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先週のショートショート【24年02月25日~03月01日】

■2023年02月25日(日)
keikoさんからのお題は「前のり」。支社を訪問する社長の話を書く。前のりが趣味であり、出張好きという設定だ。タイトルは「ウォーキングハイ」にしてアップロード。しかし、長いわりには無内容で、どうにも気になり、深夜になって書き換えた。ストライキ多発の件をすべて削除し、最後のオチも変える。タイトルも「出張命令」に変更した。

■2024年02月26日(月)
妻からのお題は「故障」。故障するといえばたいてい機械であるから、得意ジャンルである。最初にロボット三人組が営業にいく途中で具合が悪くなる話を書く。作った資料が汚染されていたという話。タイトルを「汚染」にする。続いて、ミシンが壊れて修理ロボットを呼ぶ話。これは「得手不得手」というタイトルをつける。最後にどんどん家電が壊れていく話。これはそのまま「家電の故障」。妻に投げたところ、一作目は改稿の上掲載、二本目は問題なし、三番目は問題外とのことであった。

■2023年02月27日(火)
妻からのお題は「相棒」。お題を出すときたまたま見ていた番組が「相棒」の再放送だったことを知っているぞ。まあ、それが悪いわけではないが。いろいろな相棒パターンを考えてみるが、どれもしっくり来ない。漫才コンビに焦点を当てることに決めて書き出し、書き終えたら、20時7分だった。遅刻だ。あわてて「ネタ作り」をアップロードする。

■2023年02月28日(水)
妻からのお題は「ルート」。銭湯「かが浴場」のロビーで書いた。サウナの熱風を浴びながらずっとネタを考えていたのだ。帰りのバスの中でも書き続け、完成。今日の話には赤ネズミが出てくる。肉食のこわいやつである。サウナのオートローリューの熱風を浴びているときに思いついたからちょっと凶暴だ。タイトルは「ルート回避」にする。

■2023年02月29日(木)
妻からのお題は「絶景」。書きにくいなと思う。ふだん全然家庭を顧みないお父さんが「絶景を見に行こう」というので、なにごとかと思ったら絶景パークだった、という話を書く。妻からそく却下の返事がくる。残り25分。どこの絶景に行くかわからないミステリーツアーの話を急遽書いて、「ミステリーツアー」のタイトルでアップロード。アップしてから、前後が長いことに気づき、修正する。テンポだけのバカバカしい作品なので、短くしなければならなかった。

■2023年03月01日(金)
妻からのお題は「ホチキス」。悪い予感がする。一つ目、ホチキスの針を内職する話を書く。ただし、古代遺物のような扱いでその世界ではホチキスはほとんど使われていない。妻から「却下」の一言。ふたつめ。ホチキスのお父さんが人間に化けてホチキスの針を買いに行く話。食料なのである。「却下」。なぜと聞くと、「ホチキスという物にこだわりすぎ」と言われる。仕方なく三つめを書くが、明らかに駄作であった。妻にはつまらないと拒否されたが、ふたつめを「ご飯のあと」とタイトルをつけてアップロードする。

■まとめ
なんとなくショートショートと俳句の共通点を考えてしまう今日この頃である。俳句の季語にあたるのが私の場合は「お題」。俳句が季語とつきすぎても離れすぎてもよくないのと同じことがショートショートにも言える。お題に近づけるのは簡単だが、引き離すのは困難である。離れすぎてはなんのためのお題かわからない。あとは、情景である。短い言葉で情景が浮かばなければ話にならない。これもかなり困難をきわめる。私はできあがったショートショートを妻に読んでもらってだいたい「却下」と言われるのだが、その理由はこのふたつに尽きるようだ。

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