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先週のショートショート【23年04月24日~04月28日】

■2023年04月24日(月)
妻からのお題は「足の裏」。へんなものを出してくるなあ。歩くたびに生じる一瞬の足の裏世界。しかし、その世界の住民には無限と思えるほど長い時間。というイメージを思い浮かべるが、文章化が難しい。ほかにも、二、三のアイデアを出すが、いずれも書き出すに至らず。うとうとして、気がついたら十九時半だった。やっちまった。また三十分ででっち上げなければならぬ。没にしたアイデアのひとつに、目が覚めると、足の裏がびろんと伸びていたというものがある。糸に改めた。糸をひっぱっているうちに身体がどんどん小さくなっていく。これならありそうだ(どこが)。タイトルを「糸」とし、アップロードする。書いている途中に昔からショートショートを読んでくださっている松本先生からメッセンジャーで連絡があった。先日書いた「地獄観光」の感想と新しいアイデアをもらう。全体の感想として「星新一とつげ義春を足して二で割ったような」という言葉があった。とてもうれしい。

■2023年04月25日(火)
妻からのお題は「許可」。範囲が広い。いろいろな話を思いつきそうで、思いつかない。なんでも許可制になる話はありがちだから避けたかったのだが、結局、そのパターンになる。すごく小さな光景をすくい取る話となった。タイトルは「未許可」。ラストは妻からのアドバイスで正反対に変更する。

■2023年04月26日(水)
妻からのお題は「喉の奥」。意図を探りかね、首をかしげる。とりあえず、喉について調べてみる。喉の奥には声帯があるようだ。喉では話が作れなかったので、声の話にする。自分がふだんほとんど声を出さないので、その気持ちを乗せて書く。タイトルは「声」にする。

■2023年04月27日(木)
妻からのお題は「消しゴム」。今日はふつうに来たな。多少消しゴムのことを調べるが、ネタは転がっていない。ふと、投票用紙は鉛筆で書くことを思いだし、投票所って消しゴムを置いていたかなと疑問に思った。検索したら、河北新報が記事にしていた。結論からいうと、投票所に消しゴムは持ち込み禁止で、間違えたら名前の上に二重線を引いて消すらしい。面白いと思い、この話題を増幅させてみた。タイトルは「名前を消す」。

■2023年04月28日(金)
妻からのお題は「角度」。朝から考えていたが、なかなかとっかかりがない。たぶん最初からぼんやりと頭のなかにあった山道の話を書くことにする。ロボットも登場。タイトルは「同伴者」とする。めずらしく、妻から「あ、面白い」と反応がある。

■まとめ
今週は比較的好調だった気がする。依然として書くのには苦労するし、アイデアはなかななか思い浮かばないのだけど、できたものを読み返すとそこそこまとまっている。適度にお題から距離感をもてたのがよかったのかもしれない。いい反応があったのは「糸」と「声」だった。

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