"これが私だけの物語じゃ意味ない"ミスiD2021シスターフッド賞の受賞。
そもそも、ファイナルに来た時点で私が最初に目標にしていた「一切生身の姿をさらさずにバーチャルの姿でいてもミスiDできちんと評価を受ける姿をみんなに見せる」が達成できたし、そんなに多くの能力を持たない私は自分に果たせるほとんどの役割をここで果たしたと思っていました。ここからはもうほんとに賞があってもなくても、私は私にできることをやり続けよう、そういう気持ちで撮って送ったのがZOOMの最終面接の後に受け付けられた3分動画だった。
そして迎えた卒業式当日。会場に行けない私は自宅でclusterとYouTubeで同時視聴会を開催!!ファイナリスト全員のスピーチを一緒に聞きました。会の冒頭と終わりでは衣装をお披露目したり、ミスiDにエントリーしてからの1年を一緒に振り返ったり。
申し訳ないぐらいに何も気の利いた話はできませんでしたが、みんなと一緒の時間が過ごせて心強かったし、楽しかったです。今年のミスiDもほんとに色んな人がいるね、すごいねって話をしてました。
そして授賞式は会場にZOOM参加することになっていたので、ほぼ間髪入れずにZOOMに入室。
その前にやってた配信から休憩もなく昼食も抜いてるぐらいの状態だったし、その状況で呼ばれるか呼ばれるか待ち続けるのメンタルに来るし段々体調悪くなった…。てかここでバーチャルアバター姿なの私だけという事実にじりじりと摩耗もして…、
ミスiDの選考委員出演の公式有料配信を見る毎によぎった「もしかして今まで私がやってきた全てが間違っていて、誰にも届いていなかったんじゃないか」という気持ちがこの時もよぎったし、でも同時にミスiDに出ることを決めた日と同じように「誰に届かなくても、誰にも支持されなかったとしても、それでも私は一人でもやってやる」みたいな気持ちが張り詰めた。
そんな気持ちで1時間以上が経ち、そしてシスターフッド賞の紹介になった時に「見た目や役割に縛られず…」とか「ミスiDも目指すその世界を作ってくれそうな人に」ってフレーズが聞こえた時に、これ私じゃないの!?と思ってでも4人中3人目まで呼ばれず、そして最後の一人として私の名前が呼ばれた時に、なんかこの1年のことが走馬灯みたいによぎって、じわじわ実感が湧いてきた。
そして私がなんて受賞の挨拶したかは配信アーカイブを見てね!!(2021/4/30まで)(宣伝を怠らないえらさ)
自分でも自分のことがよくわからないままにとにかくやりたいと思ったこと、やった方がいいと思ったことをやりちぎって駆け抜けた1年にこうやって名前を付けてもらえたことがうれしかったし、「それを為し得ようとしてるのは藤林檎ひとりじゃないんだよ」と、最大限寄り添ってもらえた気がしてそれが本当にうれしかった。
シスターフッド。これまで私のことを好きでいてくれる人、応援してる人に感じる私の気持ちや、そんな人が時に私にくれる言葉を見ていて感じるものは、とても"偶像とファン"みたいな名前の関係性にはずっと落とし込めなかった。別に名前なんかいらないけど、なんだろう、この関係やこの気持ちは、とずっと思ってた。だから一番気持ちに近い言葉だったかもしれない。別にそれは必ずしも女の子やバーチャルにも限らない、男の子も生身の人もそもそも性別すら知らない人にも、私を応援してくれる全ての人に対して感じる気持ち。
私はカメラテストの時に"これが私だけの物語じゃ意味ない"と言いました。だからこれはきっとそういう風に私たちがオリジナルに紡いできた関係性に対しても与えられてる賞だと思ってるし、実際私ひとりでは取れなかった賞です。ほんとにありがとう。
でも最善を尽くした、そして最善を尽くした私がたどり着き得る最高の結果にまでたどり着けた、その自負はあるけど、どこか言い知れぬ悔しさも同時にあった。自分の最善を尽くして持てる能力や気持ちを全部出しきって、それでも届かなかった声、届かなかった場所、私に何ができて何ができなかったのか、そういうものがやっぱりはっきりとあの場で可視化された気がした。世の中は"正しい"だけでは全然足りないから。
でもなんかその夜に靖子ちゃんから来た公式LINEを読んで、また今日から1からがんばろって思った
好きな人には絶対に見つけてもらえるし両想いになれるって念じまくって実力で運命は掴みとるぞって思ってるんだけど、それでも愛が足りないなって思っちゃうのが人間の性だし、女の子だもんなんだし足んない足んないわかんないみんな離れてくいなくなるつらい!みたいな気持ちにちょっとでもなった時はこのTシャツ着て寝るんだー💖
だから私の"アンダーグラウンドから君の指まで遠くはないのさ"はここからまた新しくはじまるし、はじめる!