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先週のショートショート【23年07月03日~07月07日】

■2023年07月03日(月)
妻からのお題は「フォーク」。スプーン曲げの話、ロイス・フロイトの話を書いて妻に見せる。「どっちも好みじゃない」。フォークボールの話を書く。「矛盾」というタイトルそのままの話。まず「長い」と言われ、「会話が混乱している」といわれる。親子の話にしたのがよくなかったらしい。さらに夜が更けてから「わたしだったらこまかいことわかんないから親子じゃなくて、主人公は野球をやってるボクで、転校してきた子が実は魔球を投げる、みたいにするなあ。なんで親子なんてややこしいものをはさむのかな。」と感想が届く。改訂した。

■2023年07月04日(火)
妻からのお題は「ポスト」。以前にも郵便ポストというお題をもらったことがあるのだが、ポスト好きだな。ポスト間で瞬間移動ができたら便利だなと思って書くが、ドラえもんと蠅男を足して五で割ったくらいの話になる。妻にLINEする。「読まないほうがいい」とアドバイスされる。Clubhouse中に新作を書く。政治家のポスト争いの話を書いてアップロード。タイトルは「停滞」。

■2023年07月05日(水)
妻、とうとうお題を出すのを拒否。レベルの低い作品を他人に読ませるのは迷惑ということらしい。「人工島戦記、201ページ、8行目」を開き、目に付いた「夫」という言葉をお題にしてみる。最初、夫源病について調べる。対置語として妻源病という言葉もあるようだが、あまり聞かない。邪魔者、異物としての夫というのはあまり面白くないと思い、重婚罪がなくなった世の中を書く。モテ格差が拡大するだろう。桃子というむちゃくちゃモテる女性を設定し、夫たちの彼女に会えない日々を描いた。ゴドーを待ちながらである。タイトルは「不在」。

■2023年07月06日(木)
本日もお題なし。「人工島戦記」532ページ、上段、9行目に「店番」という言葉を見つけ、お題にした。冒頭、何度書いてもうまくいかない。つまらないつまらないと言われ続けているうちに、ほんとに書けなくなってきたぞ。Clubhouseが大延長で22時半まで続き、それから短文を朗読をしてくれるカフェの話を書いた。店番からちょっと離れてしまったが、連想してできた話なのでよしとする。「朗読カフェ」というタイトルをつけてアップロードした。

■2023年07月07日(金)
今日のお題は『職業としての小説家』(村上春樹)、150ページ、4行目から「余地」。余地、いけると思ったのだが、書いてみたらむつかしかった。冒頭をずっと書き直していた印象。まだ完成の域には遠いが、時間切れ。「老人と電車」というタイトルをつける。あとからだいぶ訂正する。

■まとめ
絶不調もいいところである。妻からは見放された。今週の五本、「これでいいのでは」と言われた作品はひとつもなし。「休めばいい」と言われても、それが処方箋になるとは思えない。書けないときほど書かないといけないのではないか。不調なときは不調なりの書き方を見つけないと、いつまでもスランプから抜けられない。新作を書くのとは別に旧作の改稿を続けている。旧作は旧作でかなりダメな感じ。削れば済む作品は少なく、たいていは構造の建て直しが必要になり、話が変わる。新作同様となるものものある。

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