工場派遣の闇

どうも、藤沢です。

僕は常に金欠なわけなんですが最近は特に金欠で、初めて短期バイトという形で工場に働きに行きました。

内容は全くわからずに、ただ時給1200円というものだけを見て応募しました。

駅からは送迎があるそうなのでバスを待っていると、結構周りにも人がいます。
若い男性やお洒落な女性までが待機しており

「おいおい小娘w工場舐めんなよw」

と初めてで工場長の貫録を出していた僕は完全に浮かれていたと思います。

そしてバスが来て、20人くらいが人数ギリギリで乗れました。

「こんなに応募してんだなぁ…」

と思い、大体30分くらいバスに揺られます。

すると工場につきました。

募集事項をよく見ると、’’二つ目に止まった工場’’と書いており、一回目の工場では降りずにいました。

するとなんということでしょう。

1つ目の工場で乗っていた20人中16人おりました。

若い男性、お洒落な女性、みんな降りてしまいました。

周りを見渡すと、残っているのは

・スキンヘッドの身長190cmくらいのおっさん
・僕の膝下くらいの妖精のような皮脂テカテカおじさん
・x japanのyosiki
・僕

という神様がふざけて作った人間みたいなのが集まってしまいました。

こんなやつらが働くとこなんて強制地下労働か武道館しかないので僕はもう心臓がバクバクです。

そして二つ目の工場につきました。

一つ目の工場とは打って変わって、薄暗い気味の悪いところでした。

皮脂テカテカ妖精を筆頭に皆がその工場に入っていきます。

すると工場の方が現れ、僕らに仕事の内容を説明します。

「ここにある段ボール、全部バスに運んで」

それだけでした。

「人を殺してこい」なんて仕事だったらどうしようと考えていたので、ほっとした僕は詳細な説明を聞き、僕とyosiki、スキンヘッドと妖精の二人組になり、段ボールの山を運びます。

話してみるとyosikiはいいやつで、緊張している僕の肩を8ビートで叩いてくれました。

そして仕事が始まります。

大体100個くらいある段ボールをトラックに積んでいきます。

全て積み終わると仕事が終わりだそうなので、すぐに終わらして、午前中に帰ってやるぞ!って勢いだったんですが、段ボールに触れた瞬間

「……ん?」

微動だにしません。

中身を見てみると、2Lのペットボトルが12本入ってました。

重さにして20㎏程です。

それが100個あります。

あとは察してください。

いや、もう少し聞いてください。

絶望した僕を見てyosikiは

「すけだちだぁ~~~~!!」

といいながらともに段ボールを持ってくれました。

約一人10㎏、重いが持ち上げれるレベルです。

紅色の血を垂らしながら必死こいて運びます。

とんでもなくしんどく、特に手がとても痛くなってきました。

脱水レベルの汗をかきながらも必死に運びます。

それから6時間くらいたったでしょうか。

100個の段ボールを運び終えた僕とyosikiはガッツポーズをします。

向こうを見ると、妖精は座り込んでしまっていました。

スキンヘッドが一人ですべて終わらしていました。

何とか向こうも終わったようです。

すると工場の方が

「お疲れさん、ちょっと休んだらあっちの段ボールもやってくれや」

妖精の眼の光はなくなり、僕は手の豆を見つめ、スキンヘッドとyosikiは朦朧としています。

それから3時間がたちました。

全てを終わらした僕は一切話さず無言で帰ります。

yosikiは僕を見つめ、話そうかどうか悩んでいました。

いや、おそらく話しかけてくれていたのでしょう。

しかし僕は話す気力などなく、逃げるように帰りました。

帰ってから気づいたのですが、
この時のエピソードが、x japanの代表作「紅」の歌詞になっていました。

「お前は走りだす何かに追われるよう
俺が見えないのかすぐそばにいるのに」

そのくらい、ハードな派遣でした。

皆さんは仕事をきちんと判断して働きましょうね…



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