見出し画像

先週のショートショート【24年01月07日~01月12日】

■2023年01月07日(日)
妻からのお題は「キャンセル」。最初にホテルにキャンゼルが殺到する話を考える。いわれなき誹謗中傷が原因だと思ったら、ホンモノだっだという身もふたもない話だ。二番目はキャンセルリストという架空の存在を作った。このリストにひっかかると、一〇〇%の確率でキャンセルしてしまうという恐ろしいリスト。ただ、原因がつまらなかった。三番目は、幽霊話。忙しすぎて他人との約束をことごとくキャンセルしてしまう男が恋人との約束だけは守ろうとして破滅する話。妻に相談したところ、一番目と三番目の書き直しを勧められる。最初の作品は「ワケあり」、三番目は「会いたい」というタイトルをつけてアップロードする。

■2024年01月08日(月)
妻からのお題は「茶室」。今日は一日、頭のなかで「茶室茶室」と繰り返していた気がする。それでもなにも浮かばない。パソコンの前で自動書記のように書く。心配なのでふたつ書くが、体調の優れない妻はまったく読む気がなさそうだ。自信はないが、そのうちの一篇を「月とおやつ」というタイトルでアップロードする。

■2023年01月09日(火)
妻と弓子さんからのお題は「百人一首」。百人一首でおはなしを作るというのは、難易度高めな気がする。そうでもないだろうか。ほぼ一日脳内で呟いていたが、新しい百人一首を作るというアイデアしか出てこない。二時間ほどで書き上げたが、妻からは色よい返事が来ない。少しずつ手直しするが、決定打にならなないので、書かされる立場からの困惑をテーマにしてもう一本書き上げる。前者は「赤目正月」、後者は「求む短歌」としてアップロード。

■2023年01月10日(水)
妻と小野さんからのお題は「カフェオレ」。できそうでできない。非常に阿呆な話を思いつく。偶然マツケンカフェに入ってしまい、カフェオレを頼んだらマツケンがマツケンサンバを歌いながら運んできて中身が全部なくなっていた、という話で、さすがに書く前に諦める。胃腸の弱い人間とっての救世主としての「オ・レ」を書く。タイトルは「お茶会」にする。「抹茶ラテは当たり前すぎる」と妻に言われる。そこじゃないんだが。

■2023年01月11日(木)
妻と弓子さんからのお題は「おてふき」。おてふきというと、紙のぺらぺらしたやつを思い浮かべるが、おしぼりともいうらしい。こちらはもうすこし分厚い感じ。ナンセンスなやつを一本書く。徹し切れてないなと感じ、もう一本書く。こっちは日常の怖さみたいなものだが、やはり徹し切れてない。どちらをアップしようか迷う。相談しようにも妻は「翔んで埼玉2」の応援上映会に行っている。Clubhouseで読んでみて、両方アップすることにした。ナンセンスなやつは「おてふき大臣」、怖いやつは「発散」というタイトルにした。

■2023年01月12日(金)
妻と弓子さんからのお題は「座禅」。座禅体験したことあったっけなあ。思い出せない。まあ、あってもなくても私の書くものにあまり変わりはないが。暗示座禅というバカな設定を思いつく。「未熟なり」という作品を書いた。オチが弱い。

■まとめ
一発で決まったら格好いいが、なかなかそうはいかない。とくに今週はたくさん書いた気がする。一日に二本から三本。書き出せない時間が長いが、書き終わると不安に襲われ、違う話を書きたくなる。病気みたいである。「こっちもあります」と言いたくなり、二本載せた日が三日あり、結果として九本の発表となった。不安な作品ほどよく読まれる傾向があるのは前からわかっていたので驚きはしないのだけど、「会いたい」がトップになったのはやはり意外だ。

次週
前週

この記事が参加している募集

#振り返りnote

85,359件

新作旧作まとめて、毎日1編ずつ「朗読用ショートショート」マガジンに追加しています。朗読に使いたい方、どうぞよろしくお願いします。