小学校でショートショートを朗読した日々。

 私は滑舌が悪い。これはもともとだが、うつ病になってさらに悪化した。最近ではなにを言うにもどもってしまう。
 これでも、子供が小学生の頃は、先生の許可をもらってPTAの有志でおはなしの読み聞かせをしたものだった。時間は5分間と決まっているので、あまり長いものは読めない。絵本を読む人もいたが、私は一貫してショートショートを朗読していた。少しでもSFに触れてほしいという思いからだった。
 その時気づいたのは、星新一の小説はかならずしも短くないということだった。星新一自身もショートショートを原稿用紙20枚以下の小説であると定義している。20枚というのは長い。とても5分では読めない。
 私がよく読んだのは筒井康隆や眉村卓のショートショートだった。けっこう高度な話でも、小学生に受けた。いまなら北野勇作の「じわ100」を5本、6本朗読するだろう。これはツイッター上で書かれている百文字小説であり、読んだ後にじわっとした面白さがくる。朗読が推奨されている。
 朗読、また始めてみようかなと思っている。

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