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今年ミスiDを知って来年受けようと思っているバーチャルの女の子に私から伝えられること。

ここまで書いてきたnoteやチアーズでずっと伝えてきた通り、私は「バーチャルアバターでもうひとつの顔と身体を持つ」という選択肢がより広く、遠くまで届いたらなという気持ちで今年ミスiDにエントリーしました。
そしてそのためにきっと必要なアイコン的な存在になるのは私じゃなくても全然よくて、というかむしろ私にはそういう素養がないので早くそういう人が現れて欲しいとすら思っています。
だから自分が例え書類落ちしても今年受けてる他のVの子が選考進めたらうれしいし、今年ミスiDを知って来年は受けてみようかなというVの子がいたら応援したいです。(ただ揺らぎたくなくて敢えて今年出てる他のVの子を見に行ったりはしてないのでどんなひとが出てるとかは全然把握できてないです。でも応援してます)

今年ミスiDを受けた理由がまだあって、バーチャルの世界がこれだけ盛り上がっていたらきっと早くて今年、遅くとも来年にはミスiDにバーチャルの子がたくさん応募する状態になるんじゃないかという気がしていて、その前に「バーチャルの女の子がどうして今ミスiDに出る必要があるのか」をミスiDサイドのひとにエクスキューズできる存在が必要なんじゃないかと考えました。実際私の他に何人それができる人がいるだろう?ということを思うと、余計に今年私が出ておいた方が良いと感じたというのも理由です。だからそのエクスキューズを私がちゃんとやれたら他のバーチャルの子はもうそこは気にせず伸び伸びやれるだろうなと、私がそうなれたらいいなと思いました。(だから選考委員のひとには絶対私のnoteやチアーズは読んで欲しい)

前置きが長くなってしまったけど、私はバーチャルの文脈もミスiDの文脈もどちらもある程度はわかっている人間として、バーチャルの人はミスiDでどう戦ったらいいと思っているか、そして一人のミスiDの女の子達のオタクとして、バーチャルの人達にどういて欲しいか、そういう話をこれから書きます。これは落ちてから書くと全然説得力がないし、かといってもし選考進めちゃったら嫌味や自慢に受け取られそうだから今しか書くタイミングがないと思ったので今書きます。とにかく言いたいのは、私が先に屍になっておくのでみんな私の屍を越えてくれということ…。

◎何か圧倒的な才があって、それを表現することを惜しまない人はここから先の文章は読まなくて大丈夫

ミスiDは社会や既存のオーディションが取りこぼしてきた才能を取りこぼさないためのオーディションだと思っています。だから例えばもしこれまで誰からも評価されてなかったとしても、歌や絵が抜群に美しいとか、声や喋りが圧倒的に素晴らしいとか、バーチャルだろうとなんだろうと選考委員を黙らせられる圧倒的な才能があればあなたの才能をたぶんミスiDは見逃さないはずです。だから下の文章は読まなくて大丈夫です。
ただミスiDは歌やダンスや絵とかみたいにわかりやすくない才能、例えばその人が人生に対して持っている作為のようなもの、そういうぱっと見ではわかりにくい力や選択をも才能として受け止め、最大限見逃さない取りこぼさない努力をしようとしているオーディションだと思います。後者で勝負することを望んでいる人には私がこれから書くことがもしかしたら多少は役に立つかもしれません。

◎ミスiDってどんなオーディション?

まずはとにかく公式HPの説明を見て!

ちなみに今年の選考が従来と大きく違う点は、従来はカメラテスト通過者(セミファイナリスト)にならないとミスiDにプロフィールが載らないところが、今年は応募した時点で全員プロフィールがHPに掲載されたという点です。(だから「ミスiD、今年からバーチャルも受けて良いルールになったんだ~」というツイートを見かけたのですが、正しくはVtuberなどのアバターの人がセミファイナルまで行った歴史がほぼないということなので、もしかしたらエントリーしたけど書類かカメラテストで落ちているという人は過去にももっといたのかもしれないです。ミスiD自体はアバターでのエントリーをOKともNGとも公言していないと思います)

あと選考委員のインタビュー読むと「どういうところを見てどう評価しているのか」が伝わるかも

↑のインタビューが楽しく読めた人には、毎年のファイナリストへの選評も読んで欲しい

選評

どういう選考委員がいるかも見ておいて欲しい

選考委員一覧


ミスiDへの解釈って人それぞれだと思うけど、私はさっきも書いた通り、ミスiDは社会や既存のオーディションが取りこぼしてきた才能を取りこぼさないようにしようとしているオーディションだと思っています。
ただでも別にわかりやすい副賞はないし、受賞してもそれをきっかけに仕事が来るとは限らないし、無目的に受けると例え受賞まで行ったとしても「すっごい時間が経ってから小林司からもらった選評以外何も残らなかった」ということにもなり兼ねないオーディションです。ミスiDに出る意味があるとするなら
◎自分が属している界隈(バーチャル界隈、アイドル界隈、被写体界隈、などあらゆる界隈)の人じゃない人達、特にミスiDの文脈の人達に見てもらえる機会が増える
◎自分と全然違うジャンルで活動している他の候補者と知り合える機会になる(それきっかけに一緒にイベントしたり、普通に友達として遊んでたり)
◎ミスiDのサイトに写真とプロフィールが載る
◎元々自分のことを知ってくれてた人達に対しても、より詳しく自分の考えていることを知ってもらえる機会になる
◎スキャンダルがあったタレントやアイドルの再出発の機会になる

というところで、逆にこういうところに価値が見出せないなら敢えてミスiDに出る意味はほとんどないんじゃないかという気すらします。

◎「生身の女の子のオーディションにバーチャルが出るのウケるっしょ」のノリでは絶対にウケない

これはそんな人は後にも先にもいないだろうなと思いつつ、そんな人がいたらオタクとしての私が絶対嫌だなと思っているだけです。
まずミスiDにはすでに過去バーチャルの女の子の受賞者やファイナリストがいます。
りんなちゃん

Sayaちゃん

あとバーチャル的な活動もしているmillnaちゃんプロデュースのドールスーツを着た女の子橋本ルルちゃん

なのでミスiDにとってもバーチャルや覆面の女の子のその属性自体にはすでに新規性がないんです。

加えてさっき紹介したインタビューで、選考委員のみなさんはこんなことを話しています。

大森 でも大事なのは、いわゆる「ミスコン」のルールがある上でそこをぶち破ろうとしてる人が来ることかなって。なんでも自由で誰でもきてくださいとなったら、それは違うんじゃないかと思うですよ。
吉田 そういう意味ではボクが初期から嫌だったのが、調子乗った感じの男がちょくちょくエントリーしてくること。
小林・大森 あ〜〜わかる!!(笑)
吉田 なんの工夫もなくて、「いえ〜い、男っす。これって面白いっしょ?」みたいなタイプ。絶対通しません。
小林 ですね、そこだけは意地でも通さない。そこは絶対に勘違いしてほしくない。ルールがあって、ハードルがあった上で、それでも乗り込んでくる意志ですよね。意地でもいい。そこにちゃんと覚悟がほしい。

これは私も女の子達のオタクとして全く同じことを思っていて、まずもって生身の彼女達は顔と活動名をエントリー期間中は晒し続けなければいけないリスクを負っているわけですよね。どんなに写真や動画が盛れてなくても、選考を最後まで受けたいなら取り下げられないので。彼女達のその覚悟に対して「どうしてそれでもバーチャルの私がミスiDに出たいのか」を少なくとも今年や来年の段階では最低限提示する必要があるというか、女の子達のオタクとして私はバーチャルのひとにはそれを提示して欲しいと思っています。
もし本当にアバターでミスiDに出ることが普通の選択肢になったらそんな説明はいらなくなると思うし、私自身はそうなったらいいなと思って出てます。

だから今の段階ではアバターの姿で出るということは生身で出るよりもだいぶハードルが上がっているというか、すごく何かその意味か才能どちらかがあることを提示できないとセミファイナルまで行けないんじゃないかという気がしてます。

私はバーチャルの世界に才ある人がたくさんいることを知っています。でも特にVtuberや配信者じゃないバーチャルの人が世に出る道はこれまでほとんどありませんでした。(そしてそのVtuberや配信者の人ですらたぶん世に出るべき才能がまだまだ知られてない現状なんだと思う)
だからミスiDがそういう道になったら素晴らしいことだと思うし、もしその人達が来年ミスiDに出ようと思ってくれていたらできれば上記の、ミスiDへの最低限の理解の上でエントリーしてもらえたらうれしいし、選考委員の人にもあなたの才能がより正しく伝わるんじゃないかという気がしています。