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生成AI監査技術をはじめとする富士通の最先端技術をお披露目「富士通研究戦略説明会」を開催!!

こんにちは、富士通 広報の平岡です!
2024年6月4日、富士通は研究戦略説明会を開催しました。プレゼンテーション後にデモンストレーション展示を行い、生成AIをはじめとする世界初の技術などを一挙に公開しました。今回はその中から富士通のいち押しの技術をご紹介します。


◇デモ展示のご紹介

【世界最高性能達成!】エンタープライズ生成AIフレームワーク​「ナレッジグラフ拡張RAG」

この技術は、1,000万文字以上(4,000ページ相当!)のドキュメントを大規模言語モデル(LLM)に参照させて、ドキュメントに基づいた回答を生成させることができるものです。例えば、お客様からの製品に関する問い合わせ対応を行うサポート業務で、「ナレッジグラフ※拡張RAG」が膨大な製品マニュアルを読み込み、情報を統合することで最適な回答が生成できるようになります。
 
※ナレッジグラフ:様々な知識を体系的に連結し、グラフ構造で表した知識のネットワークの技術


【世界最高レベル性能!】エンタープライズ生成AIフレームワーク「​生成AI混合技術」

この技術は、特化型の生成AIや既存のAIモデル(機械学習など)を部品のように組み合わせる技術で、企業のニーズを満たすAIをスピーディにご提供できます。
例えば、ユーザーからの入力に応じて最適なLLMにタスクを振り分けたり、特化型の生成AIや予測・最適化などのAIモデルを自動で組み合わせたりできるなど、業務課題を解決するAIをスピーディに構築する生成AI混合技術を紹介します。また本技術に関連して、ホワイトペーパーを公開していますのでぜひご覧ください。


【世界初!】エンタープライズ生成AIフレームワーク「​生成AI監査技術」

生成AIの回答が企業規則や法令などに準拠しているかどうかを監査する世界初の技術です。生成AIがつく「もっともらしいウソ」は幻覚(ハルシネーション)と呼ばれていますが、このハルシネーションによってAIの信頼性が損なわれてしまうことが大きな課題となっています。規則や法令の遵守が求められるビジネス領域での生成AIの活用に向けて、複雑な規則をナレッジグラフに変換して生成AIに取り込むことで回答精度を高め、また生成AIの内部動作を解析して回答根拠を説明することでハルシネーションも検出できる技術を紹介します。


【新技術!】AI計算コストを大幅削減!AI開発競争を勝ち抜くAI Computing Broker

GPU※のAIでの使用量を半減する技術「AI Computing Broker」についてご紹介します。GPUは高額で、AIの急拡大により世界的に枯渇しておりGPUの利用効率を上げることが急務となっています。
この「AI Computing Broker」がデータセンター規模で活用されると、大幅なコスト削減や電力削減の効果が見込まれるほか、クラウドで活用されるケースにおいても利用料を大幅に削減できることが期待されます。
 
※GPU:画像処理装置を意味するプロセッサーで、映像の描画処理を行う半導体を搭載


【初出展!】次世代ゲノミクスAI コンピューティングとAI技術を活用した医療データ統合解析技術

医療分野では、病理画像や検査データ、ゲノム情報などの様々な医療データを用いて医師が分析、診断を行っていますが、これらの医療データは、表や画像など様々で形式が異なるため、AIがこれらのデータを組み合わせて扱うことは困難でした。
富士通が今回開発した技術では、異なる形式のデータを共通のナレッジグラフに変換することで、ゲノムデータや病理画像、臨床記録などの複数の異なる形式のデータを統合して学習できるようになりました。これにより肺がんのタイプ分けや乳がん患者の生存期間予測などを、説明可能なかたちで高精度に推定することが可能になりました。


【世界初!】迫真の仮想体験で特殊詐欺被害ゼロへ!ミリ波センシングによるプライバシーに配慮した心理特性理解・介入技術

人々の意識や行動を変容させるため、一人ひとりの特性に合わせて働きかける世界初の技術です。デモ展示は、犯罪心理学とAIを組み合わせた特殊詐欺被害防止に向けた取り組みです。特殊詐欺の仮想体験をする中で、対象者の特性を理解することで、個人毎の納得感の高いフィードバックを提供する様子を実演します。また本技術を応用して、カスタマーハラスメント体験AIツールを開発しました。


【世界初!】ソーシャルデジタルツインで世界の都市をアップグレード 進化したデジタルリハーサルでサステナブルシティの実現へ

この技術では、ソーシャルデジタルツインとしてAIと人文・社会科学の融合により、デジタル世界に人や社会をマクロとミクロの両面から再現し、施策を事前に検証することで、環境、社会、経済のトレードオン施策※を立案することを目指しています。今回新たに開発したリアルタイム3Dツイン生成技術により、個々の事業者・住民などのミクロな視点を取り込み、きめ細やかな施策が立案できる様子をご紹介します。
 
※トレードオン施策:一見両立しそうもない二律背反を超えて、新たな価値を生み出すことで両立させてしまう施策


【初出展!】プライバシーに配慮したマルチカメラトラッキングを実現 AIを活用した点群による人物追跡技術

富士通ではAIを活用して複数カメラをまたいで人物追跡を行う「マルチカメラトラッキング技術」を開発しており、背格好や服装などの人物特徴をAIで抽出することで、混雑した場所でも高精度に人物を追跡できることが強みです。本技術は「Fujitsu Kozuchi for Vision」として2024年3月に商用化しました。
この「マルチカメラトラッキング技術」に加えて、今回新たに、点群データでの人物追跡を可能にする世界初の技術を開発しました。複数のLiDAR※センサーをまたいで同一人物であることを識別して、継続的に人物追跡を行います。プライバシーをより配慮する必要がある公共空間などでの適用を目指しています。
 
※LiDAR:対象物にレーザーを照射し、反射光を光センサでとらえて、対象物までの距離や対象物の形などを測定する技術


◇富士通研究戦略説明会について

左から、富士通 富士通研究所 人工知能研究所 所長 園田 俊浩、
執行役員EVP 富士通研究所 所長 岡本 青史、富士通研究所 先端技術開発本部 本部長 新庄 直樹

当日のご説明資料や説明会動画、関連プレスリリースはこちらからご覧ください。

■ご説明資料:研究戦略説明会(2024年6月4日実施)
https://pr.fujitsu.com/jp/ir/library/presentation/
 
■説明会動画(YouTube)
https://www.youtube.com/watch?v=YkNamYEF89U&t=135s
 
■プレスリリース
https://pr.fujitsu.com/jp/news/2024/06/4.html

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