『経営者になるためのノート』というユニクロ創業者・柳井正さんが書いた本を読んだ。
耳が痛い「経営者はかくあるべし」というメッセージに溢れている。
私が特に耳が痛かったものを紹介しよう。
既に、この記事を閉じたくなるくらい、耳が痛くなっているのではないだろうか。
強豪校の鬼監督に指導されたような感覚を覚える。
(スポーツ強豪校にいたことはないが)
厳しすぎて、『読みたいことを、書けばいい』の田中さんが、もし「経営者になるためのノート』を書くとしたら、きっと「経営者になるには、定款を作成して、登記すること。これであなたは今日から経営者だ」みたいなメッセージを書きそうだ、などと妄想に一時避難した。
一方で、『読みたいことを、書けばいい』の理論からすると、柳井さん自身が「この『経営者になるためのノート』を一番読む人」だと言える。つまり、柳井さん自身、己を律するために、このノートに「目指す理想・基準」を書き、「甘え・慢心」を防いでいるのだろうと思う。ここまで「耳の痛い話」を自分に言い聞かせないと、ついつい怠惰になってしまうのではないか。
そう思ったのは、この本の「解説」のある一節を読んだからだ。
その一節は、以下である。
素の柳井さんは、「真面目な優等生」というより「不真面目な問題児」寄りなのかと思った。
その点、私は「真面目な優等生」寄りだと思った。真面目すぎて、頑張りすぎて、無理してしまうくらいには、真面目な方だ。
だから、この柳井さんノートの「語気」を、そのままに受け取らない方がいい。
「目指す理想は高く持って、でも地に足つけて、一歩一歩歩んで行こう。たとえ今日、理想に手が届かずとも、自分を責めない。また理想に近づくための工夫を考えて、少しずつ行動しよう。ローマは1日してならず。筋トレで、筋肉を少しずつ積み重ねるように。雨垂れ石を穿つ。さあ、今日も前向きに、ひたむきに、勇気を持って行動してみよう。きっといいことあるぜ」
くらいのニュアンスで、受け止めた方が、「私」の場合は、萎縮せず、のびのびと上達への道を歩めると思う。
人には、その人にあった「スタイル」があると思うから。
それで言うと、「口語訳」のような感じで、「柳井さんが、自分に向けて書くと、こうなった文章」を、「私が、自分に向けて書き直すと、こうなるよな文章」に、柔らかく書き直すのは良いかもしれない。
ものは言い方次第で、誰に沁みるかは変わるからね。
柳井さんのノートの中にも、「厳しさの中にある優しさ」「ホッとしたポイントがあった」
「大きな夢を持って、失敗にもめげず、一歩一歩進もうじゃないか」
偉業を成すには「当たり前」っぽいこのことを、愚直にやろうぜ。
と言っているのかなと思った。
雨垂れ、石を穿つまで、やっていこうぜ。
だし、「ビジネスでなく、”人生での志”に向けて、それぞれの持ち場で、輝いていこうぜ」って感じかな。
柳井さんは、仕事=人生だろうから。そうじゃない人は、〇〇=人生の、〇〇を定義して、追求して、自己研鑽してみては、いかがだろうか。
ああ、マイケルジャクソンの歌声が聞こえてくる…
参考
トップ画 UnsplashのRod Longが撮影
書いた時間 1時間強