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先週のショートショート【05月16日~05月22日】

■2022年05月16日(月)
妻からのお題は「子会社」。子という文字から連想して、妻が会社を産むという身もふたもない話を考える。書いてはみたが、どうかしらと思い、もう一本書く。これは会社の系図の話。しかし、当たり前すぎて面白くない。結局、前者をとった。タイトルは「子会社」のまま。

■2022年05月17日(火)
ショートショートのお題を「キャンプ場」から「防水」に変更してもらう。書いていかねばと思うが、なにも思いつかない。困ったときのタヌキ頼み。一時間ほどで「なくならない傘」を書き上げる。

■2022年05月18日(水)
妻からのお題は「牛乳パック」。なかなか連想が浮かびにくい。紙パックの意外な使い方というのも思いつかない。まいばすけっとに行って、牛乳パックの列を眺めてきた。「牛乳パック」という作品を書いたが、これ、牛乳パックでなくてもなんでもいいというところが弱点。

■2022年05月19日(木)
妻からのお題は「乳母車」。1時間ちょっとで一本書ける。妻に「よくあるネタ」と言われる。後半部を削って書き直す。「ましになったけど、面白くはない」。仕方ない。書いたものはすべて捨てる。乳母車そのものという感じの箸を書く。直線的であまり面白みはない。が、昼間書いたものよりはマシみたいだ。タイトルを「登園」とする。昼間書いたものの後半部分を独立させ、「プレゼント」というショートショートも書いてみる。「まとまっているけど、新鮮味はない」とのこと。これは書けないときの予備においておこう。

■2022年05月20日(金)
妻からのお題「箸置き」を書き始める。掴んだつもりのアイデアは「偏食」というワードだったが、いざ書いてみると、お話にならない。自分が下手なのか、アイデアが不発だったのかよくわからないが、妻からの反応もすこぶる悪く、900文字程度の話なのにとても長く感じると言われた。書き直し。といっても、新規のアイデアがそう簡単に浮かんでくるはずもなく、箸置きが空を飛んでいるという情景描写を書いて、お茶を濁した。タイトルは「晩ご飯」。

■2022年05月21日(土)
妻からのお題は「犯人」。共有冷蔵庫の中のものがどんどん盗まれる話と、スーパーのコインローカーで置き引きが発生する話。どちらもものにならず。以前書いた田中町で殺人事件が起きる話を考える。これは書けそう。書いてみる。殺された被害者以外は関係者全員田中。そして、ダイイングメッセージも田中。アホらしくてよろしい。タイトルは「犯人は田中」にする。

■2022年05月22日(日)
妻からのお題は「ブラインド」だが、私が無反応だったので、「のれん」でもいいよとのこと。のれんで一本、ブラインドで一本書くが、両方とも「微妙」との評価。たしかに微妙だ。のれんのほうに手を入れる。ベタな展開にする。まだ妻は不満そうだが、いちおう成り立っているような気がするので、よしとする。

■まとめ
なにが来ても打ち返そうと思って妻にお題を頼んでいるのだけど、最近、打率が低い。あまり器用ではないということがわかってきた。なるべくナンセンスというか、バカバカしい方向に寄せていきたいのだが、うまくいかない。今週でいえば「犯人は田中」みたいなやつ。ときどき飛び道具も使う。タヌキですね。

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