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たいせつな浮き輪|思い浮かんだこと

さいきん、急に涙が止まらなくなるときがある。

好きなフォロワーさんの、悲しい胸のうちを知ったとき。

ドラマで、身内を亡くした人の何気ない日常のシーンを見たとき。

まるで自分が追体験したように、

実際にはぜんぜん経験のないことでも苦しくなる。

精神的に不安定なのかなとも思う。

うつ状態は落ち着いたものの、まだ安定剤を飲んでいる。

この病気とは、かれこれもう20年の付き合いになる。

発症した当時はまだ学生時代の多感な時期で、本当に苦しかった。

家族にも友達にも心配をかけたし、信用をなくして失った関係もあった。

いまは、だいぶ強くなったかな、と思う。

仕事も続けられてるし。
薬も休職のことがあったから、予防的に服用している程度だ。

苦しくなるときもある。

気分を切り替えられないと、真っ暗な沼に引きずり込まれてしまう。

そんなときに出番なのが、自分の浮き輪だ。

急浮上はしなくていい。

少し沈んだりしても、浮き沈みを繰り返して

ただ水面に漂っていられればいい。

浮き輪は好きなこと、気分が軽くなること。
他人にはくだらなく見えても、自分にとって必要なこと。

大人になって、自分にとっての浮き輪が分かったから

沈みそうになっても、しばらく目をとじて水面に浮かんでいられる方法が分かった。

命にかかわる、たいせつな浮き輪。

落ち着いたら、目を開けてみればそこはきれいな湖。

海の波のように水面を乱されることもない。

ただひとり。そんなイメージで

心が落ち着いてくるのを待とう。





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