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超AI時代の「頭の強さ」 - 齋藤孝著 - ブックレビュー

大変失礼であるとは思うが、齋藤氏は"IT系はそこまで詳しくない"という勝手な思い込みがあったが、逆に齋藤氏がAIを論じているなら、読まねばと直感的に思い、書店で突発的に購入。 結果、私自身が、今後、AIとどのように付き合っていくのがいいのか、といった心構えを決めることができたので、買ったのは正解だったと思います。 本書のタイトルに関してまず「超AI時代」と「超」が頭につくのは、「今ここにあるAIだけではなく、まったく未知のAIと遭遇するであろう時代」という意味が込められてい

    • 「ねじまき鳥クロニクル」にみる脱出

      本書「ねじまき鳥クロニクル」は、主人公・岡田トオルが妻・久美子を救い出す物語である。妻を救うためには、トオル自身が深い井戸に潜る必要がある。この井戸は、久美子の内面に潜む闇の象徴である。久美子の実兄、綿谷昇は彼女を精神的に支配している。久美子はその束縛から逃れたいと思いつつ、自力での脱出は叶わない。トオルは自らを深い井戸に放り込むことで、真正面から久美子の闇と向き合うことで久美子を救うのである。そして、最終的には、象徴的に綿谷昇をバットで打ち倒し、綿谷昇は生命維持装置に繋がれ

      • ジブリ版「耳をすませば」と「カントリー・ロード」の思い出

        1995年に発表された宮崎駿脚本のジブリ映画「耳をすませば」。この映画では、ジョン・デンバーの名曲「カントリー・ロード」(原題: 「Take Me Home, Country Roads」)が映画の最初から最後までを串刺しするように使われている。いきなりオープニングでは、オリビア・ニュートン・ジョンのバージョンの「カントリー・ロード」が流れる。そして、映画の中では、主人公月島雫が「カントリー・ロード」の和訳を作る、ということが物語の重要な要素としてでてくるのである。雫が作った

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