ファーウェイ製５Gスマホ復活、ＴＳＭＣは米制裁を破ったか？
2023/09/03
https://www.youtube.com/watch?v=6iPzIeCrPWU
■ アメリカが規制している技術を搭載するファーウェイのスマホ
先月末の8月30日に中国のチャイナタイムズのニュースで、「ＴＳＭＣ5ナノメートルのチップが助けてくれたのか。ファーウェイ５Ｇスマホが大復活でコンセプト株が急騰」というニュースが出た。
『ファーウェイの最新のハイエンドスマホＭａｔｅ ６０ Ｐｒｏが、今週オンラインでひっそり発売され、中国のネットシチズンの間で激しい議論を巻き起こした。 彼らはアメリカの制裁や弾圧と何年も闘ってきた。
そして、この新しいスマホにファーウェイの新時代が見られると信じている。多くの人々が新しいスマホの高速無線通信性能を示すスクショやビデオを投稿し、５Ｇの世界において、ファーウェイが実装に成功したのではないかとの憶測が広がっている。
これに触発され十数社の中国の「ＩＣチップベンダー、機器メーカー、ファーウェイのサプライヤー」の株価が急騰し、値上がり幅が８％から２０％となった。
投資からはファーウェイがＴＳＭＣなどの企業から先進的なチップを入手する事はできないものの何らかの形で、先進的なスマホの設計と製造に成功し、米国製の５Ｇチップに匹敵する通信技術を利用しているのかもしれないと楽観視している』
この中で使われているチップは、７ナノではないか５ナノではないかと憶測が出ていて、おそらく５ナノだろうと物議を醸していている。
Ｍａｔｅ ６０ Ｐｒｏ（スマホ）を色々な人が分解して、ネット上で公開している。ファーウェイの子会社のハイシリコン（チップ設計会社）のキリンプロセッサーが搭載されているが、５ナノメートルのノード（大きさを示す指標）の最先端のテクノロジーだが、アメリカに制裁されているはずの最先端チップ技術ではないかと言われている。
■ 中国を助けるＴＳＭＣの言い訳
これに対して、中国も最先端の技術を持っていると言う中国のネチズン（ネット市民）もいれば、ファーウェイがアメリカの制裁が発動される前に、このようなチップをいち早くＴＳＭＣと相談して備蓄をしていたのではないかと言われている。しかし制裁発動の時点で、５ナノのチップを備蓄するのは少し難しいと思われる。
５ＧのチップのＲＦモジュール（無線通信機器に使用される複合機能製品で、複数の能動部品 (ICチップ) と受動部品 (SAWフィルタ、コンデンサ、抵抗、コイル) を基板に搭載し、封止した製品）はどこから来たのか。
パナソニックが新唐科技に売却したパナソニック半導体ＴＰＳCoで生産出来るはずのＲＦチップが、ファーウェイに流れている可能性や、５ナノのチップはＴＳＭＣ製ではとの疑惑もある。
中国の半導体チップの製造工場は色々あるが、最先端のものでも１０ナノ台のはずで、５ナノのチップを生産する工場はないはずだとネット上では疑問に思われている。
どう考えてもＴＳＭＣ以外に犯人は居ないのではないかと思われるが、ＴＳＭＣ側も恐らく言い訳を準備しているはずだ。制裁が発動される直前にファーウェイに収めたものだという言い訳を用意し、ファーウェイに収めているのではないかと見られている。
２０２０年にアメリカがファーウェイに対して最先端チップの規制が始まる直前の１、２週間で製造して備蓄できるはずがない。
５ＧのＲＦモジュールチップや、5ナノのＡＩチップはコモディティ（商品）ではなく、普通のメモリとは違い在庫をせずに受注生産であるので、直前に備蓄すること自体がおかしい。かりに備蓄していたのならば、なぜもっと早く発売しなかったのか。
おそらくＴＳＭＣがファーウェイに対して５ナノのチップを供給している言い逃れと思われる。
それでも日本政府はＴＳＭＣが大好きで、反中で中国と戦うぞと言いながら、中国スパイ企業ファーウェイを救うＴＳＭＣのために、５０００億円でも１兆円でもいくらでも金を出すトレンドになっている。
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