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わかっていそうなことほど、本物から習うと理解の深さが違う

昨日は、ディスカバー編集教室のゲスト講演会でした。

講師は照屋華子さん。ロジカル・シンキング、ロジカル・ライティングの第一人者であり、日本への導入者といってもいい方です。講義の内容は門外不出ではありますが、いつもよりも伺った話多めでお送りします。

コミュニケーション・スペシャリスト。東京大学文学部社会学科卒業。株式会社伊勢丹で社内広報に携わった後、経営コンサルティング会社マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社。同社で顧客企業へのコンサルティング・レポートや提案書等の論理構成と日本語表現をアドバイスするエディティング・サービスに従事。現在は独立し、ロジカル・コミュニケーションの手法の開発、ロジカル・シンキングやそれをベースにわかりやすく書く、話すことをテーマとする企業研修プログラム・セミナーを多数実施している。また、マッキンゼー社の契約エディターも務め、コンサルティングの提案書・報告書、書籍等のエディティングに携わるとともに、コンサルタントや顧客企業を対象とする多くのロジカル・コミュニケーション・トレーニングを設計・実施している

コンサルタントにロジカルな報告書の書き方をアドバイスしているという方です。

ロジカル・シンキングという言葉は、照屋さんから一人歩きをして、今や、あちこちで語られているわけですが、やはり元祖は一味違いました。

ロジカル・シンキングもライティングもスキルです。筋トレと同じで、自分のどこが弱いから鍛えようというのを把握して身につけていくことが重要です。

冒頭のご挨拶で伺った、この一言が、「本物や」という感じです。

秘儀でも奥義でもなく、身につけるべきスキルとして体系化されているものなわけです。でも、本を読んで「わかった」と思っても実践してみるとうまくいかないところがミソで、何十年前に(本の発行は2001年)ロジカル・シンキングを読んだことを思い出しつつ、今回、ライティングの方を一読してから臨みましたが、やはり、なるほどと唸ることばかりでした。

例えば、有名なMECEについても、言葉そのものよりも、自分がわけた状態がMECEであることを検証するのが実は難しいことなわけです。

MECEは「ある事柄を重なりなく、しかも漏れのない部分の集合体としてとらえること」を意味している。ちょうど、全体集合を漏れも重なりもない部分集合に分けて考える、集合の概念である。「So What?/Why So?」は、よく話をするときに「したがって」や「よって」「このように」などを使うが、それらの言葉の前後で話に飛びがなく、伝え手の結論と根拠、結論と方法のつながりを、相手にすんなり理解してもらうための技術である。「So What?」は「手持ちのネタ全体、もしくはグルーピングされたもののなかから、課題に照らしたときに言えることのエキスを抽出する作業」であり、「Why So?」は、「So What?」したときの要素の妥当性が、手持ちネタの全体、もしくはグルーピングされた要素によって証明されることを検証する作業」である。

そして、ロジックが縦につながっていることを検証するために必要な「So What?/Why So?」は、何度でも繰り返し問う必要があります。さらに、ロジックが横につながっていることを検証する「空雨傘」理論。

聞いたことがある言葉ばかりなのですが、それを口にする方が変わるとこんなに説得力が変わるものかと、顔には出しませんが、心の中で口をアングリ開けておりました。

報告書やメールなどビジネス文書で、書いてあることが「早く正確に」伝えられる技術がロジカル・ライティング。

その時必要なのは、「問い」に対する「答え」だけではなく、「期待する反応」をあらかじめ用意して、それを導入部に持ってくることだという指摘は、虚を突かれました。確かに、ビジネス文書には、目的とゴールがあり、目的を伝えるだけではダメで、その文書を読んだ人がそのあと「何をして欲しいのか」というゴールがあるはずなのです。

メールであれば、返事が欲しいのか、出席して欲しいのか、会合で挨拶もして欲しいのか、そういうゴールなしに、ただ会議の連絡だけしても、得られる結果は帰ってきません。書いてないものに反応はできませんからね。

でも、勝手に期待していて、それが実現できないといって怒る人のなんと多いことでしょう。理不尽です。

そうした理不尽が起きないように「ロジカル・ライティング」ができていないといけないわけです。

これも、話を聞いただけでは身につかないので、実践を繰り返す必要があります。でもOJTだけではなく、OFF JTも大切だと、講義の最後に照屋さんは指摘されました。

それは、ビジネス書でフレームワークや情報を収集する必要性とともに、本を読むときに仮説を持って臨む事。頭の整理をすることになります。読み方一つで、OFF Job Trainingになるわけです。

こうではないか、こういうことで良いのだろうか、そういう仮説を持って、本に臨み、人に話を聞く時も仮説を持ってあたる。

そういう頭の使い方が、幾つになっても成長につながるのですね。

そして、最新刊がこちら。

基本の型には4つの技術が必要です。

1.伝える前の準備の技術
2.思考を整理・構成する技術
3.構成を視覚化して表現する技術
4.日本語表現を好感度も含めて整える技術

1と2は、わかりやすく論理的に考えを整理する「ロジカル・シンキング」の技術、
3と4は、整理したものをわかりやすく表現する「ロジカル・ライティング」の技術です。

今回エッセンスを学びましたが、これで終わりではなく、さらに身につくように練習したいものだと思いました。

ありがとうございました。


サポートの意味や意図がまだわかってない感じがありますが、サポートしていただくと、きっと、また次を頑張るだろうと思います。