちこち触られたら、絶対それどころじゃなくなるだろ!!」
あんまりな言い草に顔を顰めて叫んだ時、石鹸でぬるぬるした手で項を撫でられて、俺は「ひゃっ」と叫んだ。
「ああ……京一郎」
「まず胸を洗うぞ。ああ、もう乳首が勃っていやらしいな」
「ああン」
京一郎はそう言いながら、赤く色付いた乳首を引っ張った。凄く快かったから、溢れ出した愛液が石鹸液と混ざり合って股間を伝い落ちるのが分かった……。
「あン、あン……お股はだめぇ……」
いやらしい洗い方だったが、京一郎は俺の体を隅隅まできれいにした。今は股を洗っているところで、襞を指で広げられたから俺は大きく喘いだ。
「びしょびしょに濡らしているからな。きれいにしないと……」
京一郎はそう言いながら、何度もソコをくぱくぱさせた。その拍子に石鹸液が入り込んで沁みた。
「ちょっと痛い……シャワーで流して」
「ああ、すまない……」
彼は素直に謝ると、脚を大きく開くように言った——早く弄って欲しかったから、俺は大人しく従った。けれども割れ目に弱めのシャワーを当てられた途端、腹に力が入って女の方でイってしまった。
「あぁあ……」
「明らかに水じゃないのが股から垂れているぞ。まったく、あずさちゃんは」
「う、うるさい……」
今日は言葉責めも過激だな、と思いながら俺は顔を真っ赤にした。するときちんと石鹸液を流し終えたソコに京一郎が顔を近づけ、ぺろりと舐めた。
「や、やだぁ……」
「嘘をつけ。悦んでひくひくさせている癖に」
彼はそう言いながら、相変わらず溢れ出している愛液をじゅるると啜った。その刺激が気持ち良くて、俺の男の先端からぴゅるると白いモノが飛び出す。
「あ……ごめん、髪に掛かっちゃった」
京一郎の濡れた黒髪にソレが掛かったのを見て謝ると、彼は「後でもう一度流すから良い」と言った。それから「そのままにしているとガビガビになるからな」と付け足したので、赤くなって「もうっ」と叫ぶ。
「もう京一ん◯ん、欲しいよぉ……」
暫く舌で女の部分を弄ばれたから、我慢出来なくなって強請った。すると京一郎は「では髪を洗って出るぞ。それから歯磨きだ」と言ったので「酷い!」と叫ぶ。
「こんなに欲しくて堪らなくして、焦らすなんて!」
「その方がイった時気持ち良いだろう?」
「そうだけど……えい!」
「あっ」
悔し紛れにシャワーを浴びている京一郎の一物を掴んだら、彼はあえかな声を上げたので俺は為て遣ったりと笑った……。
「あっあっあっ」
風呂を出た後、俺達は本当に歯をきれいに磨いて、その後ようやくベッドに入った。待ち切れなくて俺の股はびしょびしょだったから、程なく正常位で交わり始めた。
「京一郎っ……あっあっ、ああン」
「あずさ……可愛い」
京一郎は出し挿れしながら、汗まみれの俺の頬を撫でるとうっとり呟いた。俺を見下ろす彼の黒い瞳には優しい愛の光が宿っていて、幸せだったからそれだけで何度もイった。
「ン……京一郎、大好き」
少しして彼が胎内で膨らんで、俺は逞しい背中に腕を回すと愛の言葉を囁いた……。
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