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「ワークラボ八ヶ岳」年間活動レポート冊子(2019-2020)

ワークラボ八ヶ岳(茅野市)の年間活動レポート。表紙に採用されたクラフト紙の紙地を活かしつつ、青の鮮やかさを表現するために印刷技術を詰め込みました。

この記事では、弊社での製作過程をご紹介していきます。

きっかけ

「ワークラボ八ヶ岳」は、茅野市初のコワーキングスペースです。コンセプトは“働く実験室”。学生・企業・地域住民・別荘利用者など、市内外の様々な人が豊かなワークライフの実現のため様々な取り組みを実践したり、新しいもの・ことが生まれる場所を目指して2018年に誕生しました。

今回印刷をさせていただいた年間活動レポート(2019-2020)は、そんな数々の“実験”から生まれた1年間の成果をまとめたもの。

ワークラボ八ヶ岳で開催されたトークイベントに弊社の藤原隆充がゲストとして参加させていただいたことや、以前よりお付き合いのあった「富士見森のオフィス」の方々と共通の知人が多かったことなどもきっかけとなり、お声掛けを頂きました。

制作にあたっては事前にスタッフの方々が工場見学に足を運んでくださり、藤原印刷の印刷に対する思いや技術に共感しながら進めていただくことができました。

素材、色へのこだわり

年間活動レポートは、今回で2回目の発行です。
1回目(2018-2019)は違う印刷会社さんで制作されましたが、連続性を保つためにデザインやイメージはそのままに、紙の質感などでこだわりを出したいとのご相談をいただきました。

本文には写真を多く載せるため、インキがきれいに乗る白い紙かつ手触りの良いものの中から「b7トラネクスト」を。

そして表紙は特にこだわりたいとのことで、様々なクラフト紙の中から風合い豊かな「クラフトリプロライナー」をお選びいただきました。

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表紙には、「以前読んだ本でとても印象的な青があったので、それと同じ青を使いたい」とご希望があり、実際にその見本をお送りいただいて色を確認しました。とても鮮やかで素敵な青です。

印刷スタッフが見本に合わせてインキを混ぜ合わせ、同じ色をつくっていきます。一般的な白い紙であれば、このままインキを乗せても問題なくキレイな青が印刷されますが、今回印刷するのは茶色いクラフト紙。

茶色いクラフト紙にただ青を乗せるだけでは紙の色に影響されてこのような色になってしまいます。

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鮮やかな青のイメージとはかけ離れてしまいますよね・・・

そのため、下の写真のようにクラフト紙にあらかじめ白を刷って、
(1度では白さが足りなかったので2度白を刷りました)

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その上に青を乗せることで、ご希望の色を表現しました。

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文字や絵柄はクラフトそのままの紙地を活かしているのですが、前述のように白を刷った上に青のインキを乗せる際、少しでもズレてしまうと文字や絵柄に白がはみ出てしまう恐れがありました。

しかし、プリンティングディレクターが青よりも白の範囲を少しだけ小さく設定してはみ出ないように工夫をしたり、印刷スタッフもズレのないよう慎重に作業をおこなうなど、現場の知恵と技術できれいに印刷をすることができました。

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クラフトの風合いはすべて少しずつ異なるので、1冊ごとにその表情を楽しめるところも素敵ですね!

完成

年間活動レポート(2019-2020)

トップ

前号との連続性を持たせつつ、表紙にこだわりを詰め込んだ今回。
鮮やかな青も、「こんなにイメージ通りの色が出るなんて!」と喜んでいただけました。紙の質感や色味の組み合わせだけでも遊びをもたせたり、カチッとまとめたり、変化をつけられるのが印刷の面白いところですよね。

この年間活動レポートはワークラボ八ヶ岳にてご覧いただくことができます。茅野駅直結という好アクセスな立地と、内装にこだわったおしゃれな空間も魅力の1つ。お近くにお住まいの方はぜひ一度利用してみてはいかがでしょうか。

すてきなつながりが生まれるワークラボ八ヶ岳、今後も注目していきたいですね!

年間活動レポート(2019-2020) 仕様

仕上サイズ:B5判 天地257×左右182mm
表紙:クラフトリプロライナー 46判/Y目<146kg>
(刷色:白+特色青)
本文:b7トラネクスト 46判/T目<99kg>
(刷色: 4C)
製本方法:中綴じ

製作スタッフ

デザイナー:菊池大介[ORBITER DESIGN]
印刷・製本:藤原印刷

ワークラボ八ヶ岳 詳細


(竹村奈々)

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